【後編:五龍岳】    【前編:唐松岳】へ戻る

 唐松岳山頂を後に、本日二つ目のぴーく、五龍岳向かう、7:58。唐松山荘に一旦戻り8:12、ここから南方向に位置する、標高2814.3mのピーク、唐松岳の標高が2695.9mであるから、単純に120mほど高い。コースとしては適度なアップダウンと眺望が楽しめ、比較的に歩き易いコースと聞く。が、唐松山荘寄り、五龍岳直下の岩場は慎重を要すとも聞いている。一度目の記憶は全く無く、唐松山荘-五龍岳往復とも雨に降られ、プラスチック焼却灰のニオイに悩まされたテン場の記憶しかない。十数年前の話だから、状況も変わっているだろう、確かに、歳のせいかな、岩場を通過するのに怖さを感じた。途中で会ったGrの装備、身支度を見て考えさせられた。遊び、遊び稜線の眺望を楽しみながら進み、途中15分ほど休憩して、10:11遠見尾根分岐点、10:15五竜山荘着。

  唐松岳山頂からの立山、剱岳の見納め


  向かう五龍岳はズシンと重い

  
                           緩やかに下って唐松山荘へ

  
   五龍岳へのコースに入るとクサリの連続              見る見る唐松岳は遠のく

   
     気の抜けない連続するクサリ場、足元のスリップ注意(小石が危ない)

  
  14,15人のGrとすれ違う、全員ヘルメット着用、カラビナをクサリにかけ安全には安全を・・・


   クサリ場から眺める立山、剱岳には癒される


            緊張をほぐすのにトウヤクリンドウを見つめ深呼吸

  
    この先、事故があったのかな、他にも注意札が・・・      「五龍岳、今行くからな」

     
     とは言うものの、尾根筋の長いこと


  急ぐ旅ではない、花を楽しみながら、ミヤマコゴメグサ


   イワツメクサ


   オヤマリンドウ


   カライトソウ

  
   遭難の碑のようだ、お気の毒さま                  ここが最低鞍部かな、


   高度が下がって、樹林帯に入る、あとは白岳の西を巻いて・・・、目指す五龍岳だ


   取巻く山並には時々雲がかかるが、立山、剱岳はクッキリしている


    唐松岳方面を振り返る


    タテヤマアザミ


   オオレイジンソウ

  
                      登り返し樹林帯を抜けると道標あり、まだ9:07分だ


  この辺は、ウラシマツツジが、一足早く、真っ赤に紅葉して・・・


   唐松岳を振り返る


    白岳の西斜面と五龍岳


    タテヤマリンドウ、咲き残りかな?


    白岳の西斜面に雲がかかったが、一時的だろう

  
 後続の方が追いついてきたので休憩、その方も休んでいる   歩き出すと直ぐに遠見尾根の分岐点


  下ると花が点々と、ヤマハハコ


  クロトウヒレン

  
      おお、山荘が真下に                    五竜山荘着

 行交う人は平日のせいか少なく、静かな山歩きだ、好みの人は良いコースではないか。山荘から登り返すと、雷鳥の今年巣立ったヒナ3羽に出遭う、楽しませてもらったが、ヒナのせいか人に対しての警戒心が全く無いようだった。これから厳しい季節を向かえ、春を迎えられる数は少ないだろう。種を守り、登山者の目を楽しませてくれる、彼らの無事を願うばかり。徐々に勾配を増し、直下の岩場に出る、左手に鹿島槍ヶ岳の双耳峰が雲海に浮かぶ、岩場をグイグイと上っていく私、気分最高、間もなく主稜線から分れて山頂に出る、11:16-11:29。

