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谷川連峰主稜線縦走   
山行日
    2014年7月12日   曇り時々晴れ    単独

コース
    土合駅→西黒尾根登山口→ラクダの脊→谷川岳トマノ耳→中ゴー尾根分岐→オジカ沢ノ頭→小障子ノ頭→
    大障子ノ頭→吾策新道分岐→万太郎山→毛渡乗越→エビス大黒ノ頭→仙ノ倉山→平標山→松手山→
    平標山登山口バス停

                                       この山行で出逢った花

 6/23以来天気との噛合が悪く、2週強山から遠のいた。こんなことは稀で,、体調管理上、気がかりなところ。野暮用も無く、本日は、天気も多少不安定ながら降ることはないだろう。この間谷川岳の縦走路を歩いた相互リンクしているゆうやけさんの素晴しい情報を見た、しかし、春の花はもうないだろう。でも、足のトレーニングと思えばいいか、ということで、急遽荷物をまとめ、前回の自己記録とバス&列車時刻表を突っ込んで、土合駅に向かい、仮眠。1:50起床、2:13闇の中に一歩を踏み出す、2:33登山指導センター、2:40西黒尾根登山口から山間に入る。
  
   早朝の土合駅                            登山指導センター

  
                               西黒尾根登山口

 ヘッドランプを頼りに、大石、小石、倒木、張出した根と障害物の多い急坂をグイグイ上る。2:54鉄塔、3:17谷川岳山頂まで3時間の道標、この時間に歩くのは、暗いから回りを気にせず、足元一点に集中できるので良いが、昼間歩くと疲れそうだ。3:52樹林帯から抜け、南に天神平の灯、山々も薄っすら見えている。
  
  樹林帯の中を急登し、15分ほどで鉄塔に出る        道標、3時間で谷川岳山頂

  
                     大石、小石、倒木、張出した根、障害物の多い急坂を進む

  
  ここで一旦樹林帯から抜ける                    南方向に天神平の灯

またちょっと茂みには入り、抜けるとクサリ場の直下に出る、3:58。ストック、ヘッドランプをしまい、岩場に備える。ついでに、あんパン1個食べ、水分補給、この時間、急速に明るくなるのを感じる。クサリに掴まって一段上れば別世界、東方向に茜色に染まった空の下、ズッシリした白毛門の山並がこの山行を応援してくれるようだ。もう一段上ると目指す谷川岳の山頂部がオイデ、オイデをする、この天気、一日もってくれよと天空を仰ぐ。ここのクサリ場を抜け、4:19ラクダの背、少々下って、4:22巌剛新道を合わせる。
  
  最初のクサリ場、手元照明は不要となる              東方向に白毛門


  一段上って白毛門を望む


  もう一段上って谷川岳を望む

  
  このクサリ場を抜けると                      ラクダの背に出る

  
  一段下って巌剛新道を合わせる                  合流点から白毛門

 西黒尾根の岩場を見上げ、ザンゲ岩まで目で追いポイントを頭に叩き込む。幸い岩が乾いているので余計な心配はせずにすむ。黄色いペイントマークに従って、1歩1歩上って行く、岩場に咲くマルバイワシモツケ、イブキジャコウソウ、ミヤマカラマツ、晩期に入ったウラジロヨウラク、タニウツギ、今咲かんとする薄紫のギボウシに、カメラを向け余計な緊張をほぐす。オッ、陽が上った、たなびいた雲で遅い日の出だ、谷川岳を急速に赤く染めていく、歩調に合せてではないが、徐々に自然色に変っていく、何とも云えない時間が流れる。 

  同、これから進む西黒尾根の岩場、左上がザンゲ岩

  
                        ペイントに従って岩場を進む

  
   たなびいた雲で遅い日の出                       右奥に至仏山


   日の出とともに岩肌が赤く染まる


   真っ赤に染まった瞬間

 危なっかしい岩場を通過、5:08ザンゲ岩に出る。ストックを出し、緩やかに笹道を進む。オヤッ、先行者がいるぞ、徐々に距離がつまって、天神尾根との合流点付近ですぐ後につく、5:25谷川岳トマノ耳着。見渡せどガスで部分的に一ノ倉岳、オジカ沢ノ頭が見えるだけ。先行者は馬蹄形日帰りを目指して、半馬蹄でコースを繋ぎ、今日が本番だそうだ。右回りは最後の下りが白毛門の方が足の負担が軽いと言う。お互い「気をつけて・・・」で寒い山頂を後にする。
  
