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熊鷹山・十ニ山・氷室山・根本山・三境山

山行日
    2004年4月29日   晴れ    単独

コース 詳細はこちら
    林道三境線分岐点(P点)→(林道)→熊鷹山登山口(A点)→十ニ山→氷室山(B点)→十ニ山→根本山→
    三境山→枝尾根分岐点(C点)→(ヤブコキ)→三境林道(D点)→林道三境線分岐点(P点)

 桐生川の上流にある根本山1199mのヤシオツツジが気になり、急遽計画する。ついでに熊鷹山の大パノラマも見たい、氷室山にも行きたい、復路に三境山を回りたい、と大分計画が膨らんだ。しかし、十ニ山から氷室山、根本山から三境山、三境山からの下山路がはっきりしない。勢多郡東村のサイトのマップでは、稜線には市境に沿って道がありそうだし、下山路は1/25000には沢へ下って林道に出られる道が書かれているので、これを歩くこととした。しかし、時間的に読めない部分もあり、根本山着が13:00を過ぎたら三境山のルートはあきらめることとした。

 4:45、林道三境線の起点に車を止め、出発する。熊鷹山登山口まで約4kmの林道歩きから始まる。駐車場は早いせいか他に車はなかった、ところが不死熊橋の手前に1台、えっ! 林道はしばらく緩やかに登る、ウオーミングアップにほどよい勾配だ。前方に人が、何やらタラノメを採りに来たという、「この辺では、若葉ですから、もう遅いでしょう」、と言い先に出る。

 5:08、2号橋を通過して左岸へ、張出した尾根を巻くようにして勾配を増す。2駆から3駆(両足&ストック)に登坂モードの変更、ぐるっと巻き込みまた沢の上に出た。5:20、2kmの標識を通過、多分起点は駐車場と決め込む。沢は枝沢を分けて水量を減らしていく、突然斜面からガサガサッと羽音、ヤマドリのメスが飛び立った。今の時期は卵をだいているので、ギリギリ危険を感じるまで飛び立たない、飛びたったところが巣なのである。

 5:31、3kmの標識のところで沢が二つに分かれる、キケマン、ケマン、スミレ達とミミナグサに似た小さな花が林道を彩る。濃紫色のミツバツツジが1本、満開に咲いているを見て、大分登ってきたな、と実感。間もなく3.5kmを通過、沢の音は消えていた、木々の間から赤城山の山頂部、周辺の山々が朝日を浴びた輝いていた。5:48、熊鷹山登山口到着、第一次の林道歩きは約4kmをもって終了した。
  
 トウゴクミツバツツジ                       熊鷹山登山口

 ベストを脱いで山道に備える、檜の人工林の中の小さな沢筋からはじまり、すぐに急斜面をジグザグに登る。3分ほどで尾根に出ると、落葉樹の自然林となる、コメツガも点々と見かける。ホーホケキョ、チーチーチリチリ、小鳥の囀りに、足に力が入る。6:07、いやーきつかった、主稜線に出る、右丸岩岳、左熊鷹山である。ここからは、ルンルン気分で、緩やかな稜線歩きとなる。6:09、祠の元で、作原からの道を合わせる。左手には向かう根本山、右手には丸岩岳を樹間に望む。ここから少し登ると、展望台のある熊鷹山山頂1168.6mに出た、6:13着。
  
 主稜線に出たところ                        作原からの道を合流

 展望台では、360°の絶景が待ち受けた。ほぼ南に丸岩岳と桐生の街、遥か彼方に富士山が霞む。時計回りで、赤城山、白根・志賀の白い山、そして袈裟丸山連峰と皇海山が連なる。更に右に目を転じると、白い頂き、若干雪解けが進んだか、青い筋の見える日光白根山が、折り重なる山々の背後にそびえる。そして北方向に、青い巨体男体山、女峰山の峰。東方向には、筑波山が朝もやに浮ぶ。絶景が食欲を誘う、むすび2個、チーズケーキetc.、おいしい朝食だ。6:34、ヤグラの脇に咲くミツバツツジと再会を誓って別れる。

