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谷川岳
 
山行日
    2010年7月28日  時々晴れ   単独

コース
    土合駅→西黒尾根登山口→トマの耳→オキの耳→一ノ倉岳→茂倉岳→土樽駅
      花編はこちらです

予報によると午前中晴れ、夕方は雷雨である。早発すれば雷雨は避けられ、眺望と夏の花を楽しめるだろう。夜中の高速道路を走り土合駅に、時間調整をして3:25出発、静まり返ったR291をコツコツ靴音を響かせ西黒尾根登山口へ3:53。ジグザグ続く真っ暗な道、根っ子と頭上の倒木に気をつけながら急登する、4:07高圧線鉄塔、大分明るくなってきた、4:16消灯。泥濘あり、浮石もあり、枝間から見ると雲が多いようだ。4:31山頂まで3時間の道標に出る。ここが地形図の小ピーク、1140m付近のようだ。ここではっきりした尾根に出た感じ、若干下って登り返す。谷川岳の山頂部は雲の中、天神平も霞んでいる。5:09、樹林帯を抜け見通しの利く場所に出る、小休止。東方向を眺めると至仏山周辺がかすかに見える程度。5:23、最初のクサリ場を通過すると、谷川岳山頂部の雲は流れているようであった。3本目のクサリ場を抜け、ヨツバヒヨドリ、真っ赤なシモツケソウ、ハクサンシャジン、オトギリソウ、オオバギボウシ、イワゼキショウ、トリアシショウマ、クガイソウ、キンコウカ、を眺め、ラクダの背5:46着。山頂部の雲はほぼ払われ、期待できるかな、と思った、5:51、巌剛新道を右手から合せる。
  
    土合駅舎                                   西黒尾根登山口

  
    高圧線鉄塔                             谷川岳山頂まで3時間

  
  雲のかかった山頂部を枝間に                     天神平も霞む

  
           赤い日差しが登山道を、振り向けば真っ赤な太陽、間もなく晴れるだろう

  
  樹林帯を抜け見通しの利く場所に出る                最初のクサリ場


    山頂の雲も間もなくとれるだろう


    ラクダの背から谷川岳山頂部

  
   同、マチガ沢                           巌剛新道が合流

 どうも雲の動きがおかしい、足元の花々につい目が走る、シモツケソウ、ハクサンシャジン、オオバギボウシ、イブキジャコウソウ、オニアザミ、オトギリソウ、クガイソウ、キンコウカ、ウツボグサが点々と、岩場で、草つきの斜面で、薄っすら見える山並を背景に楽しませてくれる、ギボウシの斜面越しに、東尾根シンセン岩峰を眺め、氷河の跡と言われる大きな岩付近を通過、6:30。岩場の割れ目に咲いていた、シロウマアサツキだろうか、それともアサツキかな、特にキレイだった。霞んだザンゲ岩が視界に入った、岩場をジグザグしながら進む、思い切り足を上げた岩場もあった、7:00ザンゲ岩。ウツボグサ、ミヤマコゴメグサ、キンコウカ、ホツツジ、オタカラコウ、オニシモツケ、クルマユリ、ハクサンフウロ、タカネアオヤギソウ、と高山植物のオンパレード、7:11西ノ沢の頭着。消えた雪田跡をトラバース、咲き残ったハクサンコザクラ、イワカガミ、イワイチョウが見に入る、7:17天神尾根のコースと合流してトマの耳着、7:22−7:37。山頂はガスに覆われたり、雲が時々切れたりもする。待つもスカッと雲が払われそうもない、オキの耳に向かう。
  
  天神平、左が高倉山1448.9m、右が天神山1502m      花を眺めながら岩場を進む


    クガイソウと笠ケ岳、朝日岳と烏帽子岳、右が白毛門


    花越に尾根を振り向く


     東尾根シンセン岩峰を望む


    氷河の跡岩付近、アサツキが一株

  
    霞むザンゲ岩                         ザンゲ岩、この先

  
   西ノ沢の頭                            天神尾根と合流

  
    トマの耳直下                          谷川岳トマの耳山頂

  
 やっと撮った2枚、 トマの耳からオキの耳、一ノ倉岳、茂倉岳     辿ってきた尾根

 直下の岩場で珍しいヘビを発見、高山帯に生息するアカジムグリである。岩場にはりついて体を暖めているのだろう。谷川岳で遇うのは初めてである。そしてもう一つ、カタツムリの仲間、ミヤマヒダリマキマイマイ(?)である、これだとすると環境省の絶滅危惧II類(VU)である。大きさは3cm弱で真っ黒、角まで黒い、葉を食べている最中、お邪魔しました。徐々に雲が移り、ついにオキの耳(谷川岳最高点)が出現、振り向けばトマの耳も現われる、足早に山頂を踏む、7:55。
  
   珍しいアカジムグリ(高山帯に生息)           ミヤマヒダリマキマイマイなら絶滅危惧II類(VU)?

