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大菩薩嶺〜黒岳
  
山行日
    2010年12月10日   晴れ   単独

コース 概略図はこちら
    裂石→丸川峠→大菩薩嶺→大菩薩峠→石丸峠→小金沢山→牛奥ノ雁ケ腹摺山→黒岳→湯ノ沢峠→やまと天目山温泉

  【前編:裂石〜大菩薩嶺〜小金沢山】   【後編:小金沢山〜やまと天目山温泉】へ


 2008年12月1日に歩いた山行が忘れられず、というよりは師走に入り来る年の象徴、日本一の富士山を眺めたくなって、タイミングをうかがっていた。8日、9日にかけて降雪だあったようで、早速でかけることにした。コースは前回と全く同じ、時間的にも日の出時刻の差のみ10分程度遅らせて出発とする。夜間の雁坂トンネルを越えると、道路が凍結、道路標示は−2℃だった。平坦地にに入って路上の雪は消えたが、裂石温泉に入ると再び現れ、林道は凍結していた。3:10ゲート前の丸川峠分岐点の駐車場を出発、点々と残る雪を踏みながら、真っ暗闇の中、ガタガタな林道をしばらく歩く。みそぎ沢に沿って上り、4,5ヶ所ヘアピンカーブを通過、3:22登山道に入る。両サイドから沢の音を聞きながら急坂を登る、振り返ると塩山の街の灯に進んで行く方向が何となく判り安心する。30分ほど進むと登山道の雪は連続する、昨日歩いた往復のトレースが残り、夕方降ったのだろうか、その上にうっすら積もっている。前回丸川峠と大菩薩嶺の間が凍結し難儀したのを思い出し、早目にアイゼン装着をする。もくもくと高度を稼ぎ、緩やかになると丸川峠、まるかわ荘着、4:44。
  
  ゲート前の丸川峠分岐点の駐車場              林道をしばらく歩き登山道に入る

  
 山間に入り30分ほどで一面の雪                 丸川峠(まるかわ荘)の道標

 登山道の積雪は10-15cm、街の灯を撮り、10mほど歩き、ちょっと変だぞ? どちらからでも行けるのかな、と思ったが道標に戻って確認、柳沢峠方面で間違いに気づく。ここから大菩薩嶺までは尾根の少し下を通り、小さいピークを4つ,5つ、谷側の石積の崖を3,4ヶ所通過する。トレースは山荘までで終わっていたが、左が急斜面なのでこれを意識して歩けば、ルートを外すこともないし、危険防止にもなる。登山道には大小獣の足跡が交差し、錯覚しやすい、おっとっと、で見渡すと目印があったりする。道にまたがる倒木には全て赤い目印が付いていた。白々と北側に明るさを感じ、東側に出るとコメツガの樹林の間に茜色の空が待っていた、6:17大菩薩嶺着。
  
 丸川峠から塩山の灯                       ここからトレースなし、積雪10cmほど

  
  コメツガの樹間に茜色の空                    大菩薩嶺山頂、積雪20cm程度

 山頂には昨日歩きまわった靴跡がついていた、大菩薩峠から来られたのだろう。ここから南に少し下って樹林帯を抜けると、雷岩という岩場に出る。眺望がパッと開け、正面に上日川ダム、御坂山塊を介して霊峰富士が、西側には諏訪盆地を介して南アルプスが連なり、東には太平洋からまさに昇らんとする12月10日の陽、がある。静寂、凍てつく大菩薩嶺の朝、時は刻まれてゆく、少々雲がたなびいていたが、感動の一瞬、6:37日の出を迎える。しばらく立ち止まったまま、交互に目を移し刻々と変化する山容を見つめる。あまりの寒さに感覚は鈍り、カメラを持つ手が震えっぱなしのようだった。ましてや指先の感覚なんかなくなっていた、6:41神部岩、標高2000m。急ぎ下って避難小屋へ、重い戸を開け飛び込んで腰を下ろす、6:59。カイロを取り出し指を温め、着込み、朝食をとる。ザックのペットボトルの水は凍り付いていた、水が揺れていても凍るとは、・・・。足のつま先も痛いがカイロを入れるには、アイゼン、スパッツ、靴を脱がなければならない。アイゼンはバンドが凍り付いているし、手も利かない、これは我慢しよう。15分ほど経過したろうか、手袋にカイロを入れ登山道に戻るが、シャッターが思うように押せない、指先を微妙に回転させ切ったが、ブレているのがわかるほど。こうなったら自動補正を頼るだけ、数でカバーしよう。大菩薩峠の休憩所へ入り込み、また寒さ対策、首周りと顔面を覆う。

