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高山(奥日光)
 
山行日
    2005年6月1日     晴れ     単独

コース  詳細はこちら
    竜頭の滝上駐車場→高山→小田代ケ原→泉門池→湯滝→湯ノ湖→小峠→刈込・切込湖→山王峠→光徳沼→
    逆川橋→泉門池→シャクナゲ橋→竜頭の滝上駐車場

 当HPの掲示板に、すず○さんから高山のシャクナゲの書き込みあり、シロヤシオも期待できそうである。早速、天気を調べ、コースをイメージする。高山は、20年ほど前に一度西から歩いたことがある。この時は足尾から湯元へ抜ける途中に立寄ったもので、中禅寺湖畔の黒桧岳登山口の東の群落が満開だった憶えはあるが、確か高山ではシャクナゲを見なかったような気がする。また新しい場所で見られるかと思うと、気持ちがワクワクしてくる、きわめて単純な性格である。ついでに、小田代ケ原から切込・刈込湖をぐるっと周るコースを計画した。およそ標高差700m、距離27km、所要10時間を見込んだ。

 竜頭の滝上駐車場で支度、写真のマニアはもう橋の上から竜頭の滝のポイントにカメラを合わせタイミングを狙っていた、5:00出発を予定していたが、待ちきれず4:14出発する。カラマツ林に入る、樹床はクマザサで被われ、コバイケイソウも点々と生えている、4:30頃、木々の間から日光白根山が朝日に染まるのを見た。急登となって、ミツバツツジ、シロヤシオがカメラを向けてくれと言わんばかりに、早いお出ましだ。しかし、写真を撮るにはちょっと明るさが足りない。下手なカメラも数とりゃ写るか、時間もたっぷりあるし。ちょっと勾配がゆるくなった所でアズマシャクナゲが顔を覗かせる。ふと、気付いた、この山は高木、低木、樹床の植物が整然とエリアを保っている、害獣にやられて枯死したのは別として、不思議なくらい。

 シャクナゲを見ながら、アップダウンを2,3回繰り返す、シロヤシオも株によっては5,6分咲き、樹間から見る日光の山々、中禅寺湖の背景に、小田代ケ原の背に、これもゆずりあって静かな光景を作りだしている。ビューポイントは少なく、遠慮がちなのか、丸見えでない眺望が、この山のおくゆかしさ、特長だろう。花と緑と静寂に包まれた山中、時々聞こえてくるウグイスとカッコー、ホトトギスのおなじみの鳴き声に足を止め聞き入る、5:25高山1667.5m山頂着。
  
 トウゴクミツバツツジ                     シロヤシオツツジ

  
        5,6分咲きの株も点々と、あと5,6日で一帯が見頃を迎えるでしょうね

  
  男体山                           日光白根山方面の山

  
 黒桧岳方面                           半月山、社山方向の山

  
  大真名子山、小真名子山                 大真名子山(左)と男体山(右)

  
              新緑をバックに一段とシャクナゲの花がひきたって見える   

  
              木々の木洩れ日をもらって鮮やかな色合いを・・・・・  

  
             残りの蕾もわずかになりました、満開のアズマシャクナゲ

  
             陽光に新緑は萌え、シャクナゲは樹床で輝きを見せる

               
    芽吹きだしたカラマツの大木と枯死寸前のコメツガ、樹高20m以上

  
  ブナの新緑                          山頂手前の登山道

  
                    真下に小田代ケ原、取り囲む日光連山の

  
 小田代ケ原と男体山                     高山山頂

 山頂から南西にジグザグしながら、中禅寺湖の南の山並みを見ながら、急坂を下る。シロヤシオツツジ、ミツバツツジが愛のブレーキをかけてくれる。すぐに回り込んで北向きに変わる、西側の山々が樹間に姿を現す、日光白根山、鈴ケ岳、宿堂坊山。2回ヘアピンを繰り返すと、緩やかになって小田代ケ原と中禅寺湖を結ぶ道に合わさる、5:52。
  
