気ままな男の山歩きHOME  山行記録(日付順 )  山行記録(山域別)  走れ!“忠治”
sub3-299
高山(奥日光)

山行日
    2006年12月23日  曇りのち晴れ    単独

コース 概略図はこちら
    赤沼駐車場→高山→千手ケ浜→西ノ湖→弓張峠→(小田代ケ原)→泉門池→(戦場ヶ原)→光徳入口バス停
    →赤沼駐車場

 ちょっと早いかな、と思いつつスノーハイクに出かけた。しかし、道は乾いているし、道沿いに雪が見えない。天気だけは、と愚かな期待、夜中の満天星は何処へやら、明けてみれば曇空、6:35赤沼駐車場を出発する。R120を竜頭の滝の上まで歩き、登山道に入る、6:50。入口に立て看板があり、12月25日から有害駆除で関係者以外立入禁止とか、害獣と化した鹿の駆除である。雪のない登山道も、高度を増すにつれて点々と白く残っている、靴跡も下りの一人分。樹間に中禅寺湖を介して黒桧岳と社山が見えているが、逆光でもありクッキリしない。
  
  麓に近い所では雪なし                  中間ぐらいから少し

  
               樹間から南方向、中禅寺湖を介して黒桧岳と社山

  
              樹間から南方向、中禅寺湖を介して黒桧岳と社山

 遅い太陽が斜めにさし、林中を染め、時々鹿の鳴き声が響き、強い風が唸りを上げて抜けて行く。上空には青空が半分ぐらい広がる。山頂に近づくと、、モノトーンの南側の景色も若干色づき、北側には冬枯れの茶色がかった戦場ヶ原が広がる、7:55高山山頂1667.6m着、小休止。何も無いとはこのことか、山頂からの眺望も寂しい、もの悲しい光景だ、全体として灰色一色の世界。凍結した下り道に備えてアイゼン装着、8:05西側に向って下山する。
  
   林間に薄日が差す、シャクナゲのツボミも多いようだ    高山山頂手前の小ピーク

  
     樹間から南方向、中禅寺湖を介して黒桧岳と社山

  
     樹間から南方向、中禅寺湖を介して黒桧岳と社山

  
  樹間から日光白根山方面、吹雪いているようだ      薄い雲に被われた男体山

  
                  戦場ヶ原を樹間から見下ろす、雪が全く見えない

  
  高山山頂1667.6m                     山頂から社山(左)

  
     山頂から黒桧岳                    山頂から日光白根山方向

 南に大きくヘアピン状に巻き、約200m下って鞍部に出る、8:24。ここで、中禅寺湖(左)と小田代ヶ原(右)に道を分ける。左にとって、南の小さい沢へ下り、ダケカンバ、カラマツの中を行く、そしてミズナラの美しい森を抜け中禅寺湖周回線歩道に出る、8:45。中禅寺湖を介して見た南側の山並も低い雲に鮮やかさが無い。ただ、波打ち際の水の色と波紋の作った幾重にも見えるラインに、冬の季節感を味わえる。きれいに整備された歩道、足元の樹木と光景は、今の季節でも素晴らしい。春秋の湖を介して見る南側の山並と変化に富んだ眺望を想像しつつ千手ケ浜着、9:05。
  
             西側に下って、鞍部で中禅寺湖(左)と小田代ヶ原(右)に道を分ける

  
             100%落葉樹の森を南に下る、ダケカンバ、ミズナラなどなど

  
   中禅寺湖に出て周回線歩道に合流         砂浜に波がよせたりかえしたり、水辺のラインをつくっている

  
    周回歩道、要所は柵があり歩き易い        千手ケ浜付近から高山

  
  同、黒桧岳                         同、男体山とミスナラの倒木

 千手ケ浜で、今歩いて来た高山と男体山を眺め、外山沢川を渡り、柳沢川との間で右折し、千手の森歩道に入る。この歩道は西ノ湖の北東で柳沢川にかかる吊橋まで2.1kmとある。冬枯れのハルニレ、ミズナラの大木の中を木洩れ日を浴びながらゆったりと歩く、良い気分になれる。石楠花橋から小田代ケ原へ抜けるミズナラの森も良いが、ここは一味違う、殆ど平坦、笹がなく、樹床は枯草と緑のコケに被われている。吊橋を渡り、美林を抜けると西ノ湖に出る、9:56。
  
