気ままな男の山歩きHOME  山行記録(日付順 )  山行記録(山域別)  走れ!“忠治”
sub3-175
日光白根山
  
山行日
    2004年11月16日  曇り   単独

コース
    菅沼駐車場→弥陀ケ池→日光白根山山頂→弥陀ケ池→菅沼駐車場

 うっすらと白くなった菅沼登山口(駐車場)を6:10、出発する。今は曇っているが、山頂に着く頃には晴れ上がり、期待通りの雪景色が見られるだろう。今朝の駐車場の気温は意外に高く、氷点下1,2度というところだろう。薄暗い登山道を20,30分歩くと、周辺の山々が顔を出し、雲の切れ間も見えてきた。6:54、晴れていれば、見晴らしの良い岩場にでる。どんよりとした空模様、おかしいな? 再びコメツガの樹林帯へ入る、泥濘んだ道はバリバリと音を立て薄い氷が割れる、雪を被ったゴロゴロした岩に気を使う。
  
 近くの山は雪化粧                     登山道もうっすら、この辺で1,2cm

 弥陀ケ池0.9km、菅沼登山口2kmの道標と所で7:20、天候の回復の兆しなし。ここから東方向に回り込み、一面枯れ木に真っ白い花、霧氷である。霧氷と書いたが、雨氷、霧氷、樹氷の区別がややこしい、簡単にいうと、霧氷は気温が氷点下のとき、樹木や地物に、空気中の水蒸気や過冷却の水滴が吹きつけられて昇華または凍結してできる氷。生じ方により樹霜・樹氷・粗氷に分けられる、らしい。雨氷は、セ氏零度以下に冷却した雨滴が樹木や地物に当たって凍り、透明な氷層となったもの。樹氷は、およそ氷点下五度以下に冷却した水蒸気や過冷却の水滴が、樹木などに吹きつけられ凍結してできた氷。気泡を多く含むため白色不透明で、もろい、霧氷の一つ。ということで、透明度からして雨氷ではなく、霧氷で良いようである、7:43弥陀ケ池東端着。
  
 ダケカンバの霧氷                     弥陀ケ池手前の登山道、一面霧氷

  
 弥陀ケ池東端                        静まり返った弥陀ケ池、表面には薄氷

  
  ダケカンバの霧氷                   ダケカンバの霧氷

  
 弥陀ケ池西端                     弥陀ケ池西端、薄氷に林立する草の霧氷

  
  同、アップ                        ロープウエイ方面の分岐点付近から弥陀ケ池

 時間稼ぎにと、弥陀ケ池周辺の霧氷を撮りながらゆっくり前進、でも限度がある。吹き抜ける風は冷たく、足の底が冷えてくる。稜線を見上げても、視界は良くて300mぐらい、悪いときは100mとない。ロープウエイ方面の分岐点を過ぎ、急登となる。ダケカンバの間を過ぎ、晴れていれば尾瀬の燧ケ岳が望める場所だ。凍てついた斜面に残る、林立する花茎のオブジェが印象的だった。ダケカンバの林中で、アイゼンをつけ、毛糸の帽子に目だし帽、自分で吹きだしそうな、風除けの妙なスタイルに変身。間もなく、葉を下方にたらした、ハクサンシャクナゲの群落を過ぎ、潅木の樹林帯に入る。
  
 霧氷、この草は?                     ダケカンバ?の霧氷

    
  ダケカンバ?の霧氷                   同、枝アップ

  
  登山道、ハクサンシャクナゲの群落付近     登山道、ハクサンシャクナゲの群落付近

  
 森林限界付近                      同所、枝アップ

 ここまでは、順調に進んできたが、樹林帯を抜けたところから岩場の道となる。ルートは、左右の尾根状の間を、左斜面に沿って、真っ直ぐ登りつめる。と一口に言えば簡単であるが、地図に引いた直線ではない。大きな岩を巻いたり、上がったり下がったりする。幸いロープが点々と見え、確認は取れる。また、岩に書かれたペイントからも雪を拭って方向が読み取れる。大きな岩に、正方形をしたプレートが打ってある、これも安心材料だ。これらをつなげながら、登りつめ右方向に這い上がり稜線に出る。

 ここが、戻る時の降下点になる、目印は見えない、低木のダケカンバの氷を落として、帰りの目印とした。ここから緩やかに少し進むと、北側のピークである。このピークから、山頂の四角い標識がうっすらと確認できた。もう安心、南方向に少し下り登り返して日光白根山山頂、2577.6m着、9:18。
  
 岩場が迫る                         岩場が迫る

  
 岩場、着雪で目印見えず               岩場、着雪で目印見えず

  
 小木の霧氷                       小木の霧氷

  
 山頂直下                          日光白根山山頂、2577.6m

  
  日光白根山山頂、2577.6m            山頂東南の岩、やっと見える程度

 視界も悪く、南東にあるすぐ近くの岩場がかすかに見える程度。風も10mぐらいありそうだ、寒い、シャッターを切る手も痛い、カメラはこの寒さに耐えられるのだろうか、と余計な心配もする。一面にたれこめた雲は、短時間では払われないだろう。安全をみて、往路をそのまま引き帰すことにした。

 復路は早いもので、自分の踏み跡を踏んで、10:12弥陀ケ池、10:30弥陀ケ池0.9kmの道標、ここで6人のパーティに会う、この人たちが山頂に着く頃は晴れるだろうか。11:05菅沼登山口1kmの道標、樹間から見る山並みには日が指しはじめていた。でも、山頂部は黒い雲の中だった、11:28菅沼駐車場着。総所要時間は、5時間18分であった。鮮やかな霧氷を期待したが、曇天下にその輝きはなかった。山頂を無事踏めたことが、本日の収穫であった、と思う。楽しみを求めた計画であったが、足元(ルート)に気を取られ、緊張の続く山行であったことを最後に記しておこう。

 
気ままな男の山歩きHOME  山行記録(日付順 )  山行記録(山域別)  走れ!“忠治”