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山行日 2011年9月14日 晴れ 単独 コース 参考図:剱岳・早月尾根図解(上市町のHPより) 早月尾根コース、馬場島→早月小屋→別山尾根分岐→剱岳→別山尾根分岐→早月小屋→馬場島 本年度の計画にあって7月中下旬から遅らせてきた、剱岳の早月尾根からの日帰り山行、天候が安定している今の時期、チャンスと出かける。このコース、今回が2006年 、2009年に続いて3度目である。自宅から登山口までの距離が400km弱あるため、行動の難しさが若干ある。今回も昨日明るいうちに馬場島まで着け、仮眠。2:00起床、左右の車も準備する中、出発する。大きな石の道標があり、その奥に“剱岳の論”という碑がある、十六夜の月が煌煌と照らす、この素晴しい光景を目に焼きつけ、気合を入れて山中に入る。いきなり急坂をジグザグしながら進む、汗ばんだ頃、緩やかになり標高1000mの松尾平を通過する。ここから泥濘みを2,3ヶ所過ぎると間もなく本格的な長い急坂が待ち受ける。木の根、石ころを跨ぎ、もくもくと高度を上げて行く。立山杉という銘木が点々と現れる、複雑な形になった銘木、ヘッドランプに照らされ赤く微笑む、標高1200m地点3:21、1400m地点3:45。1400m付近から振り向けば、樹間に月と街の灯が見える、滑川、魚津市付近だろう。1600m表示板付近で小休止3:59-4:09。 “剱岳、早突き尾根を経て”、と刻字 剱岳の論、山男なら・・・・ 立山杉の銘木 ブナも混生 4:34、標高1800m地点通過、多少明るくなってきたようだ、十六夜の月と街の灯を撮る。小さいアップダウンが2ケ所ほど、4:52三角点1920.7mを通過、2000m付近で白々してきた毛勝山、小窓尾根を撮る、5:11。明るさが急激に増し消灯、間もなく太いザイルを伝って一気に上ると、別山、剱御前、奥大日岳が視界に入る。小高いP2224から小窓尾根と剱岳山頂部の岩場を眺め、直ぐ下の早月小屋を見下ろす、毛勝山に早くも雲がかかりはじめた、早月小屋5:46-5:52。宿泊者を見送った小屋の人と一言、二言、無事の山行を願っているとか。 標高1800m付近から十六夜の月と街の灯 登山道の真ん中に三角点、1920.7m 白々と明けていく、猫又山、毛勝山 剱岳小窓付近 猫又山、毛勝山、間もなく日の出か 太いザイルを伝って一気に上る 稜線から見た別山と手前が剱御前 同、奥大日岳 P2224からの眺望、小窓尾根と剱岳山頂部の岩場 毛勝山に早くも雲がかかる 早月小屋5:46着 別の名を古き伝蔵小屋 テン場から小窓尾根 樹林帯をしばらく歩くと6:20、2400m付近でハイマツが出現、別山と剱御前を南方向に眺めれば、間もなく潅木帯を抜けハイマツ帯に入る。毛勝山は一段と雲に覆われ、その遠方に白馬岳が現れる。正面に山頂部の岩場、右手に剱御前、薬師岳、大日岳、疲れを感じさせない光景が次々と。少々下ってお花畑で咲き残った花々に迎えられ、最初のクサリ場でストックをしまい、大きく登り返せば標高2800mの小ピーク、素晴しい光景にシャッターは刻む、2600m6:55通過、2800m7:39。 しばらく樹林帯の中を行くと ハイマツが現れる 毛勝山雲の覆われた山頂部 別山と剱御前、龍王岳と浄土山 ハイマツ帯 辿ってきた道 毛勝山の雲、一段と 毛勝山と小窓尾根、奥に白馬岳が現れる 旭岳、白馬岳、鑓ケ岳遠望 山頂部と剱御前、奥に薬師岳、大日岳 山頂部の岩場 長次郎ノ頭、と山頂部、奥は旭岳と白馬岳 2600m付近から山頂部、長次郎ノ頭左に太陽 2600m付近の登山道から山頂部 同、登山道を歩く小屋泊のおっちゃん トリカブトとアザミの残り花 別山と剱御前 別山と剱御前、奥の右手に薬師岳 薬師岳と弥陀ケ原 奥大日岳、右に大日岳 マツムシソウ 雷鳥の親子、子はハイマツの中 岩間に薬師岳、大日岳、白山遠望 大日岳と白山遠望 最初のクサリ場、ここからストックをザックへ 2800mの表示、山頂まであと700mとある 山頂まで残り700mの楽しさや、山靴でステップ踏みしめる度、岩場を巻く度の光景の変化、辿ってきた尾根筋を見下ろし、満足度は絶頂、8:20剱沢からのコースと合流、8:27剱岳山頂2999mに立つ。 一段上って、朝日岳、雪倉岳、旭岳、白馬岳、鑓ケ岳の峰 山頂部に夏の太陽、眩しい 直下の岩場に7,8人 岩場のアップダウンが連続する 連続するクサリ場 岩間に前剱、剱御前、別山、大汝山、雄山、龍王岳、浄土山・・・ 長いクサリ場を呼吸を整えつつ上へ 立山の眺め、いいなあ 画像クリック拡大 中央に大汝山、剱沢からのルートもくっきり ついに合流点到着 山頂に集う衆、達成感に満々している、指差しながら、写真を撮りながら、食しながら、電話しながら、・・・・。