【後編:中門岳〜御池】               【前編:駐車場⇒会津駒ケ岳〜中門岳】    

 去りがたき景観、中門岳をあとに木道を会津駒ケ岳へと進む、霜は解けスリップの危険性が去った。知ってか知らぬか、ボチボチとハイカーにすれ違う。往路で見たリンドウの花、霜にやられてしまったのか、日差しを浴びても元気ない。会津駒ケ岳の巻道分岐点まで戻り、直ぐ後にいた例の男性に、「山頂でゆっくりしていったら・・・」、と別れる。立ち枯れの木の間から燧ケ岳を眺め、9:28先ほど通った山頂への分岐点に出る。間もなく眼下に駒の大池、緩やかに下って9:36駒の大池着、小休止。5分と経たないうちに、巻き道で別れた男性がやってくるではないか。考えてみれば、山頂の眺望は潅木に囲まれてイマイチだし、ベンチはあったが休まる場所ではない。ここで私は御池方面へ、彼は再び眺めながら往路を戻るそうだ。
  
                   中門岳から会津駒ケ岳の巻道分岐点まで戻る


  巻き道から燧ケ岳


  紅葉の進んだツツジ

  
                木道を進むと先ほど通った山頂への分岐点に出る

  
                         駒ノ小屋目指して緩やかに下る


 北側から駒の大池&駒ノ小屋、丸太のイスとハイカー二人

  
  小休止していると例の男性到着              駒の大池をあとに南方向へ尾根を辿る、御池まで10.1km

 藪漕ぎでもしそうな御池への入口、20mも下れば視界が開け、向かう長い尾根が見通せる。一旦下って最初のピーク1996mへ登り返す。枝を四方に張り出したオオシラビソと広葉落葉樹が生育した坪庭のようなピークだ。散りばめたような、赤、黄の紅葉、今が一番いいところかな。小さなハシゴを上って、10:04ピークを通過。緩やかに下って会津駒ケ岳を振り返り、進行方向に燧ケ岳を眺める。ゆったりした尾根道が素晴しいポイントだ、10:09。

 大津岐峠まで富士見林道、御池でR352に出るまで大杉林道を歩く、林道と名のつく登山道

  
                  小屋から100mほど下って最初のピーク1996mを越える


   枝を四方に張り出したオオシラビソと広葉落葉樹が生育した坪庭のようなピーク


   カエデ


   カエデ


   カエデ

  
  短いハシゴを上ると                        大きな4本の背丈の低いオオシラビソ

  
   下って、小ピーク、会津駒ケ岳を振り返る                進行方向には燧ケ岳


 時を忘れたのか、ミヤマコゴメグサが点々と咲いていた

 小さく登り返すと森に囲まれた高層湿原、山並を背景に草紅葉を撮る。秋を彩る一時の静かな空間、一人で観ているのがもったいない。再びオオシラビソの森に入り、抜けると大津岐峠手前の草紅葉が歓迎してくれる。湿原の南側から会津駒ケ岳を振り返る、この山容は熊沢田代で見たのとそっくり。ここは背を歩いているようで、東西とも落ちているようだ、越えて大津岐峠着10:49小休止。この峠で左下、キリンテに通じる道と尾根伝いに直進して御池へ向かう道に分かれる。朽ちた大きな道標、案内板が散乱している、物悲しい昨今の山筋を感じてしまう。

   燧ケ岳、尾根筋には大小高層湿原が多数あり、前方饅頭型のピークの向こう側が大津岐峠


  燧ケ岳、樹林帯を抜ける

  
  草紅葉の間を通り                        斜めになった若干歩きにくい道


  また、良い感じの草紅葉

  
   笹っ原を抜けると                         次の草紅葉、この向こうが大津岐峠


    湿原の南側から会津駒ケ岳を振り返る、この山容は熊沢田代で見たのとそっくり

  
  大津岐峠、前方は大杉岳経由御池方面             こちらはキリンテ方面下山路分岐


   大津岐峠から燧ケ岳

 大津岐峠からオオシラビソの間を抜けると道幅が急に広がり、もしかしたら“車が・・・”、と思ったが、笹の払われた短い距離だった。潅木、笹原の軽いアップダウンを繰り返し、やっと見えてきた鉄塔、まだまだ遠く、潅木の道が続く。少々上って平坦になると、古い道標、何故ここに? 多分笹が生い茂ったら方向を見失ってしまうかも、と想像してみたが・・・、11:50鉄塔通過。
  
  大津岐峠からオオシラビソの間を抜けると            道幅が広がる(ここだけだった)

  
                          潅木、笹原の軽いアップダウン

  
   小湿原も点々と                            たっぷり水を含んだようなコケ

  
                            鉄塔が前方に見えてきた

  
   疎林の間を進むと                         古そうな道標、平坦地で迷い易いのかな

  
  送電線巡視路No.101とある                     鉄塔&作業小屋?

 ここからも先の見えない樹林帯が続く、時々山頂らしきものは見えているが、どうなることやら。コースタイムでは大津岐峠と大杉岳の所要が1時間10分とあった。気温は上がるし、疲れも少々感じる、林中でドカッと腰を降ろし小休止、青空を仰いで深呼吸、ミカンを2個食べ歩き出す、間もなく平坦になって、グシャグシャ道を進むと、樹林帯の中に山頂があった、12:41大杉岳山頂着。おかしい、CT=70はキツイ、一度小休止はしたがそれにしても。
  
                       まだまだ先の見えない樹林帯が続く


  やっと大杉岳に近づいたかな  画像クリック拡大

  
                        登り坂、林中で青い空を眺めて小休止


    平坦になって小湿原、背景は会津駒ケ岳

  
  林中ど真ん中に大杉岳の標柱                  脇の木には趣味でつけたか山名板

 大杉岳から少し進むと、下り始め、オオシラビソはブナに変り、あっという間に国道に飛び出た、13:15。このCTもおかしいな、でも合算すれば駒ノ小屋と御池の間は、まあまあかな。R352を少々歩き、御池バスターミナル着13:22。
  
  オオシラビソの間を下る                       燧ケ岳を時々見ながら

  
                     高度を下げ、ブナ林に変る

  
  朽ちたブナにツキヨダケ                      ベニテングダケ、いずれも毒キノコ

  
  車の音に道路は近いぞ                       国道352へ

  
  国道を少々歩き、ヘアピンあり車に注意           御池バスターミナル着、隣りの御池ロッジで入浴可

 総所要時間は、8時間43分、予定通り草紅葉の道を歩けた。CTは10-11時間であるから若干早く、予定したバスは14:30、16:40、17:30だったので、聞いてみると出たばっかりだという。隣の御池ロッジで、着替えはないが、一風呂浴びて桧枝岐の駐車場に戻る。会津駒ケ岳、中門岳山頂部の草紅葉は見頃を迎えている。黄金に輝く尾根、今が旬、オススメです。


    【前編:駐車場⇒会津駒ケ岳〜中門岳】