【朝日岳〜茂倉岳〜土合橋駐車場】へ 【土合橋駐車場〜朝日岳】 【出逢った花】へ ここまで来ると朝日岳で遮られていた越後三山など新潟県側の眺望が開けてくる。大展望にひたっていると、御人が「馬蹄形ですか、・・・・」、「早いねえ、私は15,16時間の予定なので、・・・」、ペースがここまでで1時間弱私より早い、ピークハントに近いのかな、サッサと清水峠の方へ進んでいった。山頂の標柱からハイマツの間を通り、祠のある岩場で腰を降ろす。周辺にはホソバヒナウスユキソウが沢山自生していた。 朝日岳山頂から赤城山〜谷川岳〜七ツ小屋山の眺望 画像クリック拡大 苗場山の右手に見えた山は妙高山(左)と火打山 武能岳と奥に苗場山 一ノ倉岳、茂倉岳、仙ノ倉山 谷川岳 榛名山 子持山 赤城山 朝日岳山頂から巻機山〜中ノ岳〜武尊山の眺望 画像クリック拡大 武尊山 日光白根山 燧ケ岳、至仏山 平ケ岳 越後駒ケ岳、中ノ岳 巻機山と手前は朝日岳の湿原 ムシトリスミレ ホソバヒナウスユキソウ 7:50山頂を後に朝日ケ原湿原に向かう。木道を下り始めると人声を耳にする、3名のGrがやってくる。宝川温泉からか、清水峠方面からか、やってきたようだ。朝日岳は白毛門の急登を避ける人が多い、しかし一長一短、ルートに思わぬ落とし穴があることを忘れてはならない。宝川温泉分岐点7:54-8:02、水の補給と湿原散策。チングルマ、ハクサンコザクラ、イワイチョウなど雪の解けた所から咲き出していた。草刈中のジャンクションピークから巻機山方面の分岐にさしかかる、8:17。巻機山を真北に見る、ルートからは最短の距離で、いつか歩いてみたい巻機山への道、叶わぬ夢と化しつつある。 ここから雪の残る沢を左右に見下ろし、ニガナ、ウサギギク、アカモノ、イワカガミ、タテヤマリンドウの咲く細い尾根筋を急降下する。しばらく歩いたところで休憩中の4人に会う、その脇で咲く1本のトキソウに見入っていると、「その花湿原(池ノ窪)で群生していたよ」、と教えてくれた、この人たち、今朝、蓬峠を発って来たとか。 朝日岳山頂の見納め 木道から山頂を振り返る 先には湿原とジャンクションピークのある小ピーク 宝川温泉分岐 水場、塩ビのパイプがセットされている ハクサンコザクラとキンコウカの芽 湿原の北側、背景に越後駒ケ岳 湿原の南側、背景に武尊山 ジャンクションピーク付近で草刈作業中 ジャンクションピーク、背景は巻機山 ジャンクションピークから越後三山、八海山(山の先端のみ)、越後駒ケ岳、中ノ岳、八海山と越後駒ケ岳の奥に守門岳 割引岳、巻機山、牛ケ岳、巻機山の手前は柄沢山 ジャンクションピーク付近から朝日岳〜七ツ小屋山 画像クリック拡大 谷川岳、一ノ倉岳、茂倉岳、武能岳 茂倉岳、武能岳、蓬峠、七ツ小屋山、蓬峠奥に苗場山 七ツ小屋山、大源太山 ジャンクションピークから400-500m下り、池ノ窪の湿原に着く、9:05。見場所が違うのかな、トキソウの群落はなかった。点々と咲く中に、サワランも数本見つけた。谷川岳を背景にワタスゲを撮って緩やかな笹道を辿り、鉄塔を越え清水峠へと下る、白崩避難小屋9:29-9:39。鉄塔付近ではニッコウキスゲが咲きだし、ジョウシュウオニアザミ、ハクサンチドリも点々と咲いていた。避難小屋周辺の道も3名で、刈り込み前後をカメラに収めながら笹を刈り込んでいた。 小屋の先の分岐点にさしかかる、左土合へ通じる旧国道、エスケープするには最短でもどれそうだが、昨年歩いた感覚では道中は長く良い道ではない。緩やかに、そして勾配を増していく七ツ小屋への道、前回は風がなく生い茂る笹と暑さにバテバテだったことを思い出す、汗を拭き拭きには変わりないが、時々いい風が吹き抜け心地よい。悩まされるのはジョウシュウオニアザミのトゲ、薄手のズボンと靴下、痛いったらない。登山道から見る急峻な岩山、大源太山を右手に眺めながら急坂の登り返しは終わり、ニッコウキスゲ、ハナニガナ、シロバナニガナ、ミヤマクルマバナを眺めながら緩やかな尾根散歩、大源太山からの道を合せ、間もなく七ツ小屋山着、10:30-10:37。 