    日の出前の富士山、雷岩付近から


     日の出前の富士山、雷岩付近から

  
      日の出前の富士山、雷岩付近から             日の出前の南アルプス、雷岩付近から


   神部岩付近から日の出


   神部岩付近から日の出


   神部岩付近から山頂部を赤く染めた富士山


   神部岩付近から山頂部を赤く染めた富士山

  
      神部岩、標高2000m                      陽が昇り、大菩薩嶺の南斜面を赤く染めた


      神部岩付近から南アルプス


   神部岩付近から富士山と南アルプス     画像クリック拡大

  
   避難小屋を直ぐ下に                        飛び込んで寒さ対策、食事


      親不知の頭から富士山と御坂山塊   画像クリック拡大


  振り向けば左が親不知の頭、真ん中が大菩薩嶺山頂

 大菩薩峠から南の1990mのピーク(熊沢山)へ登り返す、体力を使うせいか暖かくなる、南に回り込んだせいか、気温も上ってきているのだろう。首、顔面は外し、手袋のカイロも不用となった、わずか15分か20分の間だが寒かった。富士山と向かう小金沢山を眺めながら笹の斜面を下り、石丸峠へ8:05。

   小金沢山(木の陰)と富士山


    富士山

  
   一旦見えた富士は樹林帯に入り隠れる              雪は南に行くほど深い感じ


    また富士山が・・・


   富士山はきれいだなあ


   富士山と向かう小金沢山


   富士山と向かう小金沢山

  
   下ってきた≒1990mピーク(熊沢山)                      石丸峠

  
  “牛ノ寝通り”分岐                         分岐点から大菩薩嶺、一番奥

 石丸峠から登り返すと辿ってきた大菩薩嶺が一番奥にドンと構える。8:11、“牛ノ寝通り”分岐を過ぎ、その先の小さいピークに出ると、西側には南アルプスが長ーーく連なる。これも素晴しい、雄大な眺めだ、画像をアップして、スライドバーでご覧下さい。ここから南に下り狼平という笹の原に出る、8:32。一帯の積雪は15-20cmありそうだ。笹を蹴りながら進むので、40-50cmの感じ。ここから小金沢山までは狼平から4つ、5つピークを越える、最初の樹林帯を越えた所で、西側に見える南アルプスの右側に遮る山並がなく乗鞍岳、八ヶ岳と奥秩父の山並が連なって見える、ここも素晴しいビューポイントだ。また樹林帯に入り登山道の狭いところが目立つ、小木を揺らし、雪をかぶってしまうのが嫌な感じ、カメラ、ザック、衣服が、解けて濡れることが気になる。

     大菩薩嶺、一番奥


           南アルプス一望  画像クリック南アルプス拡大

  
  小金沢山は一番奥                        笹の原、“狼平”、積雪15-20cm、


  南アルプス、乗鞍岳、八ヶ岳、奥秩父の山     画像クリック拡大

  
                    再び樹林帯、深いなあ、斜面は急だし


       八ヶ岳、奥秩父の山     画像クリック拡大

  
                 直下の樹林帯を雪をかぶりながら進む

  
                                小金沢山頂


 小金沢山山頂から富士山


 小金沢山山頂から富士山


 小金沢山山頂から富士山、三ツ峠山、本社ケ丸、清八山


    小金沢山山頂から奥秩父の山、雲取山と周辺     画像クリック拡大

 山頂直下の雪、30cmあったろうか、思うように足が運べなかった、小金沢山山頂着、9:30。ここで前回のタイムが気になる、前回は8:33-8:53、と10分スタートを遅らせたこともあり、1時間遅れである。ということは天目山温泉発塩山行13:58には間に合いそうもない。次のバスは甲斐大和駅まで17時頃だと思った(?)、ここまではかかるまい。まあ、戻る選択もあるが、楽しむ事を優先、コースは変更しないことにする。富士山に勇気付けられ、腰を据え休憩としよう。


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