しばらくすると、2600m付近で会った小屋泊のおっちゃんがやってきた。ザックから巻物を取り出して広げ、「シャッターを押してくれ」、と言うのだ。“祝 還暦・・・・”、と書かれていた。「私は70歳で馬場島から剱岳を日帰りできる体力を維持したい、・・・今日がその日、あなたは10歳若いじゃない」、「次に日帰りを目指そう」、と言っていた。言葉の訛りに全国区の名峰を感じ、取巻く歩いた山座を懐かしみ、“また歩きたい、あの山を”、となる。1時間ほど眺望を楽しみ、9:24山頂をあとにする。 剱岳山頂2999m 三角点2998m 山頂に人・人・人 右の立っている方、還暦祝いの登山だってさ 東方向の眺望 画像クリック拡大 南方向の眺望 画像クリック拡大 手前立山三山と剱御前、前剱、奥に蓮華岳〜薬師岳 画像クリック拡大 手前中央が剱御前、弥陀ケ原、後に国見岳、奥左から黒部五郎岳、薬師岳、北薬師岳、 手前が龍王岳、浄土山、後方左から水晶岳、笠ケ岳、両座の間奥に左乗鞍岳、右御嶽山 大天井岳、前穂高岳、槍ケ岳、奥穂高岳、大汝山、雄山、水晶岳 中央に蓮華岳、針ノ木岳 蓮華岳、針ノ木岳、針ノ木峠奥に富士山、左薄く八ヶ岳、右に南アルプスの峰 五龍岳、鹿島槍ケ岳、爺ケ岳 画像クリック拡大 爺ケ岳 鹿島槍ケ岳 五龍岳 旭岳、白馬岳、鑓ケ岳、唐松岳、五龍岳 画像クリック拡大 中央に唐松岳 左から清水岳、雪倉岳、小旭岳、鉢ケ岳、旭岳、白馬岳、杓子岳、鑓ケ岳、天狗ノ頭 辿ってきた早月尾根 クサリ場を下りながら、惜しみつつ遠望し、9:28早月尾根分岐点、9:54標高2800m、先に下ったGrの前へ、10:30標高2600m、10:50標高2400m、山頂へ向かう4,5人に会って、早月小屋11:08-11:18。 クサリ場を下りながら 右に白馬岳を遠望し 左に薬師岳を遠望する 切り立った岩間から眺める光景もまた格別 小窓尾根に向こうに見える白馬岳に雲がかかった 大日岳の山頂部が雲に浮かぶ 下山道、早月小屋付近は雲の中 終盤のリンドウ タテヤマリンドウがまだ咲いている 剱岳の山頂部を振り返る 画像クリック拡大 ガスってきたダケカンバの道 足元にはゴゼンタチバナの赤い実 早月小屋付近に下って残り花のヤマハハコ 同、ミヤマコウゾリナ 小屋周辺からガスってきた道、振り返らず一目散に下れというシグナルか、別の風情を楽しめ、というサインか、後者だろう。立ち込める霧の中で揺ぎ無い老木のカラマツ、旅人は何と観て通り過ぎて行くだろう。11:41標高2000m通過、11:55三角点、12:07標高1800m、小屋を出て下り3人、上り5人に会い12:30標高1600mで小休止。 花崗岩の急坂をロープを伝って下り 池塘に浮かぶ落ち葉が秋の風情 お花畑の残り花たち、標高2000m付近 ドンドコ下って オオカメノキの実も熟れて 標高1800m付近の道 標高1700mから立山杉が点々と 形は悪いが風格が伝わってくる木々、標高1600m付近 根っ子の道、標高1400m付近 立派に咲き誇っている一株のアキノキリンソウ オオカメノキも色づき始めていた 杉、これだけ見ていても感動しちゃう 森林パトロール、標高1000m付近 マユミの実 土嚢の急坂を下れば 登山口へ戻る “試練と憧れ”、山男の・・・・ 立山杉を眺めながら、重ね合わせて物思うのである。『行動範囲に制限のない人間ども、欲望を膨らませ地球を制しているかに見える、・・・・・・、万物皆、共存していることを忘れるなよ』、なんてね。12:39標高1400m、13:04標高1200m、松尾平で森林パトロールのおっちゃんに会う、害虫にやられたミズナラを見上げては思案顔。13:29標高1000m通過、登山口まであと一息、13:52出発点に戻って山行を終える。総所要時間は、11時間31分、前回が11時間6分、前々回が11時間丁度、ほとんど変わりなかった。1週間前歩いた黒戸尾根からの甲斐駒ケ岳日帰りとどうかと問われれば、今回の方が楽だと思う。累積標高差はほぼ同じと聞く、距離がこちらは短く、また眺望に富んでいるところも疲労感を感じさせないのだろうか。しかし、感覚的で判断すると、私の歩いた範囲では谷川連峰馬蹄形縦走日帰りが一番きつそうだ。累積標高差、アップダウンの多さかな。いずれも名山、歩いた時間でなく、楽しみ方が大切だ。 |
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