後編(編笠山〜権現岳〜観音平) 前編(観音平〜編笠山)へ 編笠山山頂を後に北側へ進む、潅木の間を少々下ると、正面に赤岳とギボシが顔を出す。傾斜を増し足元に気を使いながら少し進むと、青年小屋を真下に、目指す権現岳も青空の下で直ぐ近くに感じる。間もなく岩石帯に入り、大小、岩の間を抜け青年小屋へ到着、8:46。山頂で静岡組に青年小屋の被害を聞かされたが、被害のあとは感じなかった、裏手では薪を割る音が静かな森に響いていた。編笠山を見上げれば、岩間を懸命に下ってくる例の2人の姿、お後がよろしいようで、権現岳に向かう。 編笠山山頂から鞍部、青年小屋へ 赤岳、ギボシを正面に潅木の間を下る 左から阿弥陀岳、奥に赤岳、手前にギボシ、権現岳、鞍部に青年小屋 大小、岩の間を慎重に抜ける 編笠山を振り返る 青年小屋 岩間を縫って下る静岡隊 権現岳目指してGo! 潅木の間をジグザグ上っていくと、ガレたような地肌が目に入る、素晴しい展望が待ち受ける小ピーク、のろし場である、9:22。標高2530mで編笠山山頂より僅かに、ギボシを背にし、ぐるっと見渡せる、編笠山山頂に続いて素晴しい展望を楽しんだ。居合せた年輩の男性、先ほど雲海で会った方だ、編笠をカットして、また会った。イチガンのシャッター音を盛んに鳴らして、山頂に向かって行った。のろし場の魅力がもう一つ、ギボシの鋭く落ち込んだ南西斜面を近くに見えることだ。見るだけでぞっとするような、ストレートに落ちるグズグズの岩、鳥以外は近づけまい。 潅木の間を少々進む、乾いていると滑る道だが、食い込んで歩き易い 20分ほどで小ピーク、のろし場着 あれ!、雲海で会ったチョビヒゲのおじさん、編笠山をカットして先に出ていた のろし場から中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳 画像クリック拡大 富士山 南アルプス 中央アルプス、御嶽山 御嶽山、乗鞍岳、手前は西岳 北アルプス南部、穂高岳&槍ヶ岳 北アルプス中央部に見える立山付近 北アルプス一番右、白馬岳方面 蓼科山、天狗岳、阿弥陀岳と急峻なギボシの南西斜面 ギボシの鋭く落ち込んだ南西斜面 ここから潅木の生い茂る道を抜け、ギボシの南東斜面の岩場をクサリに掴まってトラバースして這い上がる。途中に引っかかっている岩が沢山あるので、大勢同時通過する場合は要注意箇所である。ギボシの分岐でチョビのおじさんに追いつき、ギボシの山頂に立った、9:34クサリ場、9:48ギボシの分岐、9:52ギボシの山頂。 潅木の道を緩やかに進むと ギボシの南東斜面のクサリ場 ここまで来たらギボシ、権現小屋、権現岳は目と鼻の先 下る人 2つ目のクサリ場 オー、権現岳が近いぞ ギボシ分岐から阿弥陀岳、右奥に硫黄岳、手前に中岳、奥に横岳、一番右に八ヶ岳最高峰赤岳、 蓼科山の奥に頚城山塊がくっきりと 赤岳の東斜面奥に、日光連山と燧ケ岳を望む ギボシ山頂に祀られた石神 辿って来た編笠山からのルート ギボシの山頂から三ツ頭と富士山 南アルプス、右に編笠山と青年小屋 ギボシの分岐点に戻り、眺望を楽しみながら、緩やかに権現岳山頂へ進む、季節の変わり目、紅葉始めたウラシマツツジ、鮮やかな赤と緑のツートンカラーが山肌に似合う、10:06赤岳&権現岳の分岐点、権現岳山頂10:10-10:33。 オヤオヤ、チョビヒゲのおじさんと静岡組がギボシの分岐点に 権現小屋付近から南アルプス 赤岳、権現岳の分岐点 権現岳山頂部 あれっ!、鉄剣がない、山名板も抜けている、この台風ではないだろうが、風雨と低温にさらされ壊れたのだろう。岩上で写真を撮り、お後の方に、次々やってくる登山者、平日にしては多すぎる? やはり、美濃戸から流れてきたのかな、と静岡組と。それにしても、台風一過、いい天気、遠望はきく、白山、燧ケ岳まで見通せる、風がなく暖かい、どちらかというと暑いくらい、半袖姿の人が多い。素晴しい今日の権現岳、代わりに歩かせてもらって権現様に感謝、感謝で下るとしようか。 天辺の山名プレートが抜け、鉄剣が落ちていた、台風? 