   五竜山荘から五龍岳を見上げる


   ここでも登山道に沿って真っ赤なウラシマツツジが・・・


    ミヤマダイコンソウの紅葉も始まっていた


 岩場ではシラタマノキの実も熟れて


 大分上ってきたぞ、唐松岳を振り返る、下って行く二人


 おやおや、雷鳥が遊んでいるぞ、左2羽がオス、右の1羽がメス、3兄弟かな


   今年巣立った雷鳥で成鳥と比べたらなだまだ小さい


      冬に向かって、相談でもしてるのかなあ


   なかなか避けてくれません、

  
                 岩場に入る、クサリのない場所は目印に沿って足を運ぶ


  おお、唐松岳より大分高いかな


  山頂直下の岩場へ


  雲を被ってしまうかな、鹿島槍ヶ岳


   あと一息、逸る気持を抑えながら・・・


  雲海に鹿島槍ヶ岳の双耳峰


    東側から雲が流れている、唐松岳、五竜山荘を振り返る

  
   あれが山頂かな、縦走路の分岐点だ             あっちだ、先ほど抜いていった人がいるぞ

 ガスがかかったり、払われたり、どう天気が変化するかわからない、眺望を満喫したあとは、早めの下山としよう。時間的には充分余裕があるので、スピードは控え目に、慎重に下る。でも、下りは早い、また同じ雷鳥に遊んでもらって、12:08五竜山荘着、12:12遠見尾根分岐点通過。これから唐松山荘までが長い、向かう人たちも点々と、疲労もほどほど、最後のクサリ場を乗り越えて、14:05唐松山荘着。

    剱岳を背景に五龍岳山頂


  ちょっと遮られた感じもするが、素晴しい展望だ   画像クリック拡大


   右回りで展望する、まず一番近い鹿島槍ヶ岳


   その右側に槍-穂の稜線を遠望する


   その右奥、鷲羽岳、水晶岳、赤牛岳、黒部五郎岳


   薬師岳


   立山


   剱岳


   毛勝三山


   北-東の展望、白馬岳方面、東側は雲多し  画像クリック拡大

  
   この方、キレット小屋泊まりのようです              縦走路へ戻り、ここで別れる、私は来た道を


   八峰キレットと鹿島槍ヶ岳


   北へ向かうルートの方が歩きやすいかな


  奥から白馬岳、鑓ケ岳、天狗ノ頭、唐松岳


   上の手前に白岳、五竜山荘


  往路で遇った雷鳥、まだ場所を離れなかった

  
    「ちょっと、通してくれよ」                     「ハイ、どうぞ」

  
   ガスってしまった、五竜山荘                   少々登り返して遠見尾根分岐点


  帰路は気楽なものだ、時間的にはこの分でいったら暗くなることはない、


   とりあえず唐松岳目指して


   ガスったり、切れたり、青空から日がさしたり・・・・


   イワヒバリが2羽、何か啄ばんでいるのかな


   このシグサ、面白いですね

  
   行交うハイカーも点々と                        難所の岩場近し

     
     この岩場を大きく乗り越えれば唐松山荘だ


   唐松山荘到着、丁度山頂部の雲が払われて

 少々ガスってきた道、山荘東の岩場に沿ってトラバース、またお花畑を覗きながらの下り道、下山者はどなた様もお疲れのご様子、接近すると先行者は道をあけてくれる、ますます加速している感じ、14:31最初のケルン、14:43雪渓脇を通過。15:16八方池分岐、池を経由して、15:31デッカイ八方ケルン、15:36第2ケルン、16:00八方池山荘、16:20黒菱平、リフトが稼動していたので利用、16:29黒菱着、駐車場に戻る。
  
    若干視界の悪い下り道                   ケルンも見えて


   道沿いの花を撮りながら下る、ウサギギク


    シシウド、トリカブト


   サラシナショウマ


    ヨツバシオガマ(八方池で撮影)


     タカネマツムシソウ(八方池で撮影)


  タカネマツムシソウ


   ハクサンシャジン


   ウメバチソウ


   ワレモコウ


   紅葉の進んだ木、クロマメノキかな


   オトギリソウかな

  
   帰路は八方池を回って                    工事中のようで物品が???

  
  あと八方池山荘まで2.5km                      デッカイ“八方ケルン”


  シモツケソウ、これを含めて3枚は木道に沿った保護地で撮影したものです


   ミヤマアズマギク


  ウメバチソウ

  
  八方池山荘から黒菱平へテクテクと、リフトがまだ動いていた    ラクチーン、黒菱へ一足飛びに黒菱到着

 総所要時間は、黒菱平⇒黒菱を除いて、11時間47分、比較的混まない時間帯に歩くことができたので、CTを3時間ほど切った。天気は一日中曇、汗もほどほど、眺望は曇りながら楽しめた、特に唐松岳が素晴しかった。唐松岳-五龍岳のクサリ場、混雑時は大変だろうな、待つにしても待ってもらうにしても。八方尾根の高山植物、期待してなかったが、種類が豊富なのには驚き、初夏の尾根歩き、きれいだろうな。

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