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山行日 2011年8月10-11日 1日目曇り時々晴れ、2日目曇りのち晴れ 単独 コース 概略図はこちら 一日目:猿倉P→村営頂上宿舎→清水岳分岐→白馬岳→清水岳分岐→清水岳→清水岳分岐→村営頂上宿舎(泊) 二日目:村営頂上宿舎→猿倉P 出逢った花:(下の山域で重複した花もあります) 【猿倉-山頂宿舎】へ 【山頂宿舎-白馬岳】へ 【山頂宿舎-清水岳】へ 快晴日を狙って待ち続けたが、甲斐駒ケ岳、剱岳から白馬岳に変えた。知人が薦めてくれた清水岳(しょうずだけ)を入れて白馬三山を歩くことにした。猿倉の駐車場の混むことを予想して車中で仮眠し、ちょっと早いが目覚めてしまったので3:05出発する。星が幾つか見えるが雲が多いようだ。林道を少し進み猿倉山荘からの道を合せ、3:18鑓温泉方面の道を分ける。明日はここへ下って来る予定である。念のため掲示物に目を通す。一般的な動植物の捕獲禁止と悪路注意で特別なものはなかった。3:39、林道の終点に出て、登山道に入る。木段、木道を進むが、点在する露岩もあり気を使う。4:00白馬尻着、長野市の日の出が4:59なので4時半頃まで待つことにする。前のテント場に20張位、そろそろ行動開始しているようだ。滋賀県からやってきたご人に色々聞かれる、雪渓歩きを前に多少の不安は感じるのだろう、雪渓上のルートのこと、落石のこと等など 駐車場から林道を歩き猿倉山荘からの小道を合せる 少し進むと左に鑓温泉への分岐、念のため掲示物確認 1ヶ所、一段高い橋を歩く 林道が終わりここから白馬尻へ ヒダリマキマイマイ、夜間行動するんですね 白馬尻テン場、明るくなるのを待つ 。ヘッドランプなしで周辺を見通せるようになったので、ご人と4:38歩き出す。夏草のトンネルを抜け、ケルンから70-80m先が雪渓の入口となっていた。アイゼン&スパッツを付け、4:58大雪渓に踏み入る、感触は上々である。そろそろ日の出時刻を迎えるが、東の空は山並が霞んで見える程度、美しい日の出は望めない。間もなく杓子岳の裾が赤く染まり、振り向けば雲間から怪しげな陽が差している。気温が上昇してきたのだろう、激しく霧が舞い上がる、チョッピリ幻想的な雰囲気が続く、冷気と暖気が代わる代わる顔面を漂う、汗ばむ体に生温かい風はいただけない。順調に進み、目指した大きな岩から50mほど手前で左岸に上った、5:50。 そろそろ出発 ケルンから70-80m進んだ所から大雪渓へ 滋賀の方、白馬尻からしばらく同行 杓子岳の北面に陽が差す 何だか不気味な日の出だ 青空の少し、このまま晴れてくれ! 何だ、何だ、行く手に真っ黒な雲 温度上昇で一気に霧が立ち昇る 同行者の力強いステップに押される 杓子岳北面 後続者接近 時々上空の生温い暖気が降りてくる ベンガラかたペイントマークの道へ、ガレた道を進むと間もなく板橋を渡り、目指した大岩の上の方に出た。ここを通過する度に思うが、雪渓を安全に辿れるように関係者が常に見張り、ルートが変更されていること、感謝である。でも自然は気まぐれ、細心の注意が必要だろう、あくまでも自己責任である。ミソカワソウ、ミヤマキンポウゲ、カラマツソウ、ハクサンフウロ、イワオウギ・・・・、が足を止める。この辺からは、充分楽しみたいところ、ご人に先に行ってもらう、6:25葱平、6:42小雪渓、6:45避難小屋を通過。 大雪渓終了、 ここから右の矢印からガレた道を歩く 取り付き地点から下方を見る 崩壊した雪渓の15mほど上方をトラバース 板の橋を渡って小尾根、葱平へ進む 護岸工事の横を通過 同行者にお先にどうぞ 杓子岳北面 葱平(ねぶかっぴら、と読む) 下界は真夏の日差しかな 朝一の下山者 小雪渓の表示、もう雪渓は歩かない 花と雪渓を眺めながら進む 避難小屋 登山道も若干勾配が緩む頃、垂れ込めていた雲が動き出した、白馬に似合う青い空が広がってきた。お花畑を見渡し、咲き競う花々をカメラに、脳裏に焼き付ける。交わす下山者も徐々に増え、感動を一言告げていく、“おはようございます、・・・”、満足感からか表情が輝いている、7:06お花畑の真っ只中、標高2553mの案内板に出る。赤、白、黄色の花達、緑と点在する岩、相互に景観を作り出しているのである、自然は素晴しい。