池ノ窪湿原、小さな池塘から谷川岳 JR送電線鉄塔のある小ピーク 鉄塔から清水峠、手前が避難小屋 白崩避難小屋 清水峠分岐、左土合、右清水、先蓬峠、手前朝日岳 七ツ小屋山への上り、まず謙信尾根への道を右に分ける 急坂で一息、清水峠を振り向く 同所から朝日岳方面 谷川岳方面 上の画像の右に谷川連峰の最高峰仙ノ倉山 真ん中をズームアップ、エビス大黒の頭、仙ノ倉山、平標山 七ツ小屋山 大源太山、尖ってるね 山地図の小湿原で雪渓を横断 起伏の緩い笹道をのんびり歩く 大源太山からの道を合せ、間もなく七ツ小屋山 この辺が当山行の半分だろう、いや、下った蓬峠付近かな。左辿ってきた朝日岳からの尾根、右がこれから辿る谷川岳方面への道を眺めながら小休止。プラス大源太山、巻機山、万太郎から平標山と山並は連なる、素晴しい眺めだ。 七ツ小屋山山頂、北側から、背景は谷川岳方面 七ツ小屋山山頂から谷川岳方面 画像クリック拡大 画像でみるとゆったりした笹尾根が魅力的だが、・・ 左辿ってきた朝日岳からの尾根、右がこれから辿る谷川岳方面への道 画像クリック拡大 七ツ小屋山山頂から大源太山 七ツ小屋山山頂から巻機山 ニッコウキスゲの咲き出した道 見頃を迎えたイブキトラノオが点々と 七ツ小屋山を振り返る 今の時期、群生ではないが一帯は草原風な空間で、ニッコウキスゲ、ハクサンフウロ、イブキトラノオ、ギボウシ、ハクサンチドリが点在して咲く、誰しもこんな空間をイメージして山歩きをはじめるのだろう、蓬峠、蓬ヒュッテ11:21-11:28。小休止して、ワタスゲなびく小湿原を抜け、土合方面の分岐点にさしかかる、11:32。ここも当計画のエスケープポイントだ、その必要ないことに迷わず直進、笹道を武能岳に向かう。笹道もカラマツソウ、ミヤマカラマツ、モミジカラマツ、ヨツバシオガマの咲き競う道、コバイケイソウも点々と、暑さも慣れてしまったのか、気温があまり上がってないのか、時々抜ける風がいい感じ、12:12武能岳着。 ほどなく蓬ヒュッテに到着 小湿原付近から蓬ヒュッテを振り返る 小湿原と七ツ小屋山 間もなく土合方面分岐点を迷わず通過 辿ってきた長い笹道を見上げる 左手に湯檜曽川を介して朝日岳の山塊 武能岳直下 武能岳山頂、背景は一ノ倉岳と茂倉岳 雲が大分湧きあがってきた、今日の天気予報は当たり、いつもこうだと行動しやすいのだが。でもどんなに科学が進んでも、地震と天気は解明しきれないだろう、予測できない自然現象に奔走してきたのが人間の歴史と文化だ。スパーコンピューターで競うのも人間社会の生きる道、晴耕雨読な暮らしこれまた尊いのではないか。余計なことを言ってしまったなあ、真面目に歩こう。 辿ってきた長い笹道、大源太山、七ツ小屋山、奥に巻機山、越後三山 一ノ倉岳、茂倉岳、万太郎山〜平標山 画像クリック拡大 ここまで来たら惰性で行こう、目指す最終ラウンド茂倉岳、一ノ倉岳、谷川岳はもう近い。しかし、茂倉岳との標高差が400mほどある、途中に小さいピークが三つ四つありそうだ。ウサギギク、タテヤマウツボグサ、トキソウと高山植物が現れる、鞍部付近から登り返すと花のオンパレード、ニッコウキスゲ、ミヤマウスユキソウ、ホソバウスユキソウ、ジョウシュウアズマギク、オノエラン、イワシモツケ、ホソバヒナウスユキソウなどなど素晴しい高山植物の群落だ。山歩きは時間ではない、中味だ、良く観て、撮って、観賞する。汗を拭きながら、水を飲みながらカメラに奮闘する、ああ満足じゃ、茂倉岳14:01-14:10。 最初の鞍部から武能岳を振り返る 幾つかのピークの先に茂倉岳 トキソウ、湿原ではないけれど環境が良いのだろう これが武能沢かな ニッコウキスゲと茂倉岳 ミヤマウスユキソウ イワシモツケ やれやれ、茂倉岳が近いぞ この岩を巻いて 茂倉岳山頂へ 14:00をまわった、谷川岳には日が差してない、厚い雲が上空に接近している。雷雲ではない、降っても大したことはないだろう。ここから眺める谷川岳までの稜線には全く人影が無い、谷川岳の本日の来客終了かな、平日とは言え早いなあ。小休止して、ゆったりした尾根を進む。 谷川岳は曇ってしまった、一ノ倉岳、谷川連峰の主脈 画像クリック拡大 一ノ倉岳、谷川岳 雪田の消える所から、ハクサンコザクラが咲き出していた。