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日光白根山
山行日
    2013年7月9日   晴れ   単独

コース
    菅沼駐車場→弥陀ケ池→日光白根山→避難小屋→前白根山→五色山→弥陀ケ池→菅沼駐車場

                                              出逢った花へ

 知る人ぞ知る日光白根山のコマクサ(欄外に関連トピックスのリンクを貼っておきました)、そろそろ見頃をむかえる頃かと菅沼駐車場から入った、4:18。車は7,8台、一足先に出た2名の前に出て4:22案内板。薄暗い林間に入る。弥陀ケ池まではほとんどシラビソの樹林帯、泥濘、木の根、岩の段差等あり、足場は決して良くない。2,3ヶ所樹間に山並を見て、残りの行程を読むのだが。30、40分歩くと、美しいシラビソの森となり、座禅山の北側で道標に出る、弥陀ケ池0.9kmとある、5:14。ここから勾配が若干緩くなり、明るさを感じる、東側に回り込んで、弥陀ケ池に出る、5:32。
  
  菅沼駐車場(菅沼登山口)                    ゲートの先に案内板

  
  杖、待ち構える急坂にどうぞお使い下さい?        樹間に温泉ケ岳、金精山(右)のシルエット

  
 シラビソの樹林帯を前に一時上空が開ける、温泉ケ岳、金精山(右)   根名草山、奥が燕巣山

  
                           岩、木の根が妨げる道を急登

  
  美しいシラビソの森が続く                        座禅山の北東側に道標、弥陀ケ池0.9km

  
       勾配が若干緩くなり、明るくなる、立ち枯れした木に変り幼木が密生している

   
     座禅山の東側に回り込んで、弥陀ケ池に出る、

 汗を拭きながら急坂を上ってきたが、風があり一枚着たいところ、でもレインウエアを出すのは億劫だ、山頂で考えよう。弥陀ケ池に沿った木道をコツコツと歩く、ニリンソウ、シロバナヘビイチゴが咲いているが、ここのニリンソウは目覚めが悪い、5:37弥陀ケ池の西側で五色沼と日光白根山の分岐点に出る。ガッチリとしたロープの柵に沿って少々上り、座禅山の分岐点にでる、5:48。この付近は雪解けが遅かったようで、イワカガミ、ショウジョウバカマの花が元気だ、コバイケイソウの芽は10cmほどしかない。足を思い切り上げて、滑りやすい急坂を上ると、北方向に尾瀬の山が顔を出す、至仏山、平ケ岳、燧ケ岳、会津駒ケ岳。
   
    小波がたっていたが、日光白根山を湖面に映していた

  
  弥陀ケ池の木道を進み                      西側の五色沼分岐点へ、直進して白根山まで1.1km

  
 頑丈そうな柵の中を通り                        座禅山の分岐点に出る、左折、山頂まで0.8km


    ダケカンバの疎林となり、振り向けば左に至仏山、右奥に小沢岳&下津川山


 右に、燧ケ岳、手前に四郎岳&燕巣山


 その右に会津駒ケ岳


  ここから少し進むと日光白根山のガキガキな山頂部が顔を出す、コバイケイソウの群落も間もなく開花するでしょう

 コバイケイソウの群落も1週間もすれば開きそうだ。点々と咲くハクサンシャクナゲ、今年は花が少ない。潅木の道に再び入り、抜けると大小、礫の道となる。イワカガミは少し進んでいるが、コケモモは沢山分布している。

 樹林帯を抜け北方向の視界が開ける  画像クリック拡大

 
  下方には弥陀ケ池が


  燧ケ岳、平ケ岳


    燧ケ岳、会津駒ケ岳


  再び100mほど潅木の間を抜ける


   標高が一段と上がり眺望は良くなるが、雲が時々山並にかかる  画像クリック拡大


  東方向も開ける、太郎山、女峰山、小真名子山、大真名子山、

 岩場に進みロープを伝って大きな岩の上に出る。東方向が開けて、太郎山、女峰山、小真名子山、大真名子山が顔を出す。岩場には可愛い白い花、イワヒゲが今が盛り、直下の岩場ではツガザクラも残っていた。一気に山頂部に立ち、辿って来たルートを眼下に見る、納得。岩場の尖った岩から左に至仏山、右に燧ケ岳を分けていた。6:41道標のある東のピークをちょこっと下って、最後の岩場に取り付けば日光白根山山頂である、6:48。誰もいない、麓の車の数からすれば、3,4人はいても不思議でないが、7時前だというのに避難小屋方向に、もう帰ったかな。

