★気ままな男の山歩きHOME 山行記録(日付順 ) 山行記録(山域別) 走れ!“忠治”★ sub3-337 白馬三山(白馬岳・杓子岳・鑓ケ岳) |
山行日 2007年8月1日 晴れ 単独 コース 猿倉→白馬尻→(大雪渓)→頂上宿舎→白馬山荘→白馬岳→大雪渓分岐→丸山→杓子岳→鑓ケ岳→大出原分岐 →鑓温泉→小日向のコル→鑓温泉分岐→猿倉 猿倉→白馬岳 白馬岳→杓子岳→鑓ケ岳 鑓ケ岳→小日向のコル→猿倉 “白馬岳”というと3000m級の山でありながら、大雪渓か花か、と意外にポピュラーな山である。どこかで1泊してゆっくり歩くのが普通であるが、何故か、6回ほど歩く中で、テント1泊、小屋1泊(吹雪いて危険を感じ避難)で日帰りの方が多い。昨年は、大雪渓から白馬岳、小蓮華山、乗鞍岳と歩き帰ってしまった。今年も、白馬三山、山地図で14時間、を日帰り予定である。 長野市の日の出が4:52、日の入りが18:55、とざっと15時間で歩けば、ヘッドランプは不要である。というものの、安全をみて3:32猿倉をヘッドランプをつけて出発、足元が見えるようになったら雪渓に入る予定である。ゴーゴーと流れる沢の音を伴奏に、助走である林道歩き、時々“トッキョキョカキョク”と鋭く聞こえるホトトギスの声、風が若干あり、気温が低めのようで、袖をのばして丁度いい。車止めを過ぎ、山中に入る、満月が山並を煌々と照らし、星が明るくなりかけた空に輝く、山頂の灯だろうか、ガチャ目のせいか、そのように見える。急速に明るくなり、消灯、白馬尻荘着4:25。 南の空をを見上げれば山並みの間に満月(19日でした)、良い日でありますよう 明け行く空と白馬尻荘 時間調整は不要である、そのまま通過。キヌガサソウの咲く、石段の道を上がり大きなケルンに出る。ここでアイゼンを装着する、脇を通過して行く男性1人、ノーアイゼンでスイスイ進んで行く、慣れたお方なのだろう。爪の利きOK、雪渓のお尻の流れと明け行く山荘を撮って出発、雪渓に散らばる大きな石がなく、右手の雪渓もキレイなものだ。前を行くお方との距離は着かず離れずである。振向けば茜色の空の下、雲海と頸城山塊、じっと見ていたくなる日の出前の光景。間もなく、雪渓の最上部に日が差す、赤く染まった山肌と雪渓、ちょっと遠いが先行く御人。急雪面の手前で突然雪渓に日が差した、山頂でご来光を見るのも良いが、緞帳が上がるように、谷間の色合いを変えていく自然光の芸術、これも捨てがたい。 日の出は近い、頸城山塊 白馬大雪渓のケルン、ここでアイゼンを装着 大雪渓、一人先行く御人あり 雪渓上部を朝日が染める 自然は雄大であると同時に、ここを登る人間の不思議さを感じる 妙高山の左から太陽が・・・ 大雪渓全体を赤く染める 先方の人影は徐々に小さくなっていく。ベニガラの道を右に左に、雪の消えた中州(のような所)に着いた頃には、見えなかった。雪渓のクラックに近づくと、もうそこは、張り出す小さい尾根の取り付き場所だった。アイゼンを外し、小休止、イタドリの茂みの間に咲く花を撮って、避難小屋の跡らしき場所に出る、6:30。あの頑丈そうな小屋はなく、基礎だけが露出していた、壊れたのか、壊したのか。ここのすぐ上から再び雪渓に出て横断する、しっかり雪を切ってあるので、危険はない。 ベニガラの道を右に左に、中州?が見えた 例年になく雪渓が安定している、上部2ヶ所に亀裂が走る 大雪渓と頸城山塊、輝く雲 雪渓上部のアナッポ この正面から小尾根に取り付く、アイゼンはここまで 白馬岳寄りの流れ お花畑の間を登って行く 杓子岳の北面を見ながら メタカラコウ ミヤマカラマツ ハクサンフウロ ミソカワソウ シロウマオウギ クルマユリ 小尾根の上部で雪渓を横切る ここはアイゼン不要 壊れてしまった? のかな、避難小屋跡? 立派な槍、実は杓子岳の角 雲海に頸城山塊〜浅間山 気温の上昇なのか、雲の形が変わり、たなびく雲海に、頸城山塊が浮ぶ、煙の尾を引く浅間山まで、大きなこの谷間に見える。早くも下ってくる数人のハイカー、交す言葉は短く「お天気が、いいアンバイで・・・」、朝一で会う人は元気なものだ、午後に会う人はこうはいかない。思わず「コンニチハ」を発したが、もう3時間も動いているもので。