                       危なっかしい岩場が連続する岩場

  
                            濡れている時は慎重に

   
    マチガ沢最上部の雪渓


    ザンゲ岩、左下方に天神平、ここまで来れば岩場をほぼ抜ける


  辿ってきた西黒尾根


  烏帽子岳、笠ケ岳、白毛門

  
   緩やかに少々進む                     右手の山頂はもう近い

  
        天神尾根の南西に俎ー                雪渓の右上に大きな合流点の道標

  
     雪渓を渡り合流点へ出て                  ほどなく谷川岳山頂トマノ耳

  
                          谷川岳山頂トマノ耳


    谷川岳山頂トマノ耳から北側にオキノ耳、その奥左が茂倉岳、右が一ノ倉岳


   山頂南西に俎ー、右が向かう主稜線の次ぎのピーク、オジカ沢ノ頭

 肩ノ小屋へ脇道を進むとミヤマカラマツ、ヨツバシオガマ、ハクサンボウフウが迎えてくれる。静まりかえった小屋周辺、宿泊客がいるやら、いないやら、入口に回ると温度計は10℃、風も5,6m/sec、半袖では寒いわけだ。視界のある、露っぽい、オジカ沢方面に入る、5:35。小さな岩場で
ミヤマキンポウゲ、オノエラン、ミネウスユキソウ、揺らぐウサギクをどうにかカメラに収める。進行方向にオジカ沢ノ頭と俎ー、北方向に茂倉岳と一ノ倉岳がボーと見えるだけ、露っぽい足元に集中するのみ、緩やかな起伏の道、5:50中ゴー尾根分岐点通過、徐々に勾配を増し、6:27オジカ沢ノ頭、6:29ちょっと進んで避難小屋着。
  
 斜め西方向に進んで肩ノ小屋へ、温度計は10℃、風が強く寒い  ミヤマキンポウゲの間を万太郎山方向に進む

  
  正面は間の小ピーク、 まず、目指すは右奥、オジカ沢ノ頭     北方向には茂倉岳と一ノ倉岳

  
 小ピークを越え、少し下ると中ゴー尾根分岐           “一般コースとしては不向き”、ですよ


    合流点付近から中ゴー尾根


     同、オジカ沢ノ頭(右)

  
    晴れていればルンルン気分で歩けるのが、露をたっぷり含んだ草の間を・・・

  
                     オジカ沢ノ頭、ガスって周辺は見えず

  
 ちょっと進んで避難小屋                            雲間に左手の沢、阿弥陀沢か

 ここから小障子ノ頭に向かうも霧の中、膝から下はビッショビショ、靴の中は水浸し、そのうち何とかなるだろう、我慢の主稜線、6:52小障子ノ頭、7:06避難小屋、7:27大障子ノ頭。ここを過ぎると時々青空が出て、期待を持たせてくれた。微かに見える万太郎山目指し、ズブヌレの足は快調。鞍部付近で、天辺近くのキラッと光るものを発見、近づくにつれ吾策新道分岐点にある大きな道標と判った。急坂を登りつめ、8:10吾策新道分岐、緩やかに西方向に進み、8:13万太郎山山頂着、小休止。
  
              次ぎのピーク、小障子ノ頭に向かってます、膝から下はビショビショ

  
  霧の中に見えてきた                          小障子ノ頭

  
  相変わらず、霧の中のピークを一つずつ越えて          薄っすら見えているピークが大障子ノ頭か

  
  避難小屋奥がはっきりせず、ピークは万太郎山?        あれは確か太郎山だろう

  
                              大障子ノ頭到着

  
                          おお、青空が、万太郎山は近いぞ

  
   キラキラ光る物体                         道標だ、吾策新道の分岐点

  
    吾策新道分岐点                        緩やかに西方向へちょっと進むと万太郎山山頂

 ここが予定コースの中間点付近、エスケープを考えるなら吾策新道を下って土樽駅へ抜ければよい。先日歩いたゆうやけさんはここの三角点でキーを交換し、お互いの足を確保したとか。私は、バス、列車を乗り継いで土合駅に戻るつもり。青空はこの辺だけ、進行方向に東俣ノ頭が見えるだけ、仙ノ倉山方向はまるで雲の中、主稜線は万太郎山、東俣ノ頭辺でクランクとなっている。

  進行方向の稜線、右に伸びる尾根が主稜線だろう

 万太郎山を後に南方向に一旦進む。東俣ノ頭山頂付近に人造物発見? 何だろう、近づいて見れば白くなった枯れ木だった。山頂付近で右に曲り、緩やかに下る、登山道に生い茂る笹と草、露の干ぬ登山道、靴底に溜まった水でキュッキュ、キュッキュと靴が鳴る、2度スッテンコロリ、お尻もドロドロ、8:50避難小屋。小屋を過ぎた所で最初の逆コースの人に会う、何人会うかな。下って、9:06毛渡乗越、道標は未だに寝たっきり、阿弥陀沢から上って来る道はどこにあるのだろう。滝の連続す白い流れと雪渓が、断続的に見えるだけ。ここから300m強、登り返してエビス大黒ノ頭へ進む、視界は相変わらず良好ならず、小ピークを過ぎた所で逆コース2人目、しばらく進み次のピークへ、エビス大黒ノ頭と思ったが、手前のピークのようだ、エビス大黒様は姿を見せてくれない、ならば小休止。
  