  火山礫のゴロゴロした道を急登する


   白根山上空は真っ青だが、


     北、東方向には雲が多い、高原山方面

  
  岩場の終盤にかかる                         直下に弥陀ケ池


  東の山頂部に上る、尖った岩を挟んで至仏山と燧ケ岳

  
  山頂東のピープ                         ここから白根山山頂、真ん中の尖った岩

  
  ちょっと下って、間から男体山                   岩をよじ登って日光白根山山頂へ

 山頂の眺望はイマイチ、北側に雲が多く、山頂も時々陽がかげる。南はまあまあ良好、世界遺産の霊峰富士がクッキリ秩父連峰の上に見える、今頃はいっぱい歩いていることでしょう。眺望を目に焼き付けて、岩陰で休憩する。

 山頂の展望、会津駒ケ岳〜黒檜岳  画像クリック拡大


 錫ケ岳〜於呂倶羅山  画像クリック拡大


 夕日岳〜至仏山  画像クリック拡大


 中禅寺湖と周辺


  袈裟丸連峰、皇海山、富士山遠望


  袈裟丸連峰、皇海山、富士山遠望


   赤城山


  八ヶ岳、浅間山周辺遠望


   浅間山周辺遠望


  四阿山と右に槍ヶ岳、左に奥穂高岳


   武尊山


  至仏山


   平ケ岳


  燧ケ岳


   会津駒ケ岳

 人声とともに3名やって来た、2名は下の案内板で抜いた人、岩陰にいた私には気づかなかったようだ。寒い中長居は無用、お後の方と入れ替わりに山頂を後にする、7:09。奥白根神社へ一旦進み、ほぼ平坦な砂礫の道を南東方向に進むと、夕べ避難小屋に泊まった男性に会う。「湯元から歩いたら、道が荒れててマイッタ」、「旧道の沢コースか」と聞いたら一般コースと言っていた。下り勾配を増しシフトダウン、間もなくコマクサの育成地@に到着、急斜面のガレ場とあって、油断は禁物。保護地でないので間隔も粗く小株で野生の可憐さを残している、つまりは自然って感じ、7:26左折の道標通過。ここから急斜面をジグザク下り、樹林帯を抜けて平坦な地に、右へ進んで窪地に降りる、ここがコマクサの育成地A、ここも急斜面と平坦地の差だけ、力強く根付いている感じだった。ピンクが主で赤花が混じっていた。花は全体として早かったが、前回見た白花が見当たらない、まだ咲かないのかな、戻って避難小屋8:28着。
  
 山頂を後に                                奥白根神社へ

  
 
平坦な砂礫の道を歩き白根山の山頂を                奥白根神社を振り返る

  
 
バカっ広い地に立つ道標から山頂を再び眺め           向かう前白根山、五色山、五色沼を眼下に見る

  
道は南方向に曲り砂礫の道を急降下して行く           南方向に皇海山、遠方に富士山を遠望する

  
  間もなく、コマクサの育成地@、ガレ場に到着、上の平坦部は登山道   コマクサを観賞してここからジグザグに下り

  
 ダケカンバの目立つ樹林帯を抜けて              登山道は左カーブして進むが右の窪地に向かう

  
  ここがコマクサの育成地Aである                砂礫地に野草の可憐さを残し、自然に溶け込んでいる感じ

 避難小屋から右折して枝間から日光白根山を眺めながら稜線に出る、8:39。男体山、中禅寺湖を眼下に見て、稜線伝いに進んで、8:48五色沼からの道を鞍部で合せ、コマクサの育成地Bを縦断するように歩き前白根山山頂着、9:05。日光白根山を中心に雄大な山並が何度見ても素晴しい、おまけに草津白根山の種に近いという真っ赤なコマクサが加わった。
  