  中禅寺湖の向こうに半月山、社山            同じく、黒桧岳

  
     宿堂坊山、鈴ケ岳方向の山             日光白根山方向の山

  
  シロヤシオ、満開に近い                 この株は8分ぐらい

  
  新緑と真っ白い花が似合う斜面             小田代ケ原と中禅寺湖を結ぶ道に合わさる

 ここから、ミズナラとカラマツ、カエデの林の中を緩やかに下る。見事なミズナラの美林に入り込むと、60cmほどの子鹿の死骸を見る、まだ死んで間もないようだ、傷ついてもいない、何だろう。食害で枯死する木に、鹿を害獣として認識をもつが、死んだ小鹿を目の前に見ると、複雑な感じである、6:17千手ケ浜に通じる道路に出る。

 舗装道路を歩いて、P1467を西に回りこむと、小田代ケ原が開ける、一帯はまだ枯れ野原に見えるが、カラマツ、シラカバの芽吹きがはじまっている、6:38小田代ケ原へゲートイン。私も貴婦人を狙ってシャッターを切ったが、逆光と距離のハンデは大きい(言い訳)、でもシャープでないが形は撮れていた。木道は西側の山スレスレについているので、小田代ケ原、取り囲む山々を眺望するには良いコースである、7:14赤沼からの道に合流、7:14泉門池着。
  
 太郎山を枝間に写す                    ミズナラの大木、ど真ん中に鹿がこちらを向いています

  
 シラカバでしょうか、美しい林をつくっています      ズミも入り込んでいます、背景に日光白根山


  道路を歩き小田代ケ原の開けた所から一望


  同じく、小田代ケ原の向こう、カラマツ林の左に寄った所に、貴婦人が写っているのですが・・・・


  小田代ケ原から東の山並み、左から山王帽子山、太郎山、小真名子山、大真名子山、男体山

  
  貴婦人をアップで                     貴婦人の孫達?

 湯川に沿って木道を歩く、新緑もここまで来ると浅くなり、ミツバツツジもまだ見頃のようである。どうやら、湯滝の下、右岸にある自生地のシャクナゲも多分見頃をむかえているだろう。時間的なのか、散策する人たちに会う、もうつり人意外に7,8人会った、7:38湯川を渡る。
  
 泉門池                                湧き出し口

  
  芽吹きとミツバツツジ、湯川の流れ              小田代橋とつり人

  
  シャクナゲ見物、右岸へ                  滝の下でもフライフィッシング

 色あせて多少進んでいる株もあるが、ほぼ満開に近い。ここは平坦な地形に近く、シャクナゲの樹形も丸くなっている株が多い。下は、笹やシダ、コケ類が多く保水され、また落葉樹の木洩れ日を受け、毎年安定して花をつけているようだ。木道脇で入り易いところから、枝の傷みが気になる。
  
  多少蕾も残っている株、色も鮮やか           満開になった株

  
                半日陰を好むアズマシャクナゲにとって好条件

  
      冬は雪に埋もれて保護され、落ち葉の布団で冬をすごし、しなやかな枝は元気、元気

 滝の音が聞こえてくると、ここのシャクナゲ見物は終わり、8:00湯滝着、ここまで来ると観光のメッカ、大勢の人が集まっている。真っ白な流れを横に見ながら、8:09滝の上、滝口にかかる橋を渡り、湖畔のシャクナゲを見ながら、三歩前進、一歩後退というところ。斜面のシャクナゲは丁度見頃、真っ赤な蕾を残した株あり、散りはじめた白っぽい花あり、地形と木々、湖面と山並みが背景にあり、マニアにとっては贅沢な被写体である。
  
 湯滝                              湯ノ湖、女性のつり人のようです


  
                  湖面、若葉、シャクナゲ、3つをカメラに

  
   花は沢山あるけれど・・・・・               こんな感じは・・

  
      ちょっと、色のバランスを欠いたかな・・・     良く花をつけましたね、見事な株

  
         なぜか、並べた写真が皆湖面に沿った道で撮ったものでした

  
 シャクナゲはこのくらいにして、緑の濃淡だけで・・・・・    オオカメノキも満開でした

 浄水場でしょうか、最初の建造物のところに着くまで、ずっとシャクナゲが見られました。ビジターセンターの西側を通って、バス停で丁度9:00。湯元源泉を通り、道路へ9:12、刈込・切込湖へのコースに入る。
  
