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笠山・堂平山・大霧山(比企三山)
山行日
    2005年3月1日   晴れ   2名

コース 詳細はこちら
   朝日根橋→笠山→笠山神社→笠山→堂平山→剣ケ峰→白石峠→定峰峠→旧定峰峠→大霧山→粥仁田峠→朝日根橋

 東松山市在住のMさんに誘われて比企の山を歩くこととした。電話連絡では5,6時間のコースを頼んで、あとはお任せとしておいた。地図を渡されて見ると、比企三山縦走、概略10時間ほどかかりそうだった。槻川を上流へと進み、皆谷集落の朝日根橋を8:25出発する。道路を左に横切ると、萩平と書かれた朽ちた道標が道端に置かれていた、ここから登山道へ入る。民家の脇を抜け、林道を横切って、また小道に入る、これを繰り返して山頂へ向かうらしい、勿論林道を辿っても目的地へ行けるようである。目印は、道標もあるし、“外秩父八峰縦走ハイキングコース”と書かれた白い立て札が頻繁に立っている。9:00、萩平十字路に着く、数軒人家がある、ぶどう棚の脇を通り川を渡って、また登山道に入る、萩平の集落は下の方に見えていた。
  
 槻川に架かる朝日根橋                   萩平への近道はここから

  
 緩やかな斜面に佇む神社と民家             皆谷の集落を眼下に

  
 萩平の分岐点(林道白萩線の起点)           萩平の集落

 ここからいよいよ山間部に入り、皮を剥いだ桧が目にとまる、こうして枯らす間伐法だとか。人工林を抜けると、明るい落葉広葉樹林に入る、残雪も増してくる、踏み跡も凍結している。クヌギ、コナラ、リョウブ、ヤマザクラ、シャラ、マンサクが目につく。マンサクの花は3分〜4分咲き、本数が多いこと、木も太い、しかしこういった森の中では高木化してしまい、写真を撮るのは難しい。踏み込んで近づいてみるが、太陽も高いし、写真にならない、小枝ちゃんでガマンする。高度を上げていくと、ブナ、ヤマハンノキ、そして山頂付近では開花も近いアセビの群落もあり、植生の豊富な樹林帯に聊か感動、10:28笠山山頂着。北、東側が開け、関東平野を見下ろし、浅間山、赤城日光、、袈裟丸の連峰を遠望できた。くっきりと晴れていれば、那須の連山まで一望できるとか。ここから5分ほど東に、笠山神社があり、そちらの方が地図上の最高地点、837mである。眺望は、山頂標識のある西峰の方がすばらしかった、東峰を往復して10:40堂平山へ向かう。
  
  雪道を行くと広葉落葉樹の樹林帯             咲き出したマンサク

  
                        マンサク花が3分〜4分咲き

  
   両神山遠望                     同、少しアップ、背景の白色は八ヶ岳のようだ

  
         御荷鉾山方面               武甲山方面

  
  コナラ、リョウブ、ブナ、ヤマザクラetc.         アセビが混じってくる

  
  アセビの蕾                        アセビの道って感じ

  
 笠山山頂からの眺め、日光方面の山並みが真北に   笠山神社、最高点はここ、837m

 笠山から南方向に140mほど下って林道に出る、正面に堂平山の見える陽だまりで小休止。尾根伝いに見ると、西は旧定峰峠の付近まで見えているようである。堂平山の北面を見ているせいか、雪が大分あるようだ、山頂付近の真っ白い所はパラグライダーの発進地だそうだ。少し上り返した所から、笠山を見ると、様相の異なる杉と桧のに囲まれた山にしか見えない。山頂の東から南にかけては、人工林なのである。緩やかに登り、山頂直下の急斜面を上り詰めると、国立天文台堂平観測所跡に出る、11:30着。山の周辺が明るくなってしまって、使用できなくなったとか、観光用だろうか、リペイント中であった。
  