北側の斜面で写真に夢中になっていたら滑り出し、末期の雪庇で止まった。オッとっと、危なかった、下まで滑落する心配はないのでやったけれど、ストッパーの無い草の斜面は危険である ハクサンコザクラ ハクサンコザクラ 一ノ倉岳山頂14:32通過、ここからトマノ耳まで、つるつるの蛇紋岩質の岩場が連続する。ここまで来て怪我はしたくない、より慎重に足を運ぶ。時々立ち止まっては探すのだが、今の時期花が少ない、ユキワリソウ、オダマキは終わりを向かえ、ミヤマダイモンジソウ、ムシトリスミレが見頃だった。15:18富士浅間神社奥の院、15:23オキノ耳、15:40トマノ耳着。これで上るコースは一部を除いて終わった、下りモードに切り換えて、全神経を手足に集中させ、急坂を下る。 モヤッとしてしまった谷川岳 一ノ倉岳山頂 鞍部から一ノ倉岳を振り返る 登り返せばオキノ耳 一ノ倉沢を見下ろす オキノ耳までしばらく足場の悪い岩場が続く ここにもザブトンがありました 富士浅間神社奥の院 谷川岳オキノ耳山頂 オキノ耳からトマノ耳 トマノ耳からオキノ耳 谷川岳トマノ耳山頂 まず肩ノ小屋付近の雪田へ、視界が利くので問題ないが、ロープの柵を越えて真っ直ぐ下ったら、谷底へ直行だ。西黒尾根寄りに、毎年残雪期やっているようであるが、階段状に切込みが入っている。ここを下ると、張り紙があった、“中級者以上”と書いてあるが、今日の私は初心者以下だが良いのかな。自己責任で下れってことだろう、レッツゴー。 肩ノ小屋付近 雪田から上る水蒸気 雪田 西黒尾根入口に、“中級者以上” 雪田から霧立ち昇る面白い光景 露岩の道を下り ザンゲ岩の脇を通過 西黒長い尾根道を一望 ツルツルな岩場を慎重に一歩、また一歩 危険地帯を通過、振り向けばザンゲ岩は上の方 きれいなウツギの花に立ち止まって小休止 ここでもまた、イワシモツケが足を止める、背景は天神平 ラクダのコル、巌剛新道を左に分ける 振り向けば谷川岳山頂は雲の中 15:56ザンゲ岩通過、これからしばらく危険地帯、時々立ち止まって山頂を見上げたり、向かいの天神平と高さ比べをしたり、花を探してみたりして、リラックスを保つ。イブキジャコウソウ、イワシモツケ、タニウツギなどは目に入ったが、夏の高山植物はこれからだろう。16:34巌剛新道分岐でほっと一息。若干上り16:39ラクダの背、そしてクサリ場に入る、16:47、16:48、16:50、16:57と無事下り、17:02樹林帯に入る。 クサリ場4ヶ所、ストックをザックに収め、 皮手に変え慎重に下る これで岩場は終わった ここから樹林帯の中を急降下する 足に優しい所はすくなく往生 土合、駅かな、1時間とあるが・・ 鉄塔から左に下れば ほどなく旧国道へ飛び出る この道の悪路、上る時は気にならないが下りは気を使う。急斜面は仕方ないが、岩がゴロゴロ、浮石もあり、おまけに泥濘んで滑りやすい。“日本三大急登”というのがある、あまり聞きなれない人もいようが、北アルプス烏帽子岳のブナ立尾根、南アルプス甲斐駒ケ岳の黒戸尾根、そして何と谷川岳の西黒尾根なのだ。どうも、何で?、と疑いたくなるのだが、上りでなくて下りじゃないの、って今日は言いたい。17:43鉄塔の所で左に折れ、間もなく旧国道に出る。土合橋を渡って18:15駐車場に戻って予定の谷川連峰馬蹄形縦走完歩である。総所要時間は、15時間21分、久々の長丁場だった。疲れたことは疲れたが、それ以上の明日へつながる収穫があったでしょう。本日のコースで花の綺麗だったのは、朝日岳周辺と武能岳・茂倉岳間ですね、夏の花に変化する時で、ニッコウキスゲが本格的に咲きだす頃には、各所で花々が咲き競うでしょう。 気になっていたことがあった、もしやヤマヒルでも、と駐車場で靴を脱いで調べたが、入り込んでいなかった。それから、良く聞かれるのだが、何枚位撮るのか、恥をさらすようだが今回はオールで756枚、このうちHPで使用するのは250枚前後でしょう。この整理も苦にしない、楽しみのうちで、HP作りと合せて次の山行への休養時間です。 ご参考:準備した食料&飲料、消費
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