  桂の大木、湯元で                     湯元でシロヤシオが満開でした

  
 湯元の源泉                          日光白根方面の山並み、金精道路付近から

 入口に若い男性がいて、「小学生が・・・・・・」、と聞かされた。5分ほど歩くと大勢の子供達の声、時間的にも行き交う人で観光地の混み合う時間だ。間もなく追いついてしまった、元気な小学校6年生、先生が所々に入り、引率しているようだった。100人ほどいただろうか、皆避けてくれて前に出してくれた。今日のために、案内のカードがコースに沢山付けられ、子供達はそれなりに秩序良く行動しているようにみえた。自然に接する教育、団体行動、良い経験の場になるでしょう。この子供達の中から沢山の山好きが出て欲しいものだ、9:31小峠。

 ここまでは、入口から緩やかに登ってきたが、ここから勾配を増す。ドビン沢の奥には、雪の残る温泉ケ岳が見え、間もなくあちこちに残雪が現れ、多少雪の上を歩く。刈込湖あと300mの道標から、木製の階段を数ヶ所下る、階段には雪はないが、地面には真っ黒い踏まれた雪があった、9:55刈込湖着。
  
 温泉ケ岳?                          ヤマザクラ、今が開花です

  
 登山道に残る雪                        静かな刈込湖


 北側からのパノラマ写真、ここに休憩中の小学生30人ほど

  
 湖畔にしだれる桜                      切込湖、降りる踏み跡もありましたが?です

 ここまでは、ずっと樹林帯の中で眺望はなく、やっと湖の空間でほっとする。また樹林帯の中を、湖に沿って南下する、アップダウンを多少するが、涸沼まで山腹をトラバースぎみに進む、10:30涸沼着。ベンチのある休憩ポイントには、大勢の子供達がいたが、先ほどの子供達の学校とは異なるようだ。ここから山王林道へ、一気に登る。上からまた子供達の声、間もなくすれちがう、50人以上いた。道は、10:28道路近くに出て、ベンチのある休憩点に出て小休止、ここが本日の最高点である。山王峠はベンチからわずかに進んだ所にある、11:04着。
  
  南の登山道から涸沼を見下ろす、左休憩所に子度が沢山  山王峠付近から男体山

  
 同じく、大真名子山、尖っているでしょう          山王峠

 山王峠まで来ると、あと時間的に3時間はかからないだろう。350mほど下るだけだ、かかっても、2時までには着くだろう。カラマツの樹林帯に入り、光徳まで一気に下る。まだこれから向う、一般の人たち10人ほどに会う、あとどれ位かかるか聞かれても、返答に困った、彼らは歩き出して間もないのであるから。11:35光徳着、牧場の中を抜け逆川に沿って進む、男体山、太郎山が真南にずっしり構えていた。川辺ではカモが遊び、木陰ではミヤマカタバミ、ヒメイチゲが咲き、日当たりではタチツボスミレ、フデリンドウが咲いていた。光徳沼にも、20人ほどいて、楽しそうな光景であった、12:07国道にかかる逆川橋に出る。
  
 光徳付近から男体山                        逆川で遊ぶカモ(中央)

  
   逆川から男体山                   逆川から太郎山

  
 光徳沼から男体山                      ヤマガラシの花、後が逆川橋

 逆川に沿って歩き、12:10木道に出る。形を変えていく男体山を見ながら戦場ヶ原を歩く。小田代橋着12:26、泉門池12:32、ここにも大勢の人、ひと、ヒト。小田代ケ原分岐12:35、湯川の緩やかな流れは、蛇行し、広くなったり狭くなったり、早朝歩いた高山もここから見ると1600m超の山には見えない。

  戦場ヶ原から、男体山、大真名子山、小真名子山、木々は芽を吹き、若葉が輝いていた

  
 湯川はゆったりとした流れに、大真名子山、小真名子山、太郎山    今朝歩いた高山


   戦場ヶ原、赤沼手前から男体山、大真名子山、小真名子山、太郎山

 自然研究路休憩ポイントからぐるっと山々を一望し、結構時間がかかるものだと思った、13:28竜頭の滝上駐車場で本日の山行を終えた。総所要時間は、9時間14分であった。シャクナゲは3場所とも美しい花を楽しめたが、2時間スタートが早すぎたようだ。高山のシロヤシオの見頃はこれから、さあ、どうしよう・・・・・。

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