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裏妙義   
山行日
    2002年11月17日   曇り   単独
コース
    国民宿舎“裏妙義”→木戸→丁須の頭(最上部のクサリはパス)→赤岩(直下をトラバース)→
    烏帽子岩(直下をトラバース)→三方境→国民宿舎

 ローカルニュースで妙義の紅葉を見て、7,8年ぶりに、曇り時々晴れという予報のもと、裏妙義へ向かった。車中で食事を
して明るくなるのを待つ、後から来た夫婦も同様なことをしている。6:15国民宿舎裏妙義の登山口からうっそうとした杉林に
入る。間もなく探勝路を右に分け籠沢を渡る、直ぐに巡視路を左に分け枝尾根を登って行く。間もなく大小の岩石がゴロゴロ
した籠沢に再び出る、いよいよこの沢に沿って稜線までつめていくコースとなる。コースの目印は赤、黄色のペイントで岩に
○や→が沢山書かれ、標識も“丁須の頭・国民宿舎”が頻繁に出てくる、枝沢に入り込むことはまず心配ない。昔過激派が
立てこもったという大きな岩石の附近はモミジの紅葉が残り、切り立った岩山を背景に美しい山容を映していた、写真を撮る
には薄暗く、また逆光でもあった。

 稜線直下に着いて鎖場が出てくる、ストックと上着をザックに入れ皮手袋にかえて鎖場に備える。登山道の熊笹が明け方の
雨でたっぷり水を含み綿製のズボンの膝から下はびしょ濡れである。三方大きな岩で囲まれた間から、近くの軍艦岩、表妙義
の遠望と内籠沢の写真を撮る。左右の斜面は鎖場を通るたびに接近し、V字状の岩場を登り切ると横川から御岳経由のルート
へ合流した、7:41。大きな岩場を回り込んで、岩石の間を抜ける、浅間山の眺めの良い所であるが、今日は雲の中である。
更に鎖でトラバースすると鍵沢のコースと合流し丁須の頭を目の前に見る。
  
 内籠沢から軍艦岩附近を見る                    同じく表妙義遠望

 丁須の頭の首根っこ着、7:52。ザックを降ろし、腰をおろす。雲は低く眺望は表妙義がうっすら見える程度で下界の紅葉も
鮮やかさを欠いた。肩の先端まで狭い岩の上を歩く、思わず腰をかがめる、岩峰に立った恐怖感だろうか。あっさり最後の
クサリはあきらめる。
  
   丁須の頭の首根っこから赤岩、烏帽子岩(左)          同じく表妙義、右が肩先端の岩(ここまでは行った)

  
  赤岩、烏帽子岩、手前はすぐ西隣の岩峰                御岳方面

  
  七人星                                   赤岩、烏帽子岩

 主稜線を西の岩峰に一つ移動、先端に上がって丁須の頭を眺める。金槌という人もいる、毒キノコという人もいる。クサリが
垂れ下がっているので登ろうとチャレンジする人は多いだろうが、なかなかの岩である。上を見ればオーバーハング、下を見
たら谷底まで真下に見えてしまう。勇気と腕力のいる岩だ、小生は若かりし24,25才くらいだったろうか、始めて来たときに
1度登っただけでその後幾度となく来ているが登ってない。岩場に慣れた人は南側から逆さになってハーケンを伝って登って
行く、気力だけでは登れない岩である。
  
  丁須の頭                                 遠景は鼻曲山方面

 岩をまたいで探りながら足を降ろすとチムニーと称される、20mほどあるというルンゼ状の岩場の最上部である、垂直に
近い3本のクサリで下るように見えるが、岩は火成岩でゴツゴツしていて足場はとれるので肩の力を抜いてゆっくり降りれば
楽しめる。冬枯れの稜線を小さくアップダウン、眺望の良いところであるが、今日は駄目だ、雲も行く先の岩峰を隠す。8:37
赤岩と書かれた道標を通過する、ここから岩峰のトラバースが始まる、誰も来ない。
  
   チムニー                                赤岩を北側直下から

  
   トラバース、足場は斜面のゴツゴツ               トラバース、同じく

  
  トラバース、足場に朽ちた材木あり               トラバース、建築用足場あり下は深ーく

 赤岩・烏帽子岩の回りを、上がったり下がったり、方向も曇っていて見当が付かない、トラバースは続く。主稜線に出て岩の
西側に登山道が回り込む所で、岩場も終わりに近い。ぽっかりと穴のあいた岩を左手に見る、この附近も眺望を堪能するには
絶好のポイントであるが、隣の烏帽子岩が雲間に見え隠れする状態である。再びストックを出し急坂の下山に備える。
  
  表妙義もぼんやりと                          直ぐそこの烏帽子岩にガスが

  
  眼下の高速道路                             烏帽子岩がガスで見え隠れ

  
  最後の岩穴から紅葉を見る                     烏帽子岩もついに・・・・

 急坂を下りだして7,8分過ぎただろうか、中年の夫婦に今日始めて行き会う、もしかして隣に駐車していた2人だろうか。
間もなく勾配が緩やかになって杉林に入り、登山道の交差点でもある、三方境に着く、9:41。天気さえ良ければ谷急山まで
足を延ばしたいと考えていたが、曇天の空に国民宿舎への下山路をとった。
  
   三方境附近の落ち葉を敷き詰めたような登山道        三方境

 10:03、5本目の沢にさしかかった時、高度も下がり見事なもみじの紅葉が目に入った。左手は杉の人工林であるが、
右手は広葉樹を残している。鮮やかな紅葉である、赤、黄が樹間に映える。直ぐに6本目の沢を横切る、また足が止まる、
7本目、8本目、沢に面した斜面の美しさを堪能する。12箇所目の沢を横断すると小さい尾根に沿って少し下り、石仏を右
手に見た。紅葉の尾根にひっそりと立つ石仏に心を奪われる、一礼を拝してカメラを向ける。14本目の沢に出ると、右手は
大きな沢となり蕩々と力強い流れとなり、林道のガードレールも目に入った、国民宿舎は近い。10:49丁須の頭への今朝
歩いた道に合流、10:54駐車場へ戻った。
  
   下山路の紅葉                                下山路の紅葉

  
   下山路の紅葉                                下山路の紅葉

  
  下山路の紅葉                                下山路の紅葉

  
  下山路の紅葉                               下山路の紅葉

  
石仏と紅葉                                     メグスリの木の紅葉

 合計所要時間4時間39分で、曇り空のもとではまあまあ楽しめた感じである。丁須岩の登頂と谷急山をあきらめたことは
満足度を低下させたが、下山路の紅葉に救われた感じである。

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