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針ノ木岳・蓮華岳
 
山行日
    2010年8月5日   晴れ   2名

コース
    扇沢駐車場→大沢小屋→針ノ木峠→針ノ木岳→針ノ木峠→蓮華岳→針ノ木峠→大沢小屋
    →(堰堤越え)→扇沢駐車場



【扇沢〜針ノ木峠】  【針ノ木峠〜針ノ木岳】  【針ノ木岳〜針ノ木峠〜蓮華岳】  【蓮華岳〜針ノ木峠〜扇沢】
相互リンクしている“Tomoの奥利根山歩き”のtomoさんと涼しい山へ一緒に、で本山行が決まった。扇沢駐車場の混雑を予測して早めに到着して仮眠、4:00出発となった。出発時間は、午後の雨予報を考慮して早発ち、15:00〜16:00に戻る予定を組んだ。

 山道入口に“山想えば人恋し 人想えば山恋し”の名文が板に刻まれている。これは北アルプス開拓の先駆者、百瀬慎太郎氏作である。大沢小屋、針ノ木小屋の創設者でもある。トロリーバスの作業道に出たり入ったりを繰り返し、トンネルの手前で登山道に入る、4:18。先頭交代、tomoさんに続く、大分明るくなってきたが、しばらく、ヘッドランプの点灯消灯を繰り返す。鳴沢、赤沢・・、3、4本の沢を渡り、緩やかに上って大沢小屋着、4:59、朝食をとる。小屋、テン場から人声が聞こえる、ここまで前日に入っておけば2日目が楽だろう。帰り予定の堰堤越えの道、入口を確認しておく。

 ここから本格的な山道となる。徐々に沢に接近し、ハシゴ、点在するトラロープを掴んで足場の悪い岩場を通過する。右岸の滝、壊れた雪渓を覗きこみながら進むと、べんがらのまかれた雪渓に降りる、5:47。
  
   名文に納得                            tomoさん先頭

  
   向かう山並に朝日が                       青空に向かう針ノ木岳の山頂部かな

  
   急流を眼下に                            右岸の細い滝

  
  ハシゴ、トラロープが続く                          針ノ木雪渓全容


   振り向けば爺ケ岳のシルエット


     べんがらから雪渓を歩くようだ、直ぐ下は崩壊がはじまっている

 雪渓表面は適度な凸凹があり、アイゼンも利き歩き易い。先ほど抜いて行った若い3人の早いこと、トレイルランでも・・・。ノドと言われる地形の狭い場所を過ぎると、下山者がボチボチ、その足取りは慎重だ。振り返れば爺ケ岳が双頭に、間もなく雪渓の上部で夏道に出る、6:57。高山植物の咲き乱れる両岸の斜面、ここでめずらしい花に出逢う、オオヒョウタンボクの白い花である。岩の間を抜け左岸に出るとジグザグした砂礫の道となり、あと一息、針ノ木峠着、7:25。

    雪渓から岩小屋沢岳と爺ケ岳


        針ノ木雪渓を行くtomoさんの足取りは力強く

  
   大きな岩付近がノド、この辺から左に曲る         岩小屋沢岳と爺ケ岳


   鳴沢岳、岩小屋沢岳、爺ケ岳


   スバリ岳、鳴沢岳、岩小屋沢岳、爺ケ岳

  
   これが針ノ木岳かな?                    鳴沢岳、岩小屋沢岳、爺ケ岳

  
   爺ケ岳が双頭に見えると                  雪渓が途切れ夏道へ出る


    岩小屋沢岳、爺ケ岳の間に鹿島槍ヶ岳が姿を現す

  
  稜線目指してジグザグに急登                 針ノ木峠、針ノ木小屋


【沢筋で逢った花々】
  
   ノリウツギ                            ソバナ

  
      コメツツジ                           シモツケソウ

  
      ウツボグサ                           オオバギボウシ

  
    ミヤマキンポウゲ                         オオヒョウタンボク

  
    ミヤマダイコンソウ                           ミヤマダイモンジソウ

  
         ヨツバシオガマ                      チングルマとコイワカガミ


【針ノ木峠〜針ノ木岳】  【扇沢〜針ノ木峠】  【針ノ木岳〜針ノ木峠〜蓮華岳】  【蓮華岳〜針ノ木峠〜扇沢】
峠から眺める青空にクッキリ浮かぶ、北アルプス、南アルプス、富士山、八ヶ岳の山並に同行者の感動もフォルテシモ。まだここは序奏、山頂には360度の大スペクタクルが待っている、と先を急ぐ。高度が上るにつれ、ニョキニョキ現れてくる名峰と足元の花、自ずとスローダウン、慌てることはないだろう、と同調。山頂直下では、「これ、何?」、「オンタデかな」、「ちがうよ、あれ」、「あれイワオウギ」と言うと、ヨチヨチ歩きの雷鳥のヒナが目に留まった。卵からかえったばっかりの雷鳥のヒナ、母鳥の声はするが姿は見えず、前進してしまうと「いたいた、出てきた・・・・・」、とカメラを向けていた、撮れたろうか、8:48-9:28針ノ木岳、2820.6m。

