★気ままな男の山歩きHOME 山行記録(日付順 ) 山行記録(山域別) 走れ!“忠治”★ sub3-578 甲斐駒ケ岳 |
山行日 2011年9月7日 晴れ 単独 コース 概略図はこちら 尾白川駐車場→竹宇駒ケ岳神社→笹の平分岐点→刃渡り→刃利天狗→五合目小屋跡→七丈小屋→ 八合目御来迎場→甲斐駒ケ岳山頂→八合目御来迎場→七丈小屋→五合目小屋跡→刃利天狗→刃渡り→ 笹の平分岐点→竹宇駒ケ岳神社→尾白川駐車場 2年ほど前だったと思う、小さな旅というNHKのTV番組の中で、甲斐駒ケ岳の黒戸尾根をやっていた。すっかり放送の中味が気に入って、機会があったら一度歩いてみたい、と思っていた。それと、標高差2200の急登というが、剱岳の早月尾根、谷川連峰馬蹄形、いずれがキツイだろうか、何て度胸試しもチョコっとあった。今年は“やるぞ!”、と計画はできたものの、7月、8月と過ぎ、9月になっても天気はなかなか味方してくれなかった。日本列島を荒れ狂った台風12号が去って、チャンス到来、道路はOK,ルートも心配なさそうだ。登山口に昨夕車をつけて仮眠、例によって早発ちをする、尾白川駐車場3:09。尾白川沿いに進み、3:15前宮である竹宇駒ケ岳神社に参拝し、吊橋を渡って山間に入る。 尾白川駐車場脇の道標 竹宇駒ケ岳神社 吊橋を渡り真っ直ぐ山間に入る しばらく進むと渓谷沿いに進む尾根道を分ける いきなり雑木の森をジグザグっての急登、オーバーペースにならないよう抑えて、立ち止まっては、闇夜の道々にカメラを向けた。しばらく進むと急坂もおさまり、渓谷沿いに進む尾根道を分ける、しかしほんの一時、きつい坂が連続する、左手下方に、20号線かな、灯りが点在する。4:48、笹の平分岐点着、横手駒ケ岳神社からの道を合わせる、立派な道標あり。周辺は、樹床を低い笹に被われたカラマツなど落葉樹の森である。ここから10分ほど、東方向に明るさを感じた、徐々に足元も見えてきた、夜明けだ、間もなく消灯。枝間に見る八ヶ岳や秩父連峰、雲が多いが美しかった。雑木からコメツガの樹林帯に変わり、この辺が前屏風の頭(1881m)だろうか、道沿いの小高い場所に石碑がある。 甲斐駒ケ岳の表示板が頻繁に出てくる 初めて見た祠 笹の平分岐点、横手駒ケ岳神社からの道を合わせる 道沿いに点々と石碑、石神 秩父連峰、明るくなってきたが雲が多い 同、八ヶ岳 雑木からコメツガの樹林帯に変わる 鳳凰三山、地蔵岳が見えてきたが、・・・ 石碑(この辺が前屏風の頭1881m?)と道 オオカメノキの実 登山道に露岩が出てくると 間もなく露岩の道となり、刃渡りに入る、6:02。名称が名称だけに危険場所を想定したが、クサリにガードされ簡単に通り抜けられた、この辺からロープ、クサリ、ハシゴが連続する、ハシゴは金属製フレームでしっかりしているし、危険を感じることはなく楽しいコースだ、6:23刃利天狗2049m着。ここから黒戸山の北側を緩やかに巻き急坂を100mほど下って、五合目小屋跡に出る、すっかり晴れ上がって山頂部らしきピークが見えた、6:57。 刃渡り、といってもエッジの上を歩きことはない、クサリにガードされている 刃渡りを振り返る ロープ、クサリ、ハシゴが連続する、ハシゴは金属製フレームでしっかりしている 枝間に八ヶ岳が現れる 刃利天狗の石碑 祠、石碑が沢山あり、標高2049 黒戸山の北側を緩やかに巻き 急坂を下って 五合目小屋跡に出る すっかり晴れ上がって山頂部が見える(?) 一段下がった場所に廃材のベンチがあり、岩陰に年代を思わせる祠があった。右手のハシゴを登り、ロープを伝って、高度を稼ぐ、ついに枝間から富士山と鳳凰三山が現れる、左側に地蔵岳とオベリスクだろう、天を突き刺していた。