★気ままな男の山歩きHOME 山行記録(日付順 ) 山行記録(山域別) 走れ!“忠治”★ sub3-177 金時山・明神ケ岳・明星ケ岳(箱根外輪山) |
山行日 2004年11月28日 晴れ 単独 コース 詳細はこちら 2日目へジャンプします。 乙女峠バス停付近→乙女峠→金時山→矢倉沢峠→明神ケ岳→明星ケ岳→宮城野橋 富士山を見ながらのんびりと尾根を歩く、気分の良い山行である。箱根の山々はその代表的なものである。でも、国際観光都市箱根のこと、毎度伝わってくる交通渋滞のメディア情報に足が遠のいてしまう。しかし、金時山から見る富士山、箱根山の生立ち、石畳の箱根旧街道等々脳裏を刺激する。最近、当掲示板に投稿された山並みの写真が、引き金となり、両方一気に歩くこととした。一日目は外輪山(金時山、明神ケ岳、明星ケ岳)、二日目は箱根湯本から旧街道を歩き、火口丘(駒ヶ岳、最高峰の神山、冠ケ岳)を通って強羅駅へ下山するコースを計画した。 乙女峠バス停から僅か御殿場よりに駐車スペースがある、煌々と残る月明かりに雪を頂いた富士山が、御殿場の街明りの背景に、大きく裾野を広げている、5:58ラッキーなスタートである。バス停付近では20,30人のカメラマニアがびっしりと路肩に整列し、日の出を待ち受けていた。登山道入口に立つ案内板に、“乙女峠、1005mから見る富士の壮観は特に素晴らしく、昔から富士見三峠に数えられている。・・・・”、と書かれていた。“富士見三峠”、って? どうも、乙女峠・長尾峠・足柄峠・御坂峠・薩捶(さった)峠のうちの三ツらしい。 薄暗い桧林をジグザグに通り抜けると、直に雑木林となって、明るさを増した富士山を樹間に見ながら峠へと足を早める。6:30乙女峠着。閉ざされた茶店の前に、お立ち台があって、日の出前の富士の雄姿を映していた。すると間もなく、先端が薄いピンクに染まり、真っ白い頂き全体に広がった。有明の月と相まって、その光景から、キレイと一語で言えぬ自然のなす荘厳さを感じた。 乙女峠から見た月明かりを残した富士の夜明け 南東の外輪山の雲間からご来光 起伏に富んだ道筋には、葉を落としたヒメシャラ、マユミ、ウツギ、ハンノキが目立つ。右手に外輪山、火口丘の山、左手に富士山を枝間に見ながら高度を上げて行く。やがて、長尾山1144mを過ぎると、ブナ、アセビが混生する樹林となる。変化して行く光景に、頻繁に立ち止まっては、シャッターに手をかける。立ち枯れした古木もなく、ブナの樹皮に光沢があり、小さく枝分かれして、森林の元気さを感じる。 ブナ林から富士山 ブナ林から富士山 山頂に近づくと、岩場ガ現れ、“金時山は、別名猪鼻嶽と呼ばれ急峻で岩場が多い、注意・・・”、の立て札あり、鎖でガードされていた。上り下りを2,3回繰り返し、視界が開けると金時山山頂である、7:20。大きな看板と、小屋二つ、中からは早朝登山のメンバーだろうか賑やかな会話が聞こえていた。この山は、今から40万年前活動していた2700mほどの成層火山の外輪山、と書物に書いてあった。ということは、現在も活動を続けている箱根火山の中で一番古いことになる、7:33南へ下る。 切立った岩場の脇を通過 富士山にはまだ月が・・・ 仙石原を眼下に 火口丘の山、神山 均整の取れた富士山 右裾の残月の下に北岳が見えていた 山頂の岩場から霊峰富士 岩場の急降下を過ぎると、7:44仙石原への道を分け、視界の利く岩場にでる。丸く枝を刈り込んだ柘の木が目に入る、庭木をここへ? ハイカーの遊び心か、思わず吹きだしてしまった、この山には柘の木が沢山自生しているようである。間もなく、背丈は1mほど、ハコネザサが目に入る、下降するにつれて背丈は大きくなり濃くなっていく、7:58矢倉沢峠867m着。この直先から右手に90度曲がり、ハコネザサの密生した間を抜ける。ササが朝露をたっぷり含み、足元をぬらす。 岩のゴロゴロした道を急下降 仙石原を眼下に 金時山山頂部を南側から 丸岳1156m(アンテナあり)方面 ここで曲がって、ハコネザサの密生した道へ ハコネザサの道を抜けると、振り返れば再び真っ白い富士の山頂が顔を出す。金時山の山体も、(登山書)らしくなってきた、起伏に富んだ山並みも、変化をつけて助長しているかのようだ、8:13明神ケ岳に向かって1ツ目のピーク着。ササ道を下ると、4,5mもある大きな柘の木に出会う、庭木として刈り込んだ柘も良いが、天然の樹形の方が私の好みとするところ。 