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------北アルプス雲上の楽園独り旅------
     
(五日目) 2002/7/29(月) 晴れ

コース
     水晶小屋→水晶岳→高天原分岐→赤牛岳→高天原分岐→高天原温泉→高天原山荘→高天原高原散策
     →高天原山荘(泊)

 5日目を迎え、本日も好天である、4:40用意して頂いた弁当をザックに入れ小屋を出る。風が強いので、ウインドヤッケと下は長ズボンとした。昨日9:30に着いたので、実に19時間10分小屋に止まったことになる。おかげで、睡眠時間は別として大分休まったような気がする。本来ならもう一晩予約しておいたが、三俣山荘で得た情報では、温泉沢に下るルートは整備され、滑りやすいがペイントマークはしっかりされているので迷い込むことはない、ということを聞いたので、問題が解決し直接下って温泉につかることにする。

 野口五郎岳に出る日の出を見ながら、水晶岳の岩場を登る、5:08山頂着。風強くちょっと寒い、雲塊があちこちに見える。山頂の眺望はすばらしい、3年前を思い出す、槍・穂から大天井、常念、燕、三ツ岳、白馬三山、立山・剱、これから向かう赤牛岳、と絶好の展望である、5:15北峰へ向かう。5:10北峰着、鞍部には野口五郎岳から見えた大きな雪渓があった。
  
 水晶岳山頂より槍ヶ岳方向                        水晶岳山頂より赤牛岳方向

  
 水晶岳山頂より薬師岳

 5:59高天原高原への分岐着、サブザックに変えて、短パンになり、6:06赤牛岳に向かう、間もなくこちらに向かう2人を発見。「もしかして・・・・・ですか」、「はい」、「実は夕べ・・・・・・・」、その2人であった。
  
 赤牛岳は奥の奥                                やっと近づいたようだ

 ここからいくつピークを越えただろうか、途中で下る人を4人抜き、黒っぽく見える山が赤に変わり、7:20一番奥まった赤牛岳についた。思わずバンザーイ!、これで予定の5座を何とか無事歩くことが出来たのである。朝食を頂く、ご飯が固い水を時々含み流し込む。下から上がってきた若い男子にシャッターを頼まれ食事をストップ。奥黒部ヒュッテから読売新道を水晶岳まで往復すると言っていた。食事の続編をしているうちに、途中で抜いた女性のグループが到着。もう1グループを尋ねると「バテたようです、食事をしてました」と返ってきた。腹ごしらえをしてパノラマを写真にする(右回り)。ここも綺麗だ、いいなー、北アルプスが全部見えているようだ。

 野口五郎岳から三ツ岳にかけての稜線、槍ヶ岳から穂高岳にかけての稜線、薬師岳から北俣岳そして黒部五郎岳、後立山の遠望もすばらしい、旭岳、白馬三山、唐松岳、五竜岳、鹿島槍ガ岳、爺ケ岳、そして針ノ木岳と蓮華岳。7:51山頂をあとにする。
  
  後立山と黒部湖、赤牛岳山頂から                 三ツ岳方面、赤牛岳山頂から

  
  野口五郎岳方面、赤牛岳山頂から                 槍、水晶、笠ヶ岳方面、赤牛岳山頂から

  
   雲ノ平、黒部五郎岳方面                         山頂の道標と後は薬師岳

  
    五色ヶ原方面、赤牛岳山頂から                  立山・剱岳方面、赤牛岳山頂から

 時間的な余裕か、時々振り返っては立ち止まる、少しずつ遠ざかりその山容を変えていく立山、前方の水晶岳への稜線、自然のおりなす光景に見入る、いつかまた来よう。8:36埼玉の4人に会う、皆元気だった、彼等の日焼けした顔に山行の満足感があった。「またどこかで会いましょう」と別れた。8:48同年輩の男性と会う、「どちらから・・・」と尋ねると、大東新道から高天原に入り、今日は赤牛岳を往復するそうだ。ルートの状況をたずねると「大東新道はロープが下がっていて、全然心配ないよ、あとは帰って温泉に入り、高天原にするか薬師沢にするか決める」と言っていた。9:19高天原の分岐に戻る。
  
