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鍋割山・荒山・地蔵岳・長七郎山(赤城山)
  
山行日
    2003年9月9日  晴れ   単独

コース
    鍋割山登山口→鍋割山→荒山高原→荒山→八丁峠→地蔵岳→覚満淵→鳥居峠→小沼・長七郎山分岐
    →小地蔵岳→長七郎山→小沼尻→八丁峠→牛石峠分岐→上避難小屋→下避難小屋→荒山登山口
    →(林道)→鍋割山登山口
    コース詳細図はこちら

 私の1999年からの赤城山山行を見ると、6月〜9月は40回中4回と少ない、まして南に面した鍋割・荒山は一度もない。記録を補完するということではないが、どうやら晴れそうだし、気樂に歩ける南東部を一回りする。

 国立赤城青年の家から3kmほど入った鍋割山登山口を7:08出発する、天気は薄い雲がたなびいているが概ね晴れ、大きな岩場の急登も心地よい。10分ちょっとで岩場を抜けると、つつじの低木と笹に被われた傾斜地となる、間もなく鍋割山まで1.4kmの道標がある、あと2/3の行程だ。標高1000mのところから、見下ろす前橋の街は霞み、渋川方面は榛名山を背景にうっすらと見えていた。足元のつつじの根本から、ガタガタガタッ、と大きな鳥が飛び立った、ヤマドリかキジのメスだ。

二つ目の広葉樹林の中の急登にかかる、リョウブ、コナラ、カエデ、シャラ、低木のヤマツツジの間を登って行く。登山道には岩がゴロゴロと露出している、崩落の際大きいのは下の方まで、小さいものがこの辺に折り重なったのであろう。汗を拭いながら、明るい木々の間を登るとほどなく平坦な低木に被われた林に出る、7:50。地形の傾斜が緩くなるのと、道が若干トラバースしているので平坦に感じる。3分ほどでこの林を抜け、上空が開けると、最後の丸太の階段が待ち受ける。笹に被われた斜面につつじが点々と生えている、赤松もある、視界も開けるが今日は霞んでいて、県庁、渋川の街、榛名山が見える程度、8:03鍋割山山頂、1332m着。
  
 標高1000m付近から鍋割山、左手奥              二つ目の樹林帯の中の急登

  
鍋割山山頂の阿弥陀如来?                    鈴ケ岳、割山山頂から

 山頂の眺望にはいいところであるが、今日は北に鈴ケ岳が見えるだけ、西方浄土の教主阿弥陀如来が、しゃれたネックレスと赤いスカーフをまとい静かにたたずんでいた、8:13荒山高原に向かう。登山道沿いに咲く、ヤマトリカブト、マツムシソウ、ワレモコウ、赤くなりだしたズミの実を見ながら、3つ,4つ小さいピークを越えて少し下ると1258m荒山との鞍部、荒山高原である、8:51。荒山高原には玉村町の中学生40,50人が休憩中だった、南に下り国立青年の家へ向かうとか、バス5台総勢200人が5つのコースに分かれて歩いている、と引率の方が言っていた。
  
大きな岩が噛合った窓                        ヤマトリカブト

  
マツムシソウ、右が荒山、左奥が地蔵岳              ズミの実

 ここから東北に、ヤマツツジ、レンゲツツジ、ヤシオツツジ、コメツツジの低木の間を緩やかに登ると箕輪への道を左手に分け樹林帯に入る。コナラ、赤松、リョウブの木々の間を抜ける、時々見通しが利いて景色を眺めながら歩く。しばらくすると、直下の岩場にさしかかる、下がっているロープに身を委ねること2,3ヶ所、荒山山頂に着く、9:26。

 山頂は樹木に被われ、赤城大明神を祀る大きな石の祠が鎮座している。北西の脇にある岩場からは、子持山、小野子山、十二ケ岳が霞んで見えていた。視界が良好な時には、尾瀬、谷川、苗場、浅間の山々が一望できるところだ。9:35郡界尾根に沿ってヤセオネを下る(白い紐が張ってあった)。右側の真下から大勢の声が聞こえる、先程の学校の別コースの生徒達だろう、落石をしないように気を使う。9:51、1280?の小ピーク着、ここから郡界尾根は右へ90°曲がる、登山道も郡界に沿ってあったが草が茂り見当たらない。登山道と県道16号線の合流点を目標にヤブコキで下る、10:01目標地点に出る。
  