金時山の山体も男性的に 泥濘んだハコネザサの道 丸岳から金時山の稜線、中間の凹んだ所が乙女峠1005m、富士山の手前が長尾山1144m 8:35明神ケ岳に向かって2ツ目のピーク着(一つ巻いたようでもある)、下った鞍部で10分ほど休憩、大分濡れてしまったがスパッツを着ける。登り返して、3ツ目のピークで8:58、目指す明神ケ岳の山頂を見る。異様な建物に見える電波の反射板の延長線上が山頂だ。4ツ目を左に巻いた所で、樹床の赤い実を発見、写真を撮る、ミヤマシキミの実である。ここからササの様相が変わった、ハコネザサからクマザサに植生が変化した。5ツ目も左に巻きながら緩やかに登る。金時山と富士山の背比べ、「どっちが高いかな?」、「答えは勿論富士山だよ、3776mだからね、金時山は1213mだよ」、何て馬鹿なことを考えたりして、6ツ目を左に巻いて火打石山の案内板の所で9:17。 案内板には、“昔、玄武岩系の一種で黒色の燧石を産出したことから山名がつけられた”、これに引きつけられて山頂へ。しかし、土で被われ、潅木を分け入って探したがそれらしい岩石はなく、安山岩系の黒色の小さな石が1個あっただけだった、9:25分岐点に引き返す。 明神ケ岳も大分近づいた 富士山を挟むかのように雲が・・・・ ミヤマシキミの実 富士山が雲につぶされる? 火打石山山頂 マユミの実 アセビ、先端の赤色は来春咲く蕾 火打石山(中央) 一帯は風の通り道なのだろうか、南西面が背の低いクマザサに被われ、眺望の利く、平坦な尾根道を歩く。真っ赤に熟れたマユミの実にカメラが、背の低いアセビもしっかり花芽をつけていた。間もなく、鞍部で宮城野への道を分ける、9:37。道標には、明神ケ岳25分、矢倉沢峠70分、金時山110分、宮城野60分、とある。丸太の階段を上がると、富士山の山頂部上下に黒い雲、徐々に間隔を近づけている。なんとか明神ケ岳へ着くまで、雲よ動くな! 願い届かず、山頂に着くや、霊峰富士の山頂部は雲の中へ消えた、山頂着10:15。 鞍部で宮城野方面の道を分ける 丸太の階段を上がる 神山と駒ヶ岳もボヤッと・・・・ 金時山の真上に富士山が・・・、でも雲が・・・・ もう少しで山頂着というのに・・・・ 真っ赤なノバラの実、後は柘 山頂からは箱根の町、箱根外輪山、火口丘、相模湾、富士山が一望でき素晴らしい眺望を楽しめる予定だった。・・・・が、しかし、富士は雲の中、箱根外輪山、火口丘、相模湾は霞み、ただ広々とした山頂に10人ほどのハイカーが点々としていた。でも、眺望の素晴らしさは想像できる、またの機会を期待するとしよう、10:33明星ケ岳に向かう。 明神ケ岳山頂、正面に金時山、背後の富士山は雲の中 相模湾も霞みの中 火口丘、中央が駒ヶ岳と神山 明星ケ岳方向、山頂より 駒ヶ岳と神山、箱根の街 南へ急下降し、宮城野への道を分ける、10:59。まだ下る、4ツほど小さいピークを越えながら、11:30平坦な所で再び宮城野への道を分ける。ここの少し先が明星ケ岳のはずである、御嶽大神の大きな石碑の脇に小さい手製のプレート、明星ケ岳924mがあった、11:33。眺望はなし、6人ほど早い昼食をとっていた、一応今回の予定はここまで、一休みして早々に分岐点に戻り、宮城野方面の道にに入る、11:47。 アザミの花が落ち葉の床に 残ったモミジの向こうに駒ヶ岳と神山 明神ケ岳、半月状の緩やかな曲線 箱根の街も眼下に、後は駒ヶ岳と神山 宮城野への分岐点 明星ケ岳山頂 大文字焼きの場所とか、宮城野の家並み 残ったモミジも鮮やか 紅葉が下るにつれて鮮やかに 分岐点からは、根っ子だらけの桧の林を抜け、テレビのアンテナ線に沿ってジグザグに下る。所々でショートカット、12:21路上に出る、宮城野まで15分の道標。静かな佇まいを抜け12:35宮城野橋バス停着、一日目の山行を終了した。所要時間は、合計6時間37分であった。明神ケ岳の眺望がイマイチであったが、金時山から見る富士山は圧巻、北岳と日本の標高1,2が同時に見えたのが印象的だった。乙女峠の月の残るピンクの山頂、これも素晴らしい光景だった、さすが富士見三峠の一つ。それと、起伏に富んだ山並みも素晴らしい、秋から春にかけて楽しめるコースである、もうちょっと近ければな・・・・。 2日目へジャンプします。 |
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