 南に下って林道付近から堂平山            同じく目指す尾根筋

  
 笠山を南から見ると杉と桧の山             雪に映す小木の影

  
 再び、両神山を                      堂平山パラクライダー発進地

  
 天文台堂平観測所跡                    堂平無線中継所

 ここからヘンスの西側を通り、南に下りP684を通り、また下って急登すると剣ケ峰である、12:03着。寒風の吹く中で、防災用のパラボラの位置を調整しているとか、発進位置変更により修正していると言っていた。寒いだろうな、高いところで、今日の寒波は半端でない。散り残った柏の葉っぱの南西に、武甲山を見る、ここもなかなかのビューポイントだろう。予報どおりか、南は薄い雲に被われてきた。登山道は、ここから南西に向きを変え、大きな芽の柏の点在する尾根筋を下る、白石峠着12:17。

 白石峠で登山道と林道が交差する、峠を介して北は東秩父村、南は都幾川村である。歩いてきた笠山、堂平山の峰を眺め、次の定峰峠を目指す。稜線の北側を巻いているようなルートである、そのせいか残雪が40cmほど、時々ズボッと足をとられる。ピークを過ぎたところで、陽だまりを見つけ昼食をとる、腹へった、おいしい。

 2,3小さいピークを越え、急坂を下ると、定峰峠に出る、13:17。ここも道路と交差している、西は秩父市、東は東秩父村である。峠には2軒茶店がある、1軒は営業中のようだ、見渡していると千葉ナンバーの車が秩父方向から上がってきた、観光なんだろうな。
  
 剣ケ峰から武甲山方面                  白石峠

  
  白石峠から笠山                     同峠から定峰峠方面へ入る

  
  樹間に笠山                         積雪40cmほどあり

  
 定峰峠、道路と交差する                  大霧山方面へ

 ここから北西方向に進み、谷を介して東は歩いてきた笠山へ続く尾根、西は秩父市方向の街を眼下に見ながら歩く。緩やかな起伏と落葉樹林帯の中の道は快適である、獅子岩を過ぎ、桧の樹林帯へ入ると旧定峰峠へ出る、14:16。ダイダラボッチの伝説の案内板があった、“昔、武蔵野に大太坊という巨人がいて、羽黒山に行く途中、秩父の山にさしかかり、定峰峠に腰をかけ、かぶっていた笠を笠山の頂に置き、・・・・・・、粥仁田峠で粥を煮て、昼食をとり、食べ終わって、釜を伏せたのが釜伏山、二本の箸を立てたのが二本木峠、荒川の水を含んで吹いたのが大霧山、・・・・・・”、だとか。さあ、次は大霧山だ。
  
 樹間に目指す大霧山                   東に笠山

  
  獅子岩                           同、アップ

  
  ダイダラボッチの伝説案内板               旧定峰峠

 峠をあとに、ピークを一つ越え鞍部にさしかかる付近から、牧場の有刺鉄線に沿って進むようになる。しばらく歩いた所で、ビューポイントに出る、小休止。歩いてきた山並みを一望でき、西南に武甲山を見る。武甲山は遠望するには良いが、アップすると惨めな姿になってなってしまう、破壊された姿である。眼下の街並みはどこだろう、熊谷かな、東松山かな。次のピークを過ぎ緩やかに登ると比企三山3つ目の大霧山山頂766.6mに着く、15:07。

  歩いてきた山並みを牧場からパノラマで、左が笠山、次が堂平山

  
 武甲山                             笠山

 ちょっと雲が出てきたが、晴れていれば南から西、北東にかけて大きく開け、絶景の望めるところだろう。甲武信岳方面、御荷鉾山と浅間山を薄雲の中に見る。風が冷たい、雪も凍結してしまった、寒波の影響だろう。早々に下る、残雪の急斜面を一気に下り、粥新田峠に出る、15:38。ここから所々凍結した舗装道路を下り、南に登り返し、ヘアピンはショートカットして、人里まで下ってからは、小道を抜け、16:43出発点に戻って比企三山の縦走を終えた。
  
 大霧山山頂、766.6m                     山頂から甲武信岳方面

  
 御荷鉾山と浅間山(右)                 大霧山北面の急坂を下る

  
 粥仁田峠                           東松山、熊谷方面遠望

 総所要時間は、8時間18分であった。コースタイムとしては、10時間弱、累積標高差は1400mほど、ちょっと距離はあったが、落葉樹の森、起伏に飛んだ山並み、諸所に見た展望は言うことなし、楽しい1日であった。車を利用して、ビューポイントを渡り歩くのも面白いだろうな。


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