    手前に赤沢岳と岩小屋沢岳、後方に白馬岳と鹿島槍ヶ岳、針ノ木峠から


    同、八ヶ岳、富士山、南アルプス遠望


      槍ヶ岳、穂高岳方面


    野口五郎岳、水晶岳方面


    水晶岳、赤牛岳方面


     餓鬼岳、槍ヶ岳、野口五郎岳、水晶岳方面、赤牛岳方面  画像クリック拡大


  逆光の蓮華岳


    針ノ木岳、スバリ岳、白馬岳、鹿島槍ヶ岳方面


    針ノ木岳、スバリ岳、白馬岳方面      画像クリック拡大


     剱岳方面


   白馬岳、鹿島槍ヶ岳、頚城山塊遠望


        剱岳方面


    槍ヶ岳方面、高瀬ダム


   餓鬼岳〜槍ヶ岳〜薬師岳方面


      蓮華岳、右に浅間山遠望


    富士山、南アルプス遠望、手前は餓鬼岳


    前穂高岳、奥穂高岳、槍ヶ岳


     雷鳥のヒナ

 残念ながら四方の山、雲に覆われつつあった。北アルプスの中央部に位置し、高度があり展望この上なし。道々眺めながらきたので、雲も写真のアクセント、360度見渡しながら腹ごしらえ、入れ替わり上って来る登山者、どの顔にも疲れは見えない、すがすがしい表情だ。蓮華岳は雲がかかるかも知れないが、予定通り向かう。

       針ノ木岳山頂


    薬師岳〜爺ケ岳       画像クリック拡大


    手前スバリ岳方面、奥は白馬岳方面


     剱岳方面と黒部ダム


     立山、剱岳方面、黒部ダム


    五色ケ原方面


     薬師岳方面


    餓鬼岳〜槍ヶ岳〜薬師岳方面   画像クリック拡大


     水晶岳、赤牛岳


    野口五郎岳、水晶岳


     槍ヶ岳方面


       餓鬼岳、燕岳、大天井岳方面

【針ノ木峠〜針ノ木岳で逢った花】
  
      チングルマの綿毛                       ミヤマアキノキリンソウ


      シナノキンバイ


     チシマギキョウ


     イワギキョウ

  
                            ミヤマヤハズハハコ


      チングルマ


      チングルマ


    ミヤマダイコンソウ

  
    ミヤマダイコンソウ                       ウサギギク

  
  ミヤマダイコンソウとヨツバシオガマ                        イワキンバイ?

  
    アオノツガザクラ                           イブキジャコウソウ


      イワオウギ


【針ノ木岳〜針ノ木峠〜蓮華岳】 【扇沢〜針ノ木峠】  【針ノ木峠〜針ノ木岳】    【蓮華岳〜針ノ木峠〜扇沢】
復路もまたカメラを向けながら、針ノ木峠へ10:06、ザックをハイマツの陰に置いて登り返す。針ノ木岳より歩きやすいが距離が長い。散り始めたコマクサを撮りながら歩いていると、tomoさんが子連れの雷鳥を見つける、光景にまたもテンションが上る。私も戻って加わりカメラを向ける。雷鳥の親子関係って、素晴らしいですね、蓮華岳11:17−11:38。船窪方面から上って来る人に、「お疲れ様」、船窪乗越から累積標高差が1000mあるとか。縦走する人達にとっては難所となる。

    蓮華岳を正面に下る

  
   足元の花を気にしつつ下る                  登り返しザックをデボ

  
                      山頂部が雲に覆われてしまった蓮華岳


       雷鳥の親子、こちらの方が成育が早い

  
                       蓮華岳山頂2798.6m

【針ノ木峠〜蓮華岳で逢った花】
  
    ヤハズヒゴタイ                          エゾシオガマ

  
       オンタデ                           色の濃いタテヤマリンドウ


         コマクサ、ちょっと遅いなあ

  
       コマクサ                              コマクサとタカネシオガマ


             イワギキョウ


      チングルマの綿毛


【蓮華岳〜針ノ木峠〜扇沢】 【扇沢〜針ノ木峠】  【針ノ木峠〜針ノ木岳】  【針ノ木岳〜針ノ木峠〜蓮華岳】  
先に下った船窪から来たお疲れの人たちを途中で抜いて12:10針ノ木峠に戻る。峠から雪渓まで、砂礫の道を慎重に進む、雪渓12:44、湧きあがる水蒸気の中を一気に下って13:16雪渓から上る。沢沿いの往路を戻り大沢小屋13:39、夏草を分けながらショートカットコースを下り、13:53堰堤、古い作業道を歩き、14:18扇沢駐車場に戻る。

    雲が切れて針ノ木岳が雄姿を現した


    気温が上昇、湧きあがる水蒸気の中を一気に下る


   雪渓を見上げれば漂う霧、ノド付近

  
  大沢小屋からショートカットコース、入口が分かりにくい           沢にかかる橋

  
     シナノナデシコ                        シモツケソウ

  
     タニウツギが今頃咲いている                    クガイソウ

  
     シシウド                              ヨツバヒヨドリ

  
    堰堤を越え、作業道跡を歩く                  扇沢登山道入口着、ゴール

 総所要時間は、10時間18分、ちょっと早めのゴールだった。同行者のペースに合せた結果であろう。天気にまあまあ恵まれ、針ノ木岳の大パノラマを見ることが出来て上々。目的の“涼しい山”だったかは、それはわからない。ちなみに、往路雪渓上で11℃チョイ、稜線では30℃ちょっとあったとか。

  ご参考:2009/10/4針ノ木・蓮華(同コース)2007/8/24,25爺ケ岳・新越山荘・針ノ木・蓮華2001/7/8,9蓮華・針ノ木・種池


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