【前編】:毛木場駐車場〜(千曲川源流)〜甲武信ヶ岳へ 【後編】:甲武信ヶ岳〜十文字峠〜毛木場駐車場 北に見える三宝山目指して、シラビソの樹林帯を緩やかに下り、上り返す。山頂に近づいて樹間から甲武信ヶ岳、木賊山が見えたが、山頂は樹林帯に囲まれほとんど眺望はない、9:12三宝山。山頂で男性に一人、右回りで私とほとんど同時に出たようだ、それにしてもここで会うとは早いものだ。 シラビソの樹林帯を下り、 上り返す 振り返れば木賊山(左)、甲武信ヶ岳(右) 樹林帯の中に三宝山山頂 一等三角点 ここからシラビソの樹林帯を大きく下る、鞍部に尻岩なる大きな花崗岩がある、9:42。道標に十文字峠まで2.9kmとある。このルートの難所はこれからなのだ。ここから大きな花崗岩の岩間をよじ上り、中腹を巻く。ハシゴを上ると岩尾根に出て、アップダウンして北よりの尖った岩に上る、南には辿って来た峰々が、北側には鳥肌が立つ岩峰が樹林から天空を突く、武信白岩山の山頂である。 シラビソの樹林帯を下る まだ、下る コメツガ 倒木とシラビソ 尻岩 大きな花崗岩のお尻 岩の間を上り返す 岩峰が連なっているようだ ダイモンジゾウが 花盛り ハシゴを上ると ナガサルオガセ(苔)の下がったコメツガ 岩場を這うように進む 南側の辿って来た岩場 北側に向かう武信白岩山 武信白岩山、山頂に角柱あり、行けるのかな? 道を探しながら左を巻く、 一旦下って、少々登り返し、直下から眺める、素晴しい岩峰だ。西側を巻く道から岩峰への取り付き場所を探しながら歩く、見当たらず、北側まで歩くと、ロープが張られ赤い大きな×印が岩に書いてあった。ここからは侵入禁止か、戻ってもう一度探したが道はない。この岩峰、登れないのか。×から入り、上がり1/3ほどよじ登る、その先を見ると左は岩がもろく、木はグラグラ、真ん中がよさそうだが、コンパス不足、右側からはオーバーハングぎみでオヨビデナイ。結局諦めて、道標へ進み、地図を開く。細い線で山頂部をぐるっと巻いている、つまり岩峰は侵入禁止なのである、10:25武信白岩山直下。 ロープが張られて×印、もう一度戻って探すが道なし ×印から侵入、岩はもろく、木はグラグラ、ここはダメだ ここが良さそうだけどコンパスが合わない こちらはオヨビデナイ 結局岩峰は諦めて道標へ 振り向けば×印が憎らしい 岩峰は諦めて大山へ向かう、コメツガの樹林帯を抜け東側の開けた岩場へ出る、武甲山、両神山を眺め、再び樹林帯を通り、岩場に抜ける。岩場から川上村のキャベツ畑を眼下に、キャベツ畑の広いこと、嬬恋村とどっちが大きいかな。南に進むと大山の山頂に出る、10:55-11:12。南に歩いてきた峰々を眺め早い昼食をとる。 コメツガの樹林帯を抜け東側の開けた岩場へ 画像クリック拡大 岩場から武甲山 同、両神山 ちょっと咲き遅れたホタルブクロ 大山はもう近い、岩上にサンゴゴケ サンゴゴケ、空気中の水分が多いんだろうな 樹林帯から岩場に抜ける 岩場から川上村のキャベツ畑を眼下に 道標に従って南へ 大山山頂 大山山頂、辿って来た峰、右の3つ これも咲き遅れかな、ニガナ 熟れたコケモモ 大山山頂を後に、クサリを伝って降下、コメツガの長い樹林帯を下り、根っ子だらけの尾根を抜ければほどなく十文字小屋に出る、11:37。誰もいないようだ、静かにトリカブト、ミヤマアキノキリンソウが迎えてくれた。ここから毛木平まで4.3km、北方向に少し進むと11:40十文字峠着。しばらく尾根の幾分下を緩やかに進み、11:55八丁坂ノ頭に出る。ここから右に、沢筋目指してジグザグに急降下する。涸れ沢を渡ると緩やかになって、間もなく水場、ここにも千曲川水源地と同じコップが置いてあった。 大山山頂からクサリを伝って降下 コメツガの樹林帯を延々と下る 根っ子だらけの尾根を抜ければほどなく 十文字小屋に到着 周辺にはトリカブト ミヤマアキノキリンソウが咲いていた 緩やかに進み十文字峠へ コメツガの道は続く ここを八丁坂ノ頭というようだ ここから沢筋までジグザグに急降下 涸れ沢を渡ると間もなく水場、ここにも同じコップが、 道は緩やかになり観音菩薩石像を右手に トリカブトのちょっとした群落を通り 観音菩薩石像を右手に、トリカブトの小群落を通り抜けると間もなく“く”の字のさぎり橋を渡る、もう合流点はすぐそこ、12:34着。12:41、毛木場駐車場について、長野県側からの甲武信ヶ岳一周の山行を終えた。 さぎり橋を渡る 水清く、深山を静かに下る カラマツの枝に着生したナガサルオガセ(苔) 総所要時間は、7時間30分、私の古い地図ではCT=8時間5分となっています。源流を辿る山歩きは面白い、滴る水が集まり、沢となり、川となって大海に注ぐ。西沢が周辺の沢を集め長野県の川上村で千曲川に、更に中小河川を合せ新潟県に入って信濃川となって日本海に注ぐ。小さな一滴、万物の命を育み、時には荒れ狂うこともある、水の大切さ、怖さの議論は地球がある限り、繰り返されるだろう。そして、人類の英知は、どこまでもバランスを求め続けて行動するだろう。 【前編】:毛木場駐車場〜(千曲川源流)〜甲武信ヶ岳へ |