    柳沢川に沿った千手の森歩道、ハルニレ、ミズナラの大木が多い

  
   ドロの木                          湧き水もアチラコチラに

  
  約2kmの散策露が終わると                吊橋に出る

  
                     ヤチダモの森を抜けると西ノ湖に出る

  
           西ケ浜より男体山、岸辺にはヤチダモ、ズミの木が多いとか

  
   氷が気温の上昇で音を立てて割れていた      雪と風、水かさが作り出す、氷の縞模様

  
  小石を包んだ状態で出来た模様       僅かに残った水辺、シャーペット状の氷、閉ざされる日も近いでしょう

 湖はほぼ氷に閉ざされ、南の太陽に山並みは逆光で写真にならない。水辺の氷を覗くと、風と日差しを受け、割れる氷が生き物のように声(音)をあげ、形を変えていく。その様をよく見ると、ただの氷、しかし変化に富んだ氷の姿にビックリ、解くに解けないなぞが深まった、西ノ浜10:12。西側の遊歩道を歩き、先ほどの道に合流し、吊橋を渡って小休止、10:25〜10:35。

 吊橋からカラマツ林の中の林道を歩き、外山沢川の橋の手前で再び林間に入る、ここから小田代ケ原3.8kmとある。緩やかに落ち葉を踏みしめながら、整備されたバッカリの遊歩道を北方向に進む。間もなく、ツメタ沢にかかる橋を渡って、緩やかに登り、2つの張り出した尾根を巻くようにして少し下って日光市道1002号(赤沼・千手ケ浜)に出る、11:45。ショートカットの道もあるが、ヘアピンカーブを少し歩くと弓張峠に出る。
  
吊橋に戻って林道を歩くと西ノ湖1.2km、小田代ケ原3.9kmの道標   外山沢川の橋の手前で再び林間に入る

  
   ツメタ沢を渡り緩やかに登る               遊歩道から男体山が見えると

  
   下って、日光市道1002号(赤沼・千手ケ浜)に出て   ヘアピンカーブを上がる(ショートカットの道もあり)と弓張峠着

 ここから泉門池まで斜めに小田代ケ原の西北を通り北東方向に進む。戦場ヶ原に比べたら、小田代ケ原は若干高いせいだろうか、距離だろうか、男体山が低く見える。小田代ケ原の貴婦人と呼ばれるシラカバ、一際高く枝振りといい目立つ存在だ。ちょっと回り込むと、男体山、大真名子山、小真名子山、太郎山と並んで雄大な山並みが草原の前に展開する。山側はミズナラを主とした落葉樹で樹床は笹に被われている。鹿は食べたいだろうが、囲いの中である(扉はこの時期外されていた)、湯川に沿って石楠花橋からの遊歩道と合流し、本日の最終ビューポイント泉門池到着、12:18。
  
   小田代ケ原の西側より男体山、右手に貴婦人        貴婦人をアップ

  
    同、太郎山                       同、大真名子山と小真名子山

  
  小田代ケ原北から男体山                同付近の樹林

 苔生した大小岩石の間を、コンコンと湧き水が流れる、この周辺だけは木陰が多く雪が少々残っている。一昔前までは、懐いた鹿とカモがすみつき、観光客の目玉だったのだが、今では、鹿は害獣扱いされている。“カモに餌をやるな”、の看板もある、仕方ないのかな。泉門池から湯滝方向に少し進み、湯川を渡って右に曲がり、戦場ヶ原の北側を歩き、一部迂回して光徳入口バス停の所でR120に出る、12:42。
  
   泉門池から男体山                    同、湧き水

  
          湯川の流れ、下流方向           湯川の流れ、上流方向

  
    戦場ヶ原から男体山                  同、男体山

  
   同、大真名子山と小真名子山             三本松付近から男体山

  
    赤沼付近から男体山                  同、太郎山

 除雪期に入り、ガードのポールと鎖の外された歩道を歩き、男体山を草原、ズミ、カラマツ越しに眺めながら、三本松を通り、出発点の赤沼駐車場に戻る、13:08。男体山の雲は取れ、山頂に日がさしてきたようだ。白根山方面は、雲の中、吹雪いているのだろう。本日の総所要時間は、6時間33分であった。雪の無いのとスカッと晴れなかったのは残念だったが、冬枯れも森、何も無いのだが吸い込まれていく雰囲気は良いものだ。千手の森歩道は、春か秋に再度歩きたいものだ。


気ままな男の山歩きHOME  山行記録(日付順 )  山行記録(山域別)  走れ!“忠治”