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笠丸山(西上州の山)
  
山行日
    2004年4月20日  晴れ   3名

コース
    新高橋→地蔵峠→笠丸山→石灯籠→新高橋

 西上州の山、笠丸山のヒカゲツツジを見に訪れる人達が沢山いると聞く。でも開花のタイミングに合わせるのが大変だ、今年は掲示板に張られた“ナナちゃんの蕾”の写真、過去の資料、上野村情報等々から、見頃を20日から27日の間と、ど素人予測をした。そうなると、早く行かないと散ってしまう、と思いこんでしまうのである。今回は同行するMさん夫妻の都合もあり、天気の予報は良くなかったが本日に決めた。

 幸い低気圧の進むのが早く、晴れ上がってしまった、10:17待合せ場所の住居附(すもうづく)の新高橋を出発する。ここは沢コースの登山口である。林道をちょっと進む、芽吹いたばかりの素性の良い桂の木が点在する、杉林に入り、抜けると明るい落葉広葉樹の森を緩やかに登る。エイザンスミレ、ニリンソウ、カンアオイ、ネコノメソウ、ヒトリシズカ、ハシリドコロの花が咲く、シロバナエンレイソウ、ユキザサはもう少しで開くところ。尾根が見通せるようになると、急登となるがしばしの辛抱、直ぐに地蔵峠に着く、10:56。
  
  芽吹いたばかりの桂                   エイザンスミレ

  
 ハシリドコロ                            地蔵峠

大きな楢の木の根本に、小さな石の地蔵さんが待ち受ける、峠の西側からは西上州の山並みがと入り組んだ山里が眼下に見える。木々は斜面で光りを求めてか高く伸び、ヤマザクラも遙か上の方といった感じで咲いていた。早くも付近では、紫も鮮やかに、トウゴクミツバツツジが満開となり、ヤマツツジも蕾を膨らませていた。
  
 トウゴクミツバツツジ(満開)                 トウゴクミツバツツジ(開花したばかり)

 道標に沿って、稜線を左に進む、右は楢沢へ通じているようだ。少し稜線を辿ると、赤く染めた山頂が樹間に姿を現し、間もなくアカヤシオツツジのお出ましである。しきりにシャッターを切る、見渡せばあちこちの頂が赤く染まっている、この辺の山はヤシオツツジの宝庫だ。花に濃淡あり、開花の早いもの遅いものあり、同じヤシオも良く見れば、形や色が様々といった感じがする。
  
樹間に山頂部                            アセビの花(今年は花が少ないようだ)

  
    西上州の山を背景に、岩場に群がるピンクの蝶のよう、アカヤシオツツジ

  
 カメラ片手にMさんの足も止まりがち              登山道はヤシオのトンネル

  
          山頂部のアカヤシオツツジもここまで来ればはっきりとしてくる

 東方向に山頂直下の岩場を巻き、時々ヒカゲツツジを探すが、花を付けている株は少なかった。ぬかった坂を登り、たれさがるロープに身を委ね稜線に飛び出す。突然別世界が展開する、満開のアカヤシオツツジがいち面に、その真ん中に咲くヒカゲツツジの一株の花が目に止まった。近づくと、そこにもあそこにもで、山頂部は見頃をむかえていた。淡い黄色から、緑がかった開花したばかりの花、一見目立たないその精彩さに惹かれるところである。別名をヒカゲシャクナゲとかいって、西上州の山が北限とも聞く。葉はまだ褐色をしている、幾日かたてば緑に変わり、いっそう輝きを増すだろう、笠丸山1189m山頂着11:50。

 山頂部のツツジの写真をご覧下さい。ちょっと小さくて残念ですが、こんな感じでした。
  
            山頂部のアカヤシオツツジとヒカゲツツジ

  
            山頂部のアカヤシオツツジとヒカゲツツジ

  
  ヒカゲツツジ                            見入る山並みもピンクに染まる

  
                         うまく色合いが出ますように!

               
                         山並みに映えるツツジたち

  
 右上の拡大                            特別色濃い株でした

 食べるにぎりめしも一味ちがう、360度の展望、西上州の山々、秩父、八ヶ岳、浅間山もちらっと顔を出す。足元に咲くアカヤシオツツジとヒカゲツツジが食欲をさそう。Mさん夫妻もすっかりご満足、それを見ている私だって堪能しっぱなし。たった3人だけの山頂、「もったいねーなー」、とMさんはいう。そしてアカヤシオを注視する、「蕾の先端は白っぽい、咲くとこれが縁になって・・・・・・・」、なかなか細かい観察だ。12:30三角点のある山頂をあとにする。稜線を5分ほど辿ると、もう一つの山頂の標識がある、祠が祀られていた。周辺は木立に囲まれには、ヒカゲツツジが3分咲きというところだった、緑色の光沢ある葉をつけていた、ここでも楽しませてもらった。ここから急坂を下る、露出した根っこに注意、周辺の木々に葉はまだない。
  
       山頂から稜線を辿る、アカヤシオツツジとヒカゲツツジ

  
       山頂から稜線を辿る、アカヤシオツツジとヒカゲツツジ

  
       山頂から稜線を辿る、アカヤシオツツジとヒカゲツツジ


  
       山頂から稜線を辿る、アカヤシオツツジとヒカゲツツジ

  
       山頂から稜線を辿る、アカヤシオツツジとヒカゲツツジ

  
       山頂から稜線を辿る、アカヤシオツツジとヒカゲツツジ

 15分ほど下り、アセビ、コメツガの常緑樹がでてきた付近で再びヒカゲツツジに逢う。すでにこの一帯は満開で、どの株も林中だけに、生気に満ちた力強さを感じた。花はきれいだったが、強い風が吹いて、写真にならなかった。
  
                          林中のヒカゲツツジ

 急な下りは続く、一帯でヤマツツジを沢山見るが、すでに葉をのばしているが蕾がない、咲いたあともない。間もなく杉森に入り林道に飛び出す、13:35。山頂からの標高差400m強、結構きつい下りである。
  
 路肩の枯れ葉の中に仲良しガマガエル、春ですね     出発点、登山靴片方置き忘れ、どなた?

 林道を歩き出発点の新高橋へ、13:50。笠丸山の花見山行は終わった、総所要時間は、3時間33分とたっぷり時間を取った山行であった。ヒカゲツツジはちょっと早いかなといった感じもしたが、これから咲く蕾も少なかった。前回歩いた時には山頂部は終わりかけていたが、全体として沢山の花が見られた。今年は不作?かも知れない。でもまだ10日ぐらいは充分見られるでしょう。



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