  尾根を進む                            間の小ピーク

  
  仙ノ倉山方向が多少鮮明に                  振り向けば一瞬の青空、万太郎山

  
  進行方向正面に東俣ノ頭                     小出俣方向が微かに

  
     万太郎山との間の歩いてきた尾根           多少視界が良くなった、仙ノ倉山への尾根筋

  
 万太郎山と北西の笹斜面                   草むらの中に避難小屋、靴底に溜まった水で靴が鳴る

  
  避難小屋、万太郎からエビス大黒ノ頭まで半分弱       ここで最初の逆コースの人に会う

  
  グシャグシャ&ツルツルな道、草で道が見えず           2度コケて毛渡乗越

  
  小ピークを越えたところで逆コース2人目            登り返してピークの思いきや違った、小休止

 曲った稜線で休憩した場所は肩のような所だったのか、霧のいたずらか、間もなくエビス大黒ノ頭、10:06着。ここまで来ればあとは惰性、谷川連峰の最高峰仙ノ倉山も目と鼻の先、そう遠くは無い。山頂を通過して、岩場っぽい場所を下り、登り返すと、10:29エビス大黒避難小屋、この小屋からが長い坂、山頂に近づくとまた青空が広がる、歓迎かなと思うのだが、今日の天気は裏目に近い、人声に引かれて、10:58仙ノ倉山山頂着。残念、眺望なし、わずかに南方向が見えるだけ。
  
   登り返してエビス大黒ノ頭、何も見えず             下って山頂を振り向く

  
            地図では仙ノ倉山まで単純に下って登り返すのだが、小さいピークが点々と

  
  登り返して避難小屋                        青空の歓迎かな

  
                 仙ノ倉山山頂が見えてきた、ここまで逆コース4人

  
          仙ノ倉山山頂、10人ほど休憩中だった、しかし、霧で眺望なし

 山頂を発って、平標山のお花畑を通過する、白い花が点々と見えるだけ、鮮やかな赤っぽい花がない。今盛りはミヤマカラマツ、モミジカラマツ、オノエラン、ミヤマダイモンジソウ、ハクサンシャクナゲでいずれも白色、ハクサンコザクラとヨツバシオガマの残り花が短い春を蘇らせる、11:38大勢の登山者で賑わう平標山山頂着。わずかに苗場山が雄姿を覗かせていた。
  
   南方が一瞬見えた、向かう人4,5人                  あれは、吾妻耶山かな

  
早々に下ると、仙ノ倉山の山頂が見えてきた           平標山方向もうっすら見えてきた

  
                 お花畑を過ぎると平標山が徐々に顔を出す

  
   平標山山頂着                          ここには20,30人、もうそろそろ昼時だ


   平標山山頂から苗場山、西方向は比較的視界が良いのかな

 ここからは国道に出るまでほとんど下り、行交う人多し、さすが名峰だ。11:56大山祇碑、長い木段を下り、12:27松手山山頂着、小休止。居合わせた年輩の女性から、シャーペット状の米加工品(米糀・・・・?)を頂く。冷たくて美味しかったが、アルコール分を気にしつつ下った、12:53鉄塔下通過、樹林帯の中の木段を下る。わずかに咲き残ったヤマツツジ、アカモノもすっかり実を大きくしていた。オヤマボクチは蕾を大きく膨らまし、これから訪れる人たちを迎えようとしていた、13:25松手山コース登山口、舗装道路を歩き、13:30平標山登山口バス停着。
  
   下って平標山を振り返る                  進行方向、鳴っていた靴が静かになった、水はどこに?

  
  大山祇碑                               まだまだ山頂へ向かう人多し



    平標山を振り返る

    
     松手山                     松手山から平標山


     松手山から少し進んで本日の平標山見収め

  
   鉄塔通過                             急坂を順調に下り

  
   松手山コースの登山口に出る                   国道17号線に出て、湯沢駅行のバスを待つ

 総所要時間は、11時間17分、花が少なかったのと眺望を楽しませてもらえなかったので、前回を若干下回った。足腰には何等異常は感じなかった、梅雨明けが待ち遠しい谷川連峰主稜線縦走でした。

    この山行で出逢った花


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