ここのパノラマ写真赤城山から女峰山はこちら
  
 丸岩岳                           丸岩岳の向こうに富士山遠望

  
  赤城山                                草津白根方面遠望

  
 袈裟丸山連峰と皇海山(一番高いピーク)          日光白根山

  
 男体山、女峰山の峰                     筑波山が朝もやに浮ぶ

  
 どれが氷室山かな?                   去り難き熊鷹山山頂、ミツバツツジとお別れ

 熊鷹山山頂はツツジを残し雑木が払われ、視界を遮るものがなく、展望を楽しませてくれる。ツツジの中にもうじき咲こうとするシロヤシオツツジがあった。明るい雑木の道を緩やかにアップダウン、移り変わっていく眺望に快適な山歩きが続く、三滝方面の下山道を右に分け間もなく十二山山頂、1143mに着く、6:52。山頂は雑木に囲まれた平坦な感じ、リョウブの木に“十二山 1140m”記した板が下げてあった。
  
 雑木林の中を進む                        十二山山頂

 西方向に1分ほど下ると、氷室山への分岐点があった。分岐点には、根本山、宝生山、熊鷹山への方向を示す立派な道標が一つ、Yの字に沿って建てた左が氷室山・地蔵岳、右が熊鷹山・野峰の小さい看板が足元に、もう一つ木片に書かれた三滝と矢印、があった。ここで熊鷹山山頂にあった立派な地図を思い出した、そこには氷室山1125m、宝生山1154mと書いてあった(参考:1/25000地形図には、鳥居の印のところに1123m氷室山、三角点のある1154.2mには山名はない)。方向は確認できたが、氷室山1154m(昭文社の道路マップ他)と記憶にあったもので、どちらが? 

 十ニ山の西側直下を巻き、すぐに稜線をまたいで東側をトラバースする。ピークを巻いた所で黒坂石への道を分ける、7:06。樹間にみる西側の眺望がすばらしく、しばし眺める。道は、ナラ、サクラ、リョウブの明るい落葉樹の中を緩やかにアップダウン、ピークをはさんで巻きながら進む。7:34、分岐点にさしかかる、ここが目指した氷室山1154mだろう、踏み跡の薄い道を山頂へ。樹林の中に石の祠がひとつ、どなたが付けたか氷室山と書いた板が枝にかかっていた、宝生山1154m着、7:35、小休止。

 分岐点に戻って、氷室山神社の方向へ進む、7:42黒坂石方面の道を分け間もなく氷室山神社着、7:46。檜に囲まれたひっそりとした森の中に、ツインの石灯籠があり、奥に祠が祀られていた。裏手をよじ登り山頂らしき所を踏み、更に北方向に次のピークまで進む、7:49小休止。赤く塗られた高圧線の鉄塔を間じかに見た、背景には日光白根山が、大分近づいたかのように見えた。この尾根を20分も下れば粕尾峠へ通じる林道へ下れる。ゼンマイを採取しながら、往路を戻り、8:34十二山の分岐点着。
  
  氷室山への分岐点                    明るい雑木林の中を進む

  
 黒坂石への分岐点                        樹間に日光白根山を望む

  
 袈裟丸山・皇海山の峰                   落ち葉の敷き詰められた沢の上部(落ちたら・・・・・)

  
 大枝小枝の間から男体山、女峰山               宝生山1154m、三角点あり

  
 氷室山1125m山頂                    更に北側のピークへ、電力の鉄塔も間じかに

 主稜線に戻って、雑木林の中を西方向に進む、南方向に熊鷹山の山頂を見ながら緩やかに下ると根本山神社に到着する、8:42。平坦なところに鳥居と石の祠が祀られ、記帳用のBOXが置かれていた。人声が風にのってくる、右か左か耳を澄ましてもわからない。ここから根本山まで、巻き道もあるが尾根づたいに進む、間もなく巻き道に3名のハイカーを発見、続いてアカヤシオツツジ発見、ほとんど散っていた。良さそうなところを見つけて、写真を連写。小腹がすいたので駄菓子を頬張りながら、眺望を楽しみながら足を運ぶ、9:03根本山山頂1199m着。
  
