気ままな男の山歩きHOME  山行記録(日付順 )  山行記録(山域別)  走れ!“忠治”
sub3-507
巻機山
  
山行日
    2010年6月24日   曇りのち薄日   単独

コース
    桜坂駐車場→前(ニセ)巻機山→巻機山山頂(御機屋)→巻機山最高点→朝日岳縦走路分岐点→牛ケ岳
    →(同コースを戻る)→御機屋→前巻機山→桜坂駐車場

 梅雨の合間、晴れの予報を信じ、早朝の高速を走って、R291へ、そして登山道入口となる清水へ。知った道と入り込んだらゲートで行止まり、清水峠へ向かう道のようだった。入り直して巻機山登山口となる桜坂駐車場着、もうそろそろ明るくなる時間だ、少々待って3:45出発する、曇っているようだ。直ぐに、井戸尾根コースと割引沢・ヌクビ沢コースの分岐点、林道ポイ右側の道に入って50mほど進むと、井戸尾根入口に出て山間に入る。ゴロゴロした石を避けながら、泥濘んだ道を緩やかに400mほど進むと三合目の割れた木柱がある、3:58。ここで雑木の尾根に取り付き、粘土質の足元の悪い道を歩く。三合五勺4:06、四合目4:14、振り向けば枝間に大源太山の尖った象徴的な山頂部が目に入る。右へ山並を辿っていくと、雲と朝焼けでくっきりしないが、天辺に雪を残した山が見えてくる、左が妙高山、右が火打山である。間もなく美しいブナを抜け、五合目に出る、4:35。
  
  井戸尾根コース、割引沢・ヌクビ沢コース分岐          雑木林の中に三合五勺

  
    大源太山                         右へ山並を辿っていくと妙高山と火打山

  
                          目の覚めるようなブナの美林を上って行くと

 やっと尾根に這い上がったという感じのするポイント、右手に大源太山と七ツ小屋山を遠望し、覗き込めば雪の残った米子沢が音を立てて急激に下る、上へ目を転じれば向かう前巻機の山頂部が鎮座する。ブナ林の東側をしばらく進み、雑木が混生してくると五号七勺の標柱あり、4:57。この付近から森の中を横切り割引沢寄りの尾根に出る、六合目展望台着5:07。展望台と表示しているだけあって絶景が眺められる。深い雪の残る割引沢、谷を挟んで天を突く大きな岩峰、黒岩峰と一枚岩(?)の岩裾、そして稜線に割引(ワリメキ)岳と巻機山の山頂部、この光景たるや圧巻である。尾根筋に3,4ヶ所覗き込めるポイントあり、注意して絶景を撮ろう。
  
五合目にでる、右手に大源太山と七ツ小屋山(左の方)  覗き込めば雪の残った米子沢、上へ目を転じれば向かう前巻機

  
 ナナカマドの花からヤマツツジへと移るところ         しばらく振り向いては大源太山を眺めながら

  
                   ブナ林に雑木が混生してくると五号七勺、

  
森の中を横切り割引沢寄りの尾根に出ると六合目展望台   ベニサラサドウダンが満開だった


   展望台から黒岩峰と一枚岩(?)の岩裾、そして稜線に割引(ワリメキ)岳と


       巻機山の山頂部

 しばらく割引沢に沿って進み、高木から潅木へと変わり、付近に六号七勺の標柱あり、5:26、周辺にベニサラサドウダンとムラサキヤシオが点々と咲いていた。笹混じりの登山道に沿って、ミツバオウレン、アカモノが咲く、タテヤマリンドウも日が出れば開くだろう。やがて斜面は低木になり、南〜北方向の山並が大きく開け七合目着、5:41。汗を拭きながら上ってきたが、潅木帯に入って4,5mの風と気温の低下で、手袋を2重にして、ウインドヤッケを着込む。下はステテコに夏用の山ズボンであるが、冷たい風が抜け一枚着込みたいところだが、もう少し我慢する。

   六号七勺付近、西方向に妙高山、火打山遠望


     アカモノの花


     アカモノの花


         オオカメノキと割引岳


       タムシバ(咲き残った)

  
    七合目標柱                            苗場山遠望


     雲が多いが谷川連峰が南西に


  谷川岳〜妙高山を展望

  
巻機山から朝日岳ジャンクションピークへ通じる尾根        谷川岳


   奥が谷川岳、一ノ倉岳、茂倉岳、万太郎山、仙ノ倉山、手前が清水峠、七ツ小屋山、大源太山

 上空に黒い雲が居座り、冷たい風が抜けていく。花も少なく、眺望も期待はずれ、雨が降ってこないだけ良いか。七号五勺5:58、八合目6:07、岩陰に座り込んで朝食をとる。ここからしばらく、植生回復中のネットを張り巡らした間を階段状に上って行く。緩やかになれば間もなく九合目、ニセ巻機(前巻機)である、6:32。一望すれど長居は無用、斜めに壊れた木道を下って避難小屋へ。
  