今を盛りのハクサンイチゲ、シロウマオウギの咲く、お花畑の間を歩き、6:48、2533mの標記のある案内板脇に出る。村営宿舎も見える、次々下ってくるハイカー、こんなに良い天気なのに。花々と姿を変えていく杓子岳、鑓ケ岳を眺めながら、村営宿舎7:15着。 下りの皆々様、「お天気が、いいアンバイで・・・」 村営宿舎が見えた 登山道はお花畑の真中を抜ける 雪渓の残る上部とお花畑、白と緑のコントラストがいいね 白馬に由来する、シロウマオウギの多い斜面 これはミヤマシシウドかな? 右はシロウマオウギ シナノキンバイ ミヤマクワガタ ミヤマタンポポ アオノツガザクラ コイワカガミ ハクサンイチゲ、村営宿舎が右上に ミヤマオダマキ 右手にハクサンイチゲの群落 杓子岳、右がピーク ちょっと上がると杓子岳の右に鑓ケ岳が見えてきた ハクサンイチゲ、杓子岳&鑓ケ岳 杓子岳の左に、八ヶ岳と富士山が・・ ちょっとアップで、秩父連峰、八ヶ岳と富士山 浅間山、秩父連峰、八ヶ岳、富士山遠望 この季節、白馬では沢山の種類の花を見られるが、その中でもウルップソウとシコタンソウに期待してきた。ウルップソウは2週間ほど前から咲いている話を聞いていた。遅いかも知れないが、高山植物はスイッチを押したように一斉に咲くわけではない。温度と水、自然環境に順応して花を付けるらしい。村営宿舎の北側では雪解けが遅かったようで、まだ残っていた、これから咲く株もあった。この花の魅力は、花名が“ウルップ”と北方を思い浮かべる、小さい花を下から順に咲かせる青紫色の花穂にある。本州では、八ヶ岳と白馬岳周辺、北海道では礼文島にあるようだ。この種に近いと思われるユウバリソウは、ひとまわり小さく白っぽい花を咲かせる。この花を求めて、4年前夕張岳を歩いたが、この年は花の進行が早く、ほとんど終わっていた。大雪山系で見られるウルップソウは、ホソバウルップソウで種を異にするようだ(これも十勝・大雪縦走時見たが、花は終わっていた) やっと逢えた花に引かれてか、いつまでも向き合っていた。 ウルップソウ これもウルップソウ、村営宿舎付近 ウルップソウ、雪の解けたところから咲いているようだ 青い空、ハイマツとお花畑、岩石のなす直線とエリアが美しい 白馬岳山頂が見えた 杓子岳&鑓ケ岳、右に北アルプスの峰々 丸山の後に北アルプス、槍ケ岳〜剱岳 剱岳の右手には猫叉山、毛勝山 ハクサンコザクラ ミヤマクワガタ、手前はウルップソウ タカネシオガマ オヤマノエンドウ タカネツメクサ ミヤマダイコンソウ 左手には旭岳 その右奥には日本海が・・・ 杓子岳&鑓ケ岳、丸山、間に北アルプスの峰々、そして旭岳 杓子岳&鑓ケ岳、丸山、間に北アルプスの峰々、槍ケ岳〜剱岳、右に猫叉山、毛勝山 立山、剱岳を拡大 八ヶ岳と富士山遠望 素晴らしい花と眺望、脳裏にインプットしながら白馬山荘7:45着、小屋を越えた所で人工物のない山頂部を見る。下ってくる人に1人会う、やっと辿り着いた山頂には人影無し、8:00着。山頂を吹く風は強く冷たく、今時の季節とは思われない。1枚着込んで、眺望を楽しむ、後続の夫婦(途中で先に出させてもらった)が到着。いきなり歳を聞かれた、私と同じくらいと奥方はいう、旦那は68歳とか。次に展望用の山頂標識の石柱を指差して、「同級生だわ」って、正確には一つ先輩だった、当時どんなことしてここまで運んだのだろう、良いものは長持ちするものだ。 ここで偶然東側の谷底を崖っぷちから覗き込んだ、あった、もう一つの高山植物、シコタンソウが。これには感動した、しかし態勢を維持するのが難しい。一歩後退して、しばらく向き合っていた。 白馬山荘 山荘付近から白馬岳山頂部 山頂直下から両山荘と立山&剱岳、猫叉山&毛勝山 鑓ケ岳と槍ケ岳 旭岳と白馬岳の間から日本海と街 チングルマ タカネヤハズハハコ 山頂東側眼下の沢とシコタンソウ 白馬岳山頂、2932m、ちなみに、花崗岩製の展望テーブルは小生より一つ先輩だった 続きは下をクリックして進んで下さい。 白馬岳→杓子岳→鑓ケ岳 鑓ケ岳→小日向のコル→猿倉 |
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