  
  オキの耳(正面)、一ノ倉岳(左)                オキの耳、一ノ倉岳、茂倉岳


        オキの耳(正面)、一ノ倉岳(左)

  
      オキの耳                          オキの耳、直下から


    オキの耳付近からトマの耳1963m

 ごく近場の眺望しか楽しめないが、これでも満足としよう、奥の院8:07。稜線の花を眺めながら一ノ倉岳へ、ミヤマカラマツ、オニシオガマ、キオン、ミヤマヨメナ、ミヤマダイモンジソウ、ハクサンシャジン、シモツケソウ、ニッコウキスゲ、クルマユリ、ハクサンフウロ、キンレイカ、コメツツジなどなど種類が豊富、夏本番の谷川だけである。右手下方の岩場を楽しめるコースであるが、ガスで何も見えない、残念。蛇紋岩の岩場を小さいアップダウンを繰り返し、最後潅木のトンネルを120,130m上って一ノ倉岳山頂着、8:58。
  
    オキの耳、谷川岳山頂1977m                 オキの耳からトマの耳


     オキの耳から東側の直下を覗く


   奥の院と一ノ倉岳、茂倉岳

  
    一ノ倉岳                             一ノ倉岳

  
    登山道                              登山道、抜ければ一ノ倉岳


    一ノ倉岳とオキの耳との間


       一ノ倉岳とオキの耳との間

  
    茂倉岳避難小屋に泊まったとか、家族連れ?              一ノ倉岳山頂と避難小屋

 この山は東側半分が急俊な崖、他は笹に覆われていて、眺める方向によってはまるきり異なる様相である。西方向に少し下って上り、また下ってタテヤマリンドウ、コイワカガミ、イワイチョウ、ニッコウキスゲ、リュウキンカなど咲く雪田跡へ、60,70m上れば茂倉岳である。この間は、谷川連峰の中でも唯一緩やかな地形であろう。茂倉岳9:22−9:40。

     振り向いて一ノ倉岳


    向かう茂倉岳

  
   茂倉岳山頂                             山頂から土樽P付近を眺める

 また雲が稜線部を覆ってしまった。北側のみ高速道路土樽Pが見えるだけ。ここから北方向に歩けば武能岳を経由して蓬峠に出る。本日は西に下って、茂倉小屋、矢場ノ頭経由で土樽に向かう。時間的には列車の時刻を考えると大分早い。しかし、雷雨の予報が出ていることだし、駅で昼寝でもして待つことにする。笹尾根を進むとはじめ緩やかに、若干右に曲るとU字の道を急降下する下して9:57小屋へ。そして矢場ノ頭までは笹尾根を緩やかにアップダウン、ルンルン気分で歩ける道、10:45−59、早い昼食をとる。
  
   小屋を下方に見ながら下る               振り向いて茂倉岳

  
    茂倉小屋                        矢場の頭を正面に

  
    万太郎山がやっと姿を現す                   矢場の頭1490m

  
  矢場の頭から武能岳                     同、茂倉岳

 ここを出ると直ぐに樹林帯に入る、根っ子だらけのゴヨウマツとクロベの森を下る急降下して行く。濡れていると大変だろう。この勾配はブナの森に入っても変わらず、高速道の音を左に聞き、右手に沢の流れを聞くとほどなく草むらに飛び出る、12:23。橋を渡って蓬峠に道に合流し、その先万太郎山からの道を合せ土樽駅に向かう、12:58土樽駅着。
  
                    根っ子だらけのゴヨウマツとクロベ?の森を下る

  
     ブナ林                              クロベ?の大木

  
                            毒々しいキノコたち

  
   平坦地にでる                       道路脇においしい水が引いてありました

 本日の所要時間は、9時間33分、予報が外れて眺望イマイチ、でも競って咲く夏の花、種類も多く、混生しているところが、興味深い。珍しい生物も2種とも出あい、これはおまけかな。谷川の花、しばらくは楽しめそうだ。

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