平成二十一年六月二十九日 Before 写真集目次へ Next お父さんがお使いから早めに帰って、「忠治、赤城山の駒ケ岳へ行くぞ」、といつもの調子で言うんです。ぼくは“アカギヤマ”に興奮して「キャッ、キャッ」そわそわしてしまいました。忠治温泉から狭くて曲がりくねった道を上って、駒ケ岳・黒檜山登山口の付近に車を止めました。家からずっとキャッ、キャッの連続でしたが、「ウルサーイ、静かに!」がでませんでした。今日はここから駒ヶ岳を往復します。赤城山でまだ登ってない山頂は、駒ケ岳、鈴ケ岳と小黒檜山です。 さあ、準備OKでーす。 駒ケ岳登山口 急坂をしばらく歩いて緩やかな坂道になりました。 深い緑の森の中で、登山口はもう見えなくなりました。 「勢い良く引っ張って、疲れないか」、とお父さんが、ぼくは「へっちゃらでーす」 最初の長い鉄階段に出ました。ぼくは間から下が見える階段が苦手なのですが、恐る恐る上り始めたのですが、2,3段上ったら、あとはヘッチャラでした。 登山道のコーナーで下の景色が見通せる場所に来ました。下に覚満淵が見えてます。お父さんは下へ降りて何かしています。「お父さん、何してるの」、「お花を撮ってるのさ」 「その花、何ていうの」、「クサタチバナっていうんだよ」 「クサタチバナ、真っ白でキレイでしょう」、赤城山には沢山あるそうです。 「早く、戻って来て」 またしばらく歩き、二つ目の鉄の階段を上って、ベンチのある広々とした場所に出ました。 お水をリュックから出してもらって、沢山飲みました。300ccほど一気に飲んでしまいました。 お父さんは、ぼくの横に腰を下ろしておいしそうなものを食べているんですよ。「ぼくもほしいなあ」 ここで小休止です。 お父さんは笹の原で見渡してます。「何してるの」 下に利平茶屋が見えるんですね。ぼくはあの辺の滝で遊んだことがあるんですよ。 ちょっと移動して、今度は上を向いてます。お花を撮っているのかな。 これ、サラサドウダンんていうんだよ。少し散り始めてましたが、きれいですね。 緩やかに進んで、小高いピークを越えると間もなく、駒ヶ岳の山頂でした。 ここが駒ケ岳山頂です。後ろに一人、前に二人先に着いてました。また、水とオヤツをもらいました。ぼくの飲みっぷり、食いっぷりがいいので、3人がぼくを見ていました。皆、犬が好きだと言ってました。その方にお水をもらいました、これで安心です。 山頂の記念写真を撮ってもらいました。居合わせたおじさんが、ぼくを入れておばさんの写真を撮ってました。良く撮れたかな。 誰もいなくなったと思ったら、次のおじさんとおばさんが上ってきます。 その人もぼくのことをお父さんからいろいろ聞いてました。リュックがカッコイイんだってさ、ウフフ。 今度はこっちから来ましたよ。 「忠治、今日はおとなしいなあ」、「だって、後ろにもおじさんとおばさんが休んでいるんですよ」、「そろそろ下るとするか」 先ほど通過した、関東ふれあいの道と書かれた石柱のある小ピークで撮ってもらいました。 霞んでいる小沼を眺めながら、花を眺めながら進みました。 木段を下って ヤブにちょっぴり入ったり、先ほど山頂にいたおじさん、おばさんと先になったり後になったりしながら下りました。 この鉄の階段を下れば、間もなく駐車場です。駒ケ岳、楽しかった、良く飲んで、良く食べました。今度は、どこの山だろう、また突然言い出すかな、あせっちゃうね。 【忠治と共に7】2007/7/6 追加 この3月から“忠治”の荷物は“忠治”に持たせようと、主に山歩き用になりますが、ドッグリュックを使用しています。ところが、一種の条件反射なのでしょうか、単なる学習でしょうか、面白い反応を示します。このリュック、定位置は物置の壁で忠治の見える場所につるしてあります。一端持ち出そうものなら強烈に反応して大変です、キャッキャ、キャッキャ鳴いて、そわそわしてしまいます。勿論、この段階では車に積み込むだけで、装着は目的地までしません、所有権行使(?)でもないようです。 次は、人の仕草と反応です。これにも感心することがあります。ポケットに手を入れたり、後ろに手を回していると、彼は何か隠し持っていて貰えるものだと思うようです。これは食べ物を与える時の人の動作から学習した経験的な反応のようです。“忠治”の場合、好みの順がありまして、あとから与えようと人がそんな動作を繰り返したのですね、それをキチンと学習してしまったのですね。 もう一つ、犬の嗅覚ですが、人の何千倍とか言います。確かに素晴らしいですね。玉子焼きが大好物でよく与えています、他に玉子とじ、炒め、ゆで玉子も与えてます。玉子焼き中の換気扇から出る臭気が忠治の所に到達するらしいです。すると要求がはじまります、はじめはうるさいと思ってましたが、鼻が利くんですよ彼は。 |