姿を現した杓子岳、鑓ケ岳を眺めながら村営の頂上宿舎着7:33-7:40。 お花畑を抜ける登山道 青空が良い感じ 標高2553mの案内板付近のお花畑、イワオウギ、ハクサンフウロ、クルマユリ・・・ 上空はすっかり歓迎ムードだ お花畑が続く、「皆さんお先にどうぞ」 ハクサンフウロ、イワオウギ、オンタデ・・・ ついに杓子岳、鑓ケ岳が顔を出す 杓子岳、鑓ケ岳、「明日は朝から良い顔を見せてくれよ」 杓子岳 鑓ケ岳 青い空、杓子岳&鑓ケ岳m雪渓、お花畑、高度とともに迫力を増す 村営頂上宿舎到着、 頂上宿舎付近の雪渓とお花畑 杓子岳と鑓ケ岳、 どうも晴れ方がスッキリしないなあ 白馬山荘も見えた 今晩の宿泊予約手続きをする 宿泊を申し込み出てみると、様相が一変、またガスに包まれてしまった。咲き残ったウルップソウをカメラに収め、礫を踏みしめながら、相変わらずのプラスチックの焼却臭の中、白馬山荘を通過する、8:10。ここの野焼きについて、昨年白馬村へ改善を申し入れたら、「ごもっともです」と言っていたが、その気はないようだ、所詮同じ穴の狸かな。ここから5分ほど歩くと、霧の中から滋賀のご人が現れた、喜びの笑顔に達成感が表れていた、ほどなく白馬岳山頂着、8:27-8:44。 またガスってしまった 咲き残りのウルップソウ、待っていてくれたようだ 白馬山荘を抜ける ほどなく大雪渓の同行者に会いお別れ「Good Luck!!」 チシマギキョウはちょっと遅いかな ミヤマアキノキリンソウは見頃 山頂へ到着、大半の方が記念写真を撮ってさっさと帰ってしまう しばらく待つと瞬間的に雲が切れ、朝日岳(?)が目に入る 小蓮華山方向からも続々と 座りこんで霧のとれるのを待つ、20,30人が通っていったろうか、一瞬山並が目に入った、しかし写真は間に合わなかった。次のチャンスを狙う、7,8分後にやってきた。雲間に朝日岳らしい山頂を観た、もう今日はこれで良い、白馬山頂も何も見えなきゃただの山。山頂を後に東側を稜線に沿って進み、ミヤマアケボノソウを探しに下っていったが、霧が濃く登山道に引き返す、山荘を通過して間もなく、9:01旭岳・清水岳の分岐点に出る。ここを右折して西方向に進む。コースとしては、旭岳の南斜面をトラバースし、裏旭岳を通り、尾根伝いに西進し、小旭岳を西に巻いてP2585の北側を進み清水岳に出る。この登山道沿いに百花繚乱、と紹介者は言っていた。なるほど、ハイマツ帯を抜けると、チングルマの斜面が右、左に広がる。残念ながら花の時期はほとんど終わり、綿毛の季節を迎えていた。霧の中に揺らぐ、雫のついた綿毛、静けさだけが時を刻んでいた。点々と咲くウサギギク、コイワカガミ、ミヤマアキノキリンソウ、タカネヤハズハハコなど綿毛の原にアクセントをかもし出す。旭岳を回り込むと徐々に回復の兆し、周辺の山並が雲間に現れ、花々を一段と引き立てる、ひっそりとした北アルプスの一角に立っている自分を忘れる。 ちょっと寄り道して松沢定逸氏の像を霧の中で眺め 清水岳分岐点へ 旭岳山頂南を巻き裏旭岳を抜け、小旭岳を南から西に巻く、道沿いは登山者が少なく、連続するお花畑に感動もフォルテシモ チングルマの綿毛にたまった雫が静寂を物語る ごく最近まで雪があったのかな、アオノツガザクラが満開だった この一角、チングルマ、コイワカガミが残っていた 旭岳と裏旭岳の鞍部まで進むと薄っすら朝日岳が見えてきた 左が清水岳へのルート 画像クリック拡大 裏旭岳への上りにかかる 旭岳を振り向く 杓子岳、鑓ケ岳も・・・ 雪倉岳も顔を出す カッコいいなあ、雪倉岳 裏旭岳から小旭岳と奥に清水岳 裏旭岳と小旭岳の鞍部付近から朝日岳 向かう清水岳は手前の尖った小旭岳の南を巻く 雪倉岳と鉢ケ岳、雪倉岳と朝日岳、頓挫してから来年で10年、歩きたいなあ 小旭岳の巻き道へ 画像クリック拡大 小旭岳直下、ハクサンフウロが満開だった 小旭岳を巻き清水平に入った所で、ふと、南方向を眺めれば、天を突く剱岳、“早月尾根から近いうちに”、と誓うのであった。コマクサの群生地を通り、P2585の北側から真正面にゆったりした清水岳を観る、素晴しい佇まいだ。足元に咲くタカネマツムシソウ、何と上品な顔をしているのだろう、山並とお花畑の中で、今時一際目立つ存在だった、清水岳直下11:36着。 ここまで来ると旭岳、杓子岳、鑓ケ岳、ほぼ雲は払われた 出た! 