 根本山神社                         熊鷹山の山頂、ヤグラも肉眼ではっきり見えた

  
 咲き残ったヤシオツツジ、背景に日光白根山        ポツポツと我行く道に、清き高嶺の花が待つ

  
 直下の急坂                            根本山山頂

 山頂は樹林に囲まれているが、枝間に赤城、袈裟丸の山塊がちらほら望める。ここまでは順調に進んだ、根本山着が13:00を過ぎたら三境山のルートをやめよう、と思っていたが、まだ9:00だ。小休止して、北へ2,3分進むと三境山の道標が建っていた。こんな立派な道標が、点々とあるのだろうか、すっかり安心する。あとは、桐生市と東村の境界に沿って歩けば三境山まで問題なし、と考え矢印の方向に下った。境界杭とテープを見ながら、急斜面を下る、どこかで見失って異常に気付く。はて?、確認できるところまで戻ることにした、多分不明なのは5分間位だと思うが、登り返すのは大変だ。15分ほど汗かいたかな、境界杭を見つけた。見渡したが、その続きが見当たらない、杭もテープも。地形を考え、間違いないことを確かめ、また同じ場所を下った。すると引き返した所から僅かに下ったところで道にでた、ラッキー、ラッキー。
  
 アカヤシオツツジ、背景は赤城山           アカヤシオツツジ、背景は赤城山

  
 三境山への道標                         いきなり急坂を下る

  
 勾配が緩やかになった所で、日光白根山           皇海山

  
   男体山、女峰山                        鎖場を通過

 検証するには及ばないが、急坂を避けて巻いていたのかな?、ということで納得する。 間もなく鎖場を抜け、ミツバツツジの咲きほこる山肌を見て、道は平坦になり、黒坂石への道を右に分け、10m位おいて根本沢コースへの道を左手に分ける、9:47。
  
 ミツバツツジも満開だった                   色鮮やかなミツバツツジ

  
  白根山をアップで1枚                       男体山、女峰山もアップで1枚

  
 黒坂石分岐、左へ下る(進んだ方向から撮る)     根本沢コース分岐(同じく、進んだ方向から撮る)

 ここを過ぎて緩やかに進むかと思いきや、前方に地図上で約1110mのピークがあった。100m強であるが、きつい坂道だった。ここからもアップ&ダウンが続く、人工林に入り展望もきかない、幸いピークは巻いているので助かる。いくつ越えただろうか、もくもくと歩くのみ、2,3大きなピークを過ぎると、前方に烏帽子の格好をした山頂が目に入った。あれだ、間違いない、足の運びも途端に楽になった。直下の急登は、わずかな距離だったがきつかった、11:07、三境山山頂1068m着。
  
 きつかったピーク、約110m                 正面に三境山、烏帽子のようだ

  
 三境山山頂                   林道へ出た所から、すっかり緑に包まれた周辺の山々

 山頂には、犬をつれた山菜狩の人たちが休んでいた。4人は林道に車を止めて沢伝いに登って来たそうである、下る方向は私と一緒らしい。昼食をとって、11:18、お先に下山にかかる。大きな石の間を、南に約100m下ると平坦になる11:25、ここで小さい尾根が東方向に枝分かれしている。狭い尾根を下ると、岩場の上に出た、ここから横にトラバースする格好で沢に降りた。伐採され放置された朽ちた杉をまたぎながら、足場の良いところを拾いながら下る。岩場を2ケ所巻いて危険を回避、勾配が小さくなると三境林道に出る、11:45。地図上は道が記されているが、全く道らしき感じはしなかった。林道を2km強歩いて、12:13駐車場に戻って、本日の山行は計画通り終わった。駐車場には35台の車があった、山、つり、山菜、この人たちはどれだろうか。総所要時間は、7時間28分であった、ルートでトラブッた時間を入れてあるが、意外に早かった。熊鷹山のパノラマはいいですよ、お薦めですね、もう見た、何度も行ったって。

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