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筑波山

山行日
    2006年1月4日  曇りのち晴れ   単独

コース  概略図はこちら
    つくば市北条→(つくば道)→筑波山神社→弁慶茶屋→女体山→男体山→薬王院→酒寄→(りんりんロード)→北条

 三元日が終わり、そろそろ行動の開始時期である。雪の多いこの冬、どこを目指そうかと考えたが、結局、筑波山とした。一昨年の12月に日本橋から筑波山まで歩いた時に通った、つくば道をもう一度歩き、山頂から薬王院に下り、りんりんロード(昭和62年に廃止となった筑波鉄道の敷地を利用して整備された、土浦市から岩瀬までの40.1キロ間を結ぶ専用自転車道の一部)を歩いて一周するコースとした。筑波山を下から眺め、山頂から関東平野を見下ろす、天候に恵まれれば、良いコースなのだが、・・・・。

 6:37北条の病院の駐車場をスタートする、天気は、予報では晴れだったのだが曇り。外灯の灯る北条の街中を抜け、仲町付近からつくば道に入る。入口には、大きな石の道標があり、角につくば道の案内板がある。“筑波山は万葉の昔から神の山として仰がれてきた。(中略)、江戸時代、歴代将軍の崇敬厚かったこの道は、三代家光の時に筑波山参詣道として開放され、往時の信仰の道を今に伝えるものである。・・・・”、とある。左手の小高い山の東側を巻きながら進む、細い道のアチラコチラに石碑を見かける。
  
 北条のメインストリートへ入る、つくば道右折の案内あり    まだ薄暗い北条の街

  
 この大きな石碑を左に曲がる                そこにつくば道の案内板

  
              正面に筑波山を見ながら小高い山の東側を進む

  
            道端の枯れ草には霜が降りていた、山間から田圃と変る

  
  五輪塔を見かけました                  つくば道、新旧案内

一旦巻き道を下り、広い道路を100mほど歩き、郵便局の傍を右折して神部地区に入る。正面に筑波山を仰ぎながら進むと、タイムスリップしたような、立派な構えのある家並みが連なる。少し下って、田圃に出た所から、堂々とした筑波山を眺める。電信柱と道路を除けば、山並みと田園の静かな佇まいである。
  
                        神部の美しい家並み


 田圃に出ると正面に筑波山が広がる

ここの標高は20数メートルでスタート地点と同じくらいだ。ここから臼井地区に入るとつくば道は急坂となり、筑波地区の南端、鳥居付近で100mを越す、振り返れば臼井地区は下の方に見える。鳥居脇の石碑には“是よ里山上”とあり。坂は一段と勾配を増し、苔むした石垣と閑静な家並みが連続する。曲がった側溝を石垣で被った土地利用法は、ここの文化だろうか、面白い。正面に、ここでは違和感のあるコンクリート製のホテルが見えてくると筑波山神社は近い。歴史の濃縮された45段の石段を一気に上がり、道路へ飛び出る。
  
 正面が臼井地区                      石の鳥居をくぐりと急坂になる

  
  是よ里筑波山上、とある                  振り返れば臼井地区は下の方

  
              家並み、石垣の美しい筑波地区、道は山道の如し

  
  突き当たって、石段を45段上がると、道路に出る   筑波山神社脇にあるつくば道の案内

 建物の間の階段を上がると、筑波山神社に出る、7:56。今日は4日で仕事始めの日、参拝者の出足はどうなのかな、屋台のおっちゃんが準備にかかるところだった。わき道を抜け、女体山への登山道に入る。うっそうとした樹林帯の中、階段を登り、露出した根っこを跨ぎ、高度を上げていく。5人のグループの先に、続いて18リッター缶を背負った茶店の方の前に出る、駆け下りてくる若い男性、山で出会っても正月は感じない、8:47弁慶茶屋着。
  