  妙高山、火打山遠望                     崩落しているようでちょっと巻き道

  
  イワカガミが震えている、ピント甘いなあ             八合目標柱


  八合目から南方向


 谷を介して巻機山の山頂部

  
  九合目、ニセ巻機(前巻機)                 前巻機から割引岳と巻機山

   割引岳、巻機山、牛ケ岳(巻機山の最高地点の陰になっているかも)

 見た目、立派な避難小屋だ、積雪期でも安心して泊まれるだろう、6:41着、九号五勺。登山道沿いの雪は解けているが、一段下がった斜面にはタップリ雪があり、そこから吹き上げてくる冷気が下半身を抜けていく、着ようかな、もう少しだやめておこう。登り返して笹の生い茂る道を分け、直下の池塘に出る。咲き残ったミズバショウが点々と池塘の周りを、巻機山の最後の登りにかかる。天候は晴れる兆しなし、7:00、巻機山山頂着。
  
     避難小屋                           同所から巻機山


   巻機山と直下の池塘

 ぐるっと眺めると西方向は曇りながらも安定しているが、東方向は良くない、短時間で見ると悪化しているようだ。右に行こうか左にしようか、湿原の植物は右の方が良いだろう。点在する池塘を覗きながら、花を探すのだがイワカガミがポツンポツンと咲いているくらい、巻機山の最高点らしきポイントを7:15通過、朝日岳への縦走路分岐7:21、次は薄っすら見えてきた牛ケ岳だ。イワカガミ、ミツバオウレン、ツマトリソウ、マイヅルソウ、ゴゼンタチバナ、チングルマが現われ、黒い雪解けの斜面にコシジオウレン、ショウジョウバカマ、イワイチョウの花を見た。まだここの花は早いようだ、牛ケ岳7:37-7:57。平坦な山頂から北方向へ、踏み跡を辿ると岩を並べたような小スペースに出る。ここから北へ下るルートがあるが、初心者は危険、下るな、ということのようだ。で、足元には滝で遭難した碑がある、熟達者を目指す者にとっては穴場なのだろう。ちなみに稜線では割引-巻機-牛ケ岳の間が一般コースである。
  
    巻機山山頂                        山頂から越後三山

  
   山頂から谷川岳方面                     同、ガスっている牛ケ岳と巻機山最高点


                南〜西北方向の山並

  
   巻機山最高点付近                        最高点付近に山名プレートあり

  
     朝日岳方面縦走路分岐                   同所から牛ケ岳

  
                       牛ケ岳付近から割引岳、雲間から

  
      牛ケ岳                          牛ケ岳山頂の小ホコラと池塘


      牛ケ岳山頂から割引岳

牛ケ岳周辺で逢った花々
  
    チングルマ                            ミツバオウレン


       ショウジョウバカマ


         ショウジョウバカマ


    コシジオウレン(ミツババイカオウレン)

  

  


        ゴゼンタチバナ


   イワイチョウ

  
                                イワイチョウ


    タテヤマリンドウ

  



      ツマトリソウ

  



      イワカガミ

 牛ケ岳で折り返し、朝日岳分岐8:13、巻機山山頂標識のある御機屋へ8:25、割引岳方面はガスったまま、花も眺望も楽しめそうもないのでパスして帰路にかかる。直下の池塘付近で1名本日最初の出会い、避難小屋8:42、前巻機8:56。
  
                             巻機山の遊歩道

  
  御機屋の下山道標柱                     同所から避難小屋方向

  
   下山道から直下の池塘                             前巻機を望む


    直下の湿原、ワタスゲが穂をなびかせるのも間近のようだ

  
  前巻機から割引岳、巻機山                 同、谷川岳方面

  
   九-八合目間で7人衆に出会う                 八合目付近から下界が見えた

  
   石のゴロゴロする道を下って七合目へ            まだ前巻機上空は曇り空

         
           六合目展望台から割引岳、黒岩峰、徐々に天気は良くなっている

            
         六-五合目間から万太郎山


   同、七ツ小屋山、大源太山、万太郎山

  
                        四-三合目間でヤマツツジ

  
      石の間の泥濘を下って                  山間から踏み出る

 九-八合目間で7人衆に出会う、八合目9:12、潅木の道に入りニョッキリ5人衆、七合目9:31、六合目9:53、展望台から日のさした割引岳、黒岩峰、割引沢を眺め再び感動、ブナの樹林帯から七ツ小屋山、大源太山、万太郎山を撮り、尖った2峰を気にしつつ五合目10:15、ここでまた3人、家族連れのようだった。ブナ林から雑木林へ、悪路に悩まされながら四合目10:30、三合目10:41、グチャグチャ道ももう少し、間もなく山間から踏み出る10:49、桜坂駐車場着10:52、山行を終えた。総所要時間は、7時間7分、出会ったハイカー16人、眺望と花は期待はずれ、単なる時期的なものではなく、笹に高山植物が負けてしまってないだろうか、気になるところだが。


  気ままな男の山歩きHOME  山行記録(日付順 )  山行記録(山域別)  走れ!“忠治”