次々と山頂へ チョビヒゲさんも山頂の岩にもたれ展望に見入っていた、右は赤岳 権現岳山頂から富士山 権現岳山頂から富士山 【権現岳山頂の眺望】 富士山〜蓼科山 画像クリック拡大 富士山〜槍ヶ岳 画像クリック拡大 ギボシと北アルプス 北アルプス南部、穂高岳&槍ヶ岳 画像クリック北アルプス拡大 北アルプス中央部、立山方面 画像クリック北アルプス拡大 北アルプス北部、白馬岳周辺 画像クリック北アルプス拡大 蓼科山〜赤岳 画像クリック拡大 赤岳〜富士山 画像クリック拡大 御正体山〜大見岳 画像クリック拡大 秩父連峰 画像クリック拡大 ここから八ヶ岳横断歩道に出るまで、一部樹林帯で見えなくなるが、富士山と南アルプスをほぼ正面に見ながら、南方向に三ツ頭、木戸口を経由して下る。色づき始めたウラシマツツジ、赤くなったナナカマド、コケモモ、ゴゼンタチバナの実が加速し過ぎないようにブレーキをかけてくれる。天女山、観音平の逆周りの方に時々出会う、汗ビッショリだ、三ツ頭11:11-11:33。 山頂部と、東側の祠 向かう次のピーク三ツ頭 紅葉始めたウラシマツツジ 紅葉始めたウラシマツツジ イワベンケイの紅葉 クサリ場付近にはヤマハハコの花が残っていた 鞍部から赤岳、八ヶ岳のシンボリックな岩峰 同、八ヶ岳展望 画像クリック拡大 白山遠望、直線で150km先、ちなみに権現岳から燧ケ岳までは140km、富士山は75kmです(いずれも直線距離) 三ツ頭の山頂は標高2580mで編笠山より20mほど高い。ここも展望は抜群、北アルプスは隠れてしまうが、東方向の展望が開ける、休憩ポイントとしてはサイコー。皆さん、抜きつ抜かれつの権現道中だ。チョビヒゲおじさんも根性がある、隣で休んでいる。「幾つ山を歩いた」、「退職して12年で丁度700回です、山の数では・・・」、呆れ顔だった。ここから3分ほど、木戸口分岐点まで同行し、先に歩くこととなった、11:36分岐点。 三ツ頭山頂2580m、展望良好、お休みしましょう 三ツ頭山頂の展望、ギボシ、権現岳、阿弥陀岳、中岳、赤岳 赤岳 ギボシ、権現岳 編笠山、後に御嶽山、乗鞍岳 分岐点から低木帯、シラビソ等の樹林帯を通り、展望の良い尾根に出る。南アルプス、富士山、深い谷を挟んで編笠山、振り向けば権現山と辿った尾根道、からっとしたそよ風が気持いい。木戸口で少し登り返してあとは下る、下る、ヘリポート、雲海、延命水と書かれたポイントを通過し、八ヶ岳横断歩道5に飛び出る、12:08木戸口、12:16-12:19ヘリポート、12:42雲海、12:53延命水13:01八ヶ岳横断歩道5。 木戸口公園方面に入る 南アルプスを正面に低木を分けて進む 間もなく樹林帯に入り、尾根直下、東側をしばらく歩く 南アルプスが顔を出し 富士山が現れると、尾根に沿って背骨を下る 編笠山とナナカマドの実 権現岳方向を振り返る コケモモの実 木戸口(公園)、ここから少し樹林帯を歩き ヘリポートなる見晴らしに降りる、正面は南アルプス 「富士山には月見草が良く似合う」と言った有名人がいた、「富士山にはフジアザミと蝶も良く似合う」は私の遊びごと また、また樹林帯へ、台風で枝折れしたオオシラビソの実 雑木林に入り 雲海、延命水なる古いプレートの置かれた場所を通過 八ヶ岳横断歩道5に出る 緩いアップダウンを重ね 分岐点、涸れ沢を通過し 八ヶ岳横断歩道入口に出る この奥は出発点の観音平駐車場 八ヶ岳横断歩道は小さなアップダウン、石畳、木段と変化にとんだ造り、眺望には欠けるが、光と風、鳥の囀りを味わうのであれば散策には良いコースでしょう、13:29駐車場着。着替え終わるとお隣の車、静岡のご夫婦到着、チョビヒゲのおじさんは少々時間がかかるかな。総所要時間は、7時間44分、青空のお陰で、予定したコースでなかったが充分満喫できた、権現様、また来るよ。紅葉が始まり、3000m級の頂きが白く染まる頃は、大勢の人が歩かれることでしょう、観音平までのアクセスもいいし。コースは難しいところはないし、時間的にも長短選べるし、宿泊施設もある。 前編(観音平〜編笠山)へ |