ロープ、クサリ、ハシゴが連続する道、1ヶ所80度近い長いハシゴがあった、慎重を要しストックをザックに入れた。そのハシゴの上の岩から眺めた八ヶ岳、格別だった、七丈小屋着7:49、10分ほど休憩。 鞍部に残材のベンチと祠、石碑多数あり 横のハシゴを登り ロープを伝って高度を稼ぐ 屏風岩2262? 枝間に富士山と鳳凰三山が現れる、左側地蔵岳とオベリスク 橋を渡ってクサリ場、ハシゴを上れば 石碑と 鉄剣が道脇、大きな岩に点々と まだまだ続くハシゴの斜面 朽ちてるハシゴは使わない、このハシゴは80°ほどあったかな、ストックをザックにさして上った。 ハシゴの上の岩から八ヶ岳、良い眺めだ ほどなく七丈小屋 冷たいおいしい水が出てました ここの標高が約2360m、周辺からは富士山、鳳凰山、秩父連峰、八ヶ岳の山並がクッキリ初秋の空に映し出されていた。ここからしばらく潅木の間を進みハイマツ帯に入る。ガレた斜面を抜けると展望が大きく開ける、八ヶ岳、秩父連峰、北アルプス南部、穂高岳〜槍ケ岳まで現れる。甲斐駒ケ岳の山頂部に一段と近づいたような感じがする、8:47、八合目御来迎場着。 テン場付近から富士山と鳳凰三山 同、秩父連峰 同、八ヶ岳 ここからしばらく潅木の間を進むと ハイマツが現れる ガレた斜面を抜けると展望が大きく開ける、八ヶ岳、秩父連峰 画像クリック拡大 北アルプス南部、穂高岳〜槍ケ岳 甲斐駒ケ岳山頂部 右手に鋸岳 そして、八合目御来迎場へ、ミカゲの鳥居は壊れたまま 山頂は左の奥の方だろうか、あと標高差で270m余り、クライマックスが近づいている。ここからは花崗岩の間をクサリでよじ登って抜けて行く、クサリ1本上がる度に眺望がガラっと変化する、これが楽しみだ、だからなかなか進まない。下って来る人もチラホラ、七丈小屋に泊まった人達だろう、軽装だなあ。9:22鉄剣の刺さったピークの下を通過、岩間から富士山と鳳凰三山を見る、素晴しい光景だ、拍手。滴る岩場の水に薄氷がはっている、何だか冷気を感じ、まくっていた袖をのばす、9:49駒ケ岳神社本社着。 ここから甲斐駒ケ岳山頂部 同、富士山と鳳凰三山 同、北岳、間ノ岳 花崗岩の間を抜け クサリでよじ登る 山頂部が一段と迫ってきた 右のピークに鉄剣が、 左の奥が山頂か? まだまだ続く岩間の急登 不安定の美?、かな あっ、下って来る 富士山と鳳凰三山、北岳 画像クリック拡大 鉄剣の見えた岩の横を通過 もう少しで山頂だ 岩間から富士山と鳳凰三山 滴る岩場の水に薄氷が やっと山頂が見えた、長い尾根道だった 駒ケ岳神社本社 もう、山頂は目と鼻の先、ら少し下って北沢峠からの道を合せ、軽く登り返せば2967mの甲斐駒ケ岳山頂である、9:54-10:45。ここの山頂は3回目、前回の2000年の秋に踏んでいる。風が5,6m/SECありそうだ、ウインドヤッケを着る。見渡すパノラマ、素晴しいの一語、南東方向にNo.1の富士山、鳳凰三山の地蔵岳と観音岳、真南にNo.2の北岳、そして間ノ岳、荒川岳、赤石岳、塩見岳、南西方向に大きな口を開いた様なカールのある仙丈ケ岳、と3000m級の山がそびえる。西に目を転じれば、空木岳を中心にバランス良く中央アルプスがドカっと横たわる、左から南駒ケ岳、空木岳、桧尾岳、三沢岳、宝剣岳、木曽駒ケ岳が抜きん出て見える。中央アルプスに続いて木曽の御嶽山、北西に乗鞍岳、北アルプス南部へと連なる。No.3の奥穂高岳、槍ケ岳がはっきり見える、残念ながら北アルプス北部は霞んで見えなくなってしまった。北方向には美ヶ原の台地が広がり、右奥には頚城山塊が薄っすら見える。ちょっと東寄りに北北東ぐらいかな、浅間山周辺の山が見え、手前に大きく八ヶ岳が横たわる。