 正月の4日、間もなく露天の開店時間           筑波山神社

  
 神社東側にある女体山の道標               うっそうとした樹林帯の中に登山道がある

 ガンバリ過ぎたかな? 暑い、毛糸のチョッキと帽子を取り、手袋を薄手に代える。大きな奇岩の間を通り平坦な場所に出る。冷たい風にまた帽子をつける、下ってくる人、一人、三人、大人、子供、最後の石段を上がり女体山山頂に着く、誰もいない、9:15。寒い、冷たい突風が時々襲う、というより連続して吹きぬけていく。雲はとれてない、眺望もイマイチだが、東京のビル、富士山は見えている、ラッキーなこと。眼下の霞ヶ浦、遠く雪雲に覆われた日光連山、寒さに長居は無用、男体山に向かう。
  
 ここを通過すると女体山                     女体山山頂、877m、北条からの標高差854m


 山頂から眺める霞ヶ浦方面

  
  富士山も見えました                     6m低い西の山頂男体山(左)

 御幸が原を通ると、丁度ケーブルカーから降りてきた一行がいた。参拝者、登山者に混じって、神官、店の人達もいた。どうやら10時開店というところでしょうか、9:42男体山着。男体山に参拝していると、神官がやってきてひとこと挨拶を交わす。ここも寒ーい、富士山の写真を撮って、帰路につく。
  
御幸が原にある元標                        日光方面は雪雲に覆われていた

  
 男体山                            男体山から富士山遠望

 山頂から僅かに戻った所から、コンクリート製の自然研究路に入り、落葉広葉樹の林の中を下る。男体山の北側から西に張り出した尾根をしばらく歩くと左手に作られた丸太の階段を急降下して林道に出る、10:24。ここまで車で来て登ることも可能である。林道を横断して更に下る、勾配は大分緩くなる、20分強で薬王院に着く、10:46着、すっかり上空は晴れ上がった。
  
薬王院へのルートは、男体山を南から西尾根に巻きながら進み、急斜面に取付けられた丸太の階段を下る。

 スダジイの森に囲まれた薬王院の入り口には、まだ、黄葉したモミジが残っていた。初詣が一段落したせいか、静寂がもどっていた。心のやすまる本院の散策だった。山門の南に、酒寄駅1.8kmと書かれた道標がある、この駅とは、今となってはバス停でしょうね。近道の案内に従って、階段を下り、関東ふれあいの道を歩き、酒寄地区に出る、11:05。
  
 山門前のモミジの黄葉                    スダジイに囲まれた本院

  
       本院と三重塔                     開放された本院

  
              椎尾山薬王院の三重塔                           スダジイ

  
  本院とスダジイの森                    山門前にある道標、酒寄駅?

 酒寄から県道に沿った旧道を歩いて上大島地区へ、ここからつくばりんりんロードを、南進とともに形を変えていく筑波山を見上げながら、歩く。時々サイクリング車が行き交う、並行して走る車の慌しさを横目にのんびりと犬と散歩する人、ちがった時間が流れているようだ。
  
 酒寄地区から眺めた筑波山、ピークは男体山       上大島地区から眺めた筑波山、ピークは男体山

  
  湿田のガマの穂と筑波山(男体山)           田園風景が広がる


         上大島地区と沼田地区の中間付近から筑波山

  
   上大島地区と沼田地区の中間付近から筑波山    筑波駅に近づくと女体山が右に見えてくる

  
 つくばりんりんロード                    筑波駅前から筑波山

  
  沼田地区を過ぎると、広大な田圃が広がる、道端は雑草が生え、筑波降ろしに枯れ穂が揺らいでいた


 同、パノラマ加工

  
      小沢地区に接近すると右手に小高い丘が見え、北条のスタート地点は近い

 青空にクッキリと映える筑波山を仰ぎながらのウオーキング、山靴は邪魔だったが、面白かった。筑波山と取り巻く人々の生活、交通網、残された農地、などなどアンバランスな面もあり、将来的に景観を変えていく要因となるのかな、と感じた山行であった。出発点の北条着、12:44で、総所要時間は、6時間07分であった。


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