剱岳、今回の計画の一つだったが・・・ 清水平、ゆったりした佇まいが気に入った コマクサの花はちょっと進んでいたがまあまあ良い感じだった、大小群落をつくっている ついに東側の山頂部、雲が払われた、小旭岳、裏旭岳、杓子岳、鑓ケ岳、天狗ノ頭 旭岳、小旭岳、裏旭岳、杓子岳、鑓ケ岳、天狗ノ頭 画像クリック拡大 小蓮華山、 旭岳、小旭岳、裏旭岳、杓子岳、鑓ケ岳、天狗ノ頭 画像クリック拡大 清水岳、左が三角点、真ん中が登山道、右奥が最高点 大形、色濃い紫、タカネマツムシソウが目に焼きついて消えない イブキトラノオ、大きな群落をつくるが、ここも素晴しい 清水平から北側の山並、白馬岳も見えた 画像クリック拡大 登山道の通過点、清水岳直下、と書いてあった アズマギクが点々と咲いていたがここだけかな 最高点目指して行くも 最後はハイマツ漕ぎをして、らしき所に踏み入る 三角点、南に進みましたが、東側から回り込む薄い踏み跡があった 最高点らしき場所をハイマツの中に踏み、戻ると「山頂はそっちか?」、と女性が指差す。「三角点なら南にあるようだ」、と返すと「一緒に探しましょう」、となって薄い道らしき場所を進む。凹んだ地形を2つ越えた所で諦めムード、更にハイマツを漕いで突き進むと、「あった、三角点だ」。この女性「Grから抜けて清水岳を往復し天狗山荘で落合う」とか、言ってさっさと帰っていった。山歩きにも色々あるもんだ、登山道沿いに咲くアズマギクも笑っていた、12:07清水岳を後にする。またガスってきた、旭岳山頂はカットして、往路をそのまま辿り白馬岳直下の清水岳分岐点14:02、頂上宿舎着14:11、本日の行程が終わった。 帰路、またガスってきた ガレた巻き道を抜けると 旭岳が雲間にちょっと顔を出した 緩やかに登り 往路の分岐点に戻る ここから頂上宿舎は目と鼻の先 2日目、4時起床、一晩中強風が吹いていたようだ、本日のコースを確認するため外に出る。小雨混じりの濃い霧で何も見えない、受付の掲示板、天気予報を見る、“曇りか霧、時々雨または雷雨”、と書かれていた。見るなり、好天を期待して白馬山頂でご来光を拝んで、杓子岳、鑓ケ岳と尾根を歩き、大出原(おいでっぱら)で花を見て、鑓温泉につかり・・・・、が吹っ飛んでしまった。最短距離で下ろう、つまり大雪渓を下って猿倉駐車場へ戻ることにする。明るくなるのを待って、5:04頂上宿舎を後にする。5:16標高2553m地点通過、5:28避難小屋小屋、5:30小雪渓、5:42葱平、5:59大雪渓上部(踏み込み地点)着。 縦走を諦めて最短で猿倉に下る 標高2553m地点 避難小屋通過、誰か利用者がいた 下界は猛暑日から、山の上は天候不順 橋を渡って 大雪渓上部へ アイゼンを装着し、6:06快適に下り出す。上の方向は黒い雲が垂れ込め、下界は晴れているようだ。遊ぶ猿の群れを遠巻きに、あっという間に下降点着、6:30-6:38。これから向かう人たちが10にんほど、二言三言交わし、「気をつけて言ってらっしゃい!」、6:39ケルン、6:48白馬尻、ここにも20人ほど、でも少ないかな。 上方は真っ黒い雲 下方は晴れ上がっているようだ 雪渓で遊んでいるのか、餌を探しているのか 点々と10匹ほどいた、どれも小型だった、2匹いるのですが判るかな 落石注意 山頂へ向かう人たちと交わす 準備中、 大雪渓取り付き場所 「気をつけて、行ってらっしゃい!」 このケルンから70-80m先が雪渓入口 白馬尻、皆さん、これから上へ向かうよう ここで登山道は終わり、しばらく林道を歩く 花が点々と咲いてます、これはシモツケソウ 悔しさは残るが仕方ない、下山口に計画していた鑓温泉からの道 駐車場、多少の空きスペースがあった 7:04登山道からアウト、上方を見上げるが山頂部の雲は厚い。日照りの林道を花を見ながらスタコラサッサ、7:25鑓温泉の道標をチラリ、7:32猿倉駐車場着、今回の山行を終えた。総所要時間は、2日間で11時間06分だった。清水岳は良い山だ、結果的には、本コースはちょっとキツイが日帰り可能、花の最盛期を良く読んでまた歩こう、雪倉岳〜朝日岳も歩きたいなあ。 出逢った花:【猿倉-山頂宿舎】へ 【山頂宿舎-白馬岳】へ 【山頂宿舎-清水岳】へ |
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