左から蓼科山、天狗岳、阿弥陀岳、赤岳が連なり、右奥に日光連山、手前に御座山、そして秩父連峰、三宝山、甲武信ケ岳、金峰山、国師ケ岳が峰を競う。ざっと一回り、こんな感じ、山頂の所々に突起した岩があり、小さく移動しながらの展望である。 本社から少し下り北沢峠からの道を合せ 甲斐駒ケ岳山頂へ 【甲斐駒ケ岳山頂から360度の眺望】 背景の御嶽山、乗鞍岳、北アルプス、八ヶ岳、秩父連峰、富士山、手前に鋸岳、鳳凰三山 画像クリック拡大 背景に中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳、北アルプス、美ヶ原、八ヶ岳、手前に鋸岳 画像クリック拡大 背景に富士山、恵那山、中央アルプス、御嶽山、手前に鳳凰三山、北岳、間ノ岳、荒川三山、仙丈ケ岳 画像クリック拡大 御嶽山 乗鞍岳 北アルプス南部、穂高岳〜槍ケ岳、手前は鋸岳 鋸岳 美ヶ原 八ヶ岳 秩父連峰 秩父連峰(拡大) 富士山、鳳凰三山 北岳、間ノ岳 北岳、間ノ岳 仙丈ケ岳 仙丈ケ岳 恵那山、中央アルプス、御嶽山 10時頃、勇ましく駆け上がってくる青年を発見、6時に駐車場を出て、丁度4時間で着いたとか。3時間で駆け上がる人もいるそうだ、私がヒーヒーハーハーしながら6時間45分、比較にならないレコードだ。「帰りは?」、「2時間半かな」、と言っていた。 6時に出たというお兄ちゃん、4時間で到着、私6時間45分 この岩が最高点のようだ、この上でパノラマ写真を撮りました 10:45、白き駒ケ岳の山頂を後にする。10:47駒ケ岳本社、11:21八合目御来迎場を通過、七丈小屋11:46-11:56、冷たい水で喉を潤す。そろそろお兄ちゃんに追い越されるかな、と思っているがまだ来ない、こちらは自分のペースで快調に進む。12:22五合目小屋跡、12:51刃利天狗、どっかと座り込んだオッサン一人。13:07刃渡り通過、眺望を楽しむのもここまで。 山頂を後に 駒ケ岳本社を通り岩場を下る 山頂部を、鋸岳を振り返る 大岩、小岩を抜け 八合目御来迎場を通過 下に見えた七丈小屋もあっという間 石碑に見送られてか一段と加速 根っ子の道は歩きにくかっった、疲れかな? やる気だね、立派 ハシゴを下って五合目小屋跡 登り返しの100m、汗、汗、汗 コメツガの樹林帯、コケがきれいだなあ 刃利天狗を過ぎれば 刃渡り楽し これから向かう人、パラパラ、小屋のおっちゃんらしき人もいた 地蔵岳の横の富士 雲をかぶってしまった 雑木の森に変り、朽ちた落ち葉を踏みながら下れば 枝間の秩父の山と奥く 何時の間にやら分岐点 こんなヤセ尾根あったっけ、真っ暗だったもんな 今朝見た祠にまた一礼 積もった落葉の心地よさ この案内板も記憶確か ジグザグ下れば、足元に一輪の花、ヤマジノホトトギス 散策道を合わせれば、すぐに吊橋のたもと そこは、収録真っ最中 役者は河原で遊ぶ子供達 橋を渡れば竹宇駒ケ岳神社、旅の終わりを一礼す 13:51笹の平分岐、風の通るヤセオネに出て10分ほと休憩、お兄ちゃんはどうしたんだろう。雑木の森を順調に抜け、尾白川の吊橋まで降りてしまった、14:55竹宇駒ケ岳神社、15:02尾白川駐車場へ到着。総所要時間は、11時間53分、長い黒戸尾根からの甲斐駒ケ岳日帰り山行が終わった。急坂は思いっきりペースダウンし、緩やかな上りで稼いだ結果だろう。CTだと日が暮れるかな、と覚悟もしていた。このコース、確かに長いが刃渡りから上は楽しい、季節が変ればまた違う山行になろう。七丈小屋はほとんど年中開いているとか、一泊すればもっと楽しみが増えるだろう、静かな山歩きを好みの方、オススメです。 |
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