 荒山山頂                                西に子持山、荒山山頂から

  
 地蔵岳、荒山山頂から                       シオガマギク

 そこには、生徒達を支援する車が停車していた、通過する生徒等を激励していた、生徒達は暑さでかなり参っているようだった。10:20八丁峠着までの間に20人ほど抜いた、生徒達は八丁峠から大洞へ下った。小休止して、木製の階段を登る、地蔵岳の東斜面は草原である、マツムシソウが点々と咲く、照りつける日差しが枯れ落ちた頭を直撃する、10:51地蔵岳山頂1679m着。
  
  地蔵岳東斜面から小沼                地蔵岳東斜面から覚満淵

 展望所の影で気持ちよさそうに昼寝をしている男性が一人、写真を撮りまくっている間、その姿は変わらなかった。11:05休止しているロープウエイの東側登山道を下る。道はロープウエイの鉄柱にほぼ平行に真っ直ぐ下って行く、結構急な斜面である。うっすらと苔むした岩が滑るので危ない、岩の間の積もった落ち葉の上をひろいながら、足を運ぶ。下のロープウエイ起点から東方向に進み、大洞へ下る。道は利用している人が少ないらしく、途中でヤブとなっていた。100mほど草むらかき分け進むと、スキー場跡を抜けて道路に出る、11:39。
  
 中央黒桧山、右駒ヶ岳、地蔵岳山頂から             覚満淵方面、地蔵岳山頂から

  
 ヤマトリカブトと黒桧山                        マツムシソウと黒桧山

  
 サラシナショウマ                          茂みの中に想い出のロープウエイ

 道路を5分ほど歩き、覚満淵へ西側から入る。木道に4,5人散策している人を見かける、空と緑と水のコントラストが夏の終わりを告げる一コマのようであった。先日Yさんの奥さんに見せられた、ウメバチソウの花を探す、木道の最後のコーナーのところで真っ白い2輪発見、本当にあるんだ。木道から遊歩道へ入ったところで、丁度12:00、木陰で昼食をとる、居合わせた老夫婦が聞いてくる、「山歩きか・・・・」、「どこから・・・・」、「何時間・・・・」、答えると「へー、大したもんだ・・・・」、の連発。「私の歳なら出来たでしょう・・・・」、「んだ。んだ・・・・」、で納得していたようだ、12:16腰を上げる、12:21鳥居峠着。
  
 覚満淵                                覚満淵

 鳥居峠から小地蔵岳を西側に巻くように登山道を進む、12:36長七郎山と小沼の分岐点を通過、ジグザグに登って尾根に出て小地蔵岳の分岐、ついでに小地蔵岳1574mを往復する。コメツツジの登山道を分けて、長七郎山山頂1579m着、13:02。
  
長七郎山と小沼の分岐点                      分岐点から地蔵岳

  
小地蔵岳                               小地蔵岳付近から長七郎山

 山頂から見る赤城の主峰には雲がかかり始めていた、写真を撮る人、無線に熱中する人など、それぞれ山頂で楽しんでいる姿が、滑稽に見えた、自分も一人だが。先客にひかれて、蝶の写真を撮る、黒と黄のアゲハ、他に名のわからない灰色、黄色の小さい蝶。結構動きが激しく、動作の遅い私のカメラでは追いかけるのが大変だ、13:20下山にかかる。
  
 荒山、長七郎山山頂から                      黒桧山、長七郎山山頂から

  
 点々とマツムシソウ、後ろは地蔵岳                 アザミの花にアゲハチョウ

  
 アキノキリンソウ                           ヤマラッキョウ

  
 ワレモコウ                                マツムシソウ、後ろは小沼

 砂礫の登山道を下り、13:28林道へ、小沼の南を回り込み八丁峠へ13:41、ここから荒山へ向かう登山道までは今朝来た道路を歩く、登山道入口へ13:57、牛石峠分岐を経て関東ふれあいの道を歩き荒山の上の避難小屋へ14:26、荒山の南斜面をトラバースして下の避難小屋へ14:45、小休止。歩きなれた下山道を下って荒山登山口へ15:14、舗装された林道歩きとなる。100mほど歩いた道路沿いの水場で小休止、冷たくて美味しい水だ。大きな岩が金網越しに見えるが、そこから湧いているのだろうか、沢の水なのだろうか、わからない。荒山、鍋割山の中腹をほぼ等高線に沿って造られた林道を4kmほど歩いて、鍋割山登山口に戻る、15:58。総所要時間は8時間50分であった。天気も良く比較的ゆっくり歩けたので、前回の外輪山一周の時ほど疲労感はない。夏山の終わりの一日であった。
  
 小沼沼尻から黒桧山                         荒山登山口付近の湧き水?


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