  振り向けば遠ざかる立山                        温泉沢の頭を目指して水晶の尾根を

  
  赤牛もだんだん小さく                           谷間から赤牛の尾根

 パッキングをやり直して、9:33温泉を目指して下る。急坂と言えば急であるが、危険という箇所はない、浮き石は確かに多いがこれも程度問題だ。道標もあり、真新しいマーキングもくっきりとしている。登山地図を見て沢を下るのかと思っていたら尾根をジグザグしながら下るのである、いずれ沢に出るのだろうが。10:11樹林帯に入る、コメツガ、ダケカンバの大きな木が目立つ、根元は曲がっているが結構素性が良い、下草はゴゼンタチバナが点々としている。10:25ロープを伝って川原に下りる、あとは温泉まで石ころの上を歩くわけだ。右に、左に、真ん中を、マークを頼りに30分ほど下って、硫黄の臭いを感じた、前方を見ると温泉だ、誰もいない、11:06高天原温泉着。

 早速ザックを開いて、下着一式を出し、湯につかる、いい湯だ、気持ちいい。白濁した硫黄泉独特の泉質である、生き返ったような気がする。20分ほどすると1人入ってきた、聞くと小屋の人であった、色々と情報を頂く。大東新道の状況を聞くと、「あなたなら大丈夫ですよ、でも最近崩れた沢筋(G沢?)は気を付けて下さいね」と丁寧に教えてくれた。稜線で会った人の話、小屋の方の話しから、今晩は高天原山荘に泊まり、明日大東新道を通り折立に下山することに決めた。ついでに高天原一帯の見所も教えてもらった、一旦山荘に入り散策に出直すことにした。11:52温泉からあがり12:10山荘着。
  
 高天原温泉(温泉沢筋)                         高天原山荘前の湿原

  
   高天原山荘前の湿原                            高天原山荘前の湿原

  
     高天原山荘前の湿原                          高天原山荘前の湿原

  
   高天原山荘前の湿原                          龍晶池

  
    龍晶池                                   龍晶池

  
        龍晶池                            龍晶池の奥の池塘

  
   龍晶池の奥の池塘                          龍晶池の奥の池塘



  
         龍晶池の奥の池塘                           龍晶池の奥の池塘

 まず、山荘の前の湿原に向かう、キスゲが満開でワタスゲも見頃であった。いくつもの池塘が点在し、周辺の山並みを写していた。木道は登山道以外無く入れないが、木道から見るだけで結構楽しめる。カメラをかまえた人が数人いた。

 温泉の方向に下る、先ほど山荘へ行くときに、もう一つの温泉があることを見ておいたので、そちらへ向かう。温泉は樹林帯の中を300mほど進んだところにあった。泉質は同じようだが、ぬるいのが良い、いくらでも入っていられる。あとから来た山形から来た男性と話し込む、1時間ほどいたような気がする。次は龍晶池に向かう、池は沢筋の温泉の脇から登り20分ほど歩いたような気がする。大きな池が1つ、小さいのがいくつかあり、静まりかえった森の奥といった感じ。温泉も良いがこの景色もなかなか良いものだ。

 沢筋に戻り、温泉に入る、3回目である。稜線で会った同年輩の方が入浴していたが、大分疲れた様子だった。7,8人いたが、こちらへ大東新道で向かいながら、足を滑らせて黒部川に転落したという人がいた。幸いずぶ濡れになっただけで大事にいたらなかったようだ、別な話として昨日薬師沢で女性が転落して重傷を負いヘリコプターで救出された、とも言っていた。こんな話を聞いても、明日の予定は変えるつもりはない、慎重にやるだけだ。

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