 戻って避難小屋から右折して稜線に向かう            枝間から日光白根山を眺め

  
  こんな岩の間を進み                         稜線に立つ

  
 道標は避難小屋を指している、棒切れを跨いで進めば錫ケ岳に通じる    ここから男体山、中禅寺湖を望む

  
  同、日光白根山                           前白根山を望む


  稜線伝いに歩き、小ピークから日光白根山


   同、前白根山


   同、五色沼

  
  少々下って五色沼からの道を合せ           ガレた道を進む、この周辺がコマクサの育成地Bのようだ


 振り返って日光白根山&五色沼を撮る  画像クリック拡大


 明瞭でない登山道を挟んでコマクサが咲いている、背景は日光白根山

  
                             前白根山山頂


 前白根山山頂から日光白根山と南に伸びる尾根  画像クリック拡大


  同、左から太郎山、女峰山、小真名子山、大真名子山、男体山


 少し湯元寄りから前白根山、日光白根山    画像クリック拡大

 もう一つの日光白根山の魅力がこの稜線にある。風雪に耐え力強く地を這う樹々、ダケカンバ、カラマツ、ミヤマビャクシンの樹形が素晴しい。まして、日光白根山、五色沼が背景にある、小さい起伏を通り五色山山頂、9:37着。
  
            登山者を勇気付ける風雪に耐え力強く地を這う樹々、ダケカンバ、カラマツ、ミヤマビャクシン


  また逢った、赤いコマクサ


  ダケカンバ、朽ちた株もあるが、曲って耐え、成長を続けている


  ミヤマビャクシン、樹形が素晴しい


  日光白根山&五色沼


  日光白根山&五色沼

  
 岩場を木々の間から登れば                     五色山山頂


  五色山山頂から男体山方向の展望   画像クリック拡大


  同、  日光白根山&五色沼

  
  同、前白根山                           真ん中に避難小屋、白根隠山(左)、白桧岳(右)

 日光白根山と五色沼、私のカメラで一枚に収めるのは、この辺が限界。下って少し進むと避難小屋で泊まったという男性に再び会う。どちらが早く下れるかな、どうみても五色山から国境平へ出て湯元へ下った方が近そうだ。北側が開け燧ケ岳が見えてきたところで、山並を茶菓子に小休止。小さなアップダウンを2,3回繰り返し平坦な場所に出る、10:15、五色沼、弥陀が池、五色山分岐点である。緩やかに下り、間もなく往路歩いた弥陀ケ池西の分岐点に出る、10:19。
  
  笹道を少し下って北方向に平ケ岳、燧ケ岳            まだ咲いていたミネザクラと背景に日光白根山


  五色沼分岐点付近から日光白根山

  
下って平坦な場所に出る、五色沼、弥陀が池、五色山分岐点       ここから日光白根山

  
  緩やかに進んで弥陀ケ池に                     木道の東側から樹林帯に

  
  急坂を下ればこれから向かう若い女性のGr          ほどなく菅沼駐車場に戻る

 ここからは樹林帯の中を下るだけ、邪魔な根っ子と岩、泥濘が多いが。10:39あと2.0kmの道標通過、これから向かう若い女性のGrに会って、20,30分で菅沼駐車場に戻る、11:25。総所要時間は7時間7分、1時間ほど余計にかかったようだ。眺望+花、特にコマクサも加わって楽しさの倍増する山行であった。日光白根山の砂礫地で静かに花開かせる力強いコマクサ、愚かな人間社会のドサクサに振り回されてはならない、例え種の由来がどうあろうとも生存し続けるだろう、人間達よ静かに見守ろうではないか。


ご参考まで
   環境省HP→国立公園→日光国立公園→ニュース&トピックス、この中に興味深い2レポがあった。
   ◆日光白根山に生育しているコマクサのDNA分析結果について
   ◆課題1 奥日光地域の外来植物



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