★気ままな男の山歩きHOME 山行記録(日付順 ) 山行記録(山域別) 走れ!“忠治”★ sub3-272 日光白根山 |
山行日 2006年6月29日 晴れ 単独 コース 概略図はこちら 湯元→国境平→五色山→弥陀ケ池→日光白根山→避難小屋→前白根→天狗平→(休道白根沢コース)→湯元 白砂山の山行を予定していたら、知人が昨日行ってきたという。「シラネアオイ、シャクナゲは終わり、ちょっと・・・」、ならば日光白根を湯元から一回りしてくるか、ということにした。実は、湯元から歩いたことがないのである。それは、地形図の等高線を見ただけで、菅沼からにしよう、となってしまうのである。今回は、この初めてのコースと、シラネアオイが見られるかな、それとヒメムヨウランを探そう、と欲張ってみた。 4:10登山口に近い道路脇に車を止め、出発する。林中はまだ薄暗く、コメツガの樹林の中を10分ほど進むと急登となる。根っ子や低木に掴まり、あえぎながら進む。首から下げたタオルで滴る額の汗をぬぐいながら、時々見える東の展望に一呼吸入れながら、「アチイ!」の独り言。4:52、湯場見平という尾根の先端にとりつく。地名から湯元でも見えるのかな、と思ったが近くの斜面が見えただけであった。 ここから、笹道となる、勾配は緩やかになったが、笹は深いところでは私の身長を越え、夜露をたっぷり含み、ズモンとシャツが濡れてくる。カッパを着れば良いのはわかっていても、ストックでつっつくぐらいである。緩やかと感じた勾配も再び増し、「どこまで続くのか、畜生メ」、となる。5:44、なだらかになり、トラバースするようにして、雪の上を歩くと国境平に出て、金精峠からの道に合流する、5:46。 湯場見平経由日光白根山登山口 急坂の枝間より大真名子山 湯場見平 笹に被われた登山道 夜露と笹漕ぎにウンザリする登山道 前白根山の東北の雪の残る沢 登りつめると残雪が登山道に 間もなく国境平 ここでやっと濡れ笹から開放され圧迫感がなくなった感じ。雪の消えたところから開花が始まるミネザクラ、早いところはもう実をつけているのに、同じ種の木にも自然は同じ条件を与えない。ここまで来ると、木々の間隔が大きくなり、前白根山の東に伸びる尾根と男体山方面の山が霞んで見える。南側の眺望を楽しんで、低木を抜けると五色山山頂、2379mに飛び出る、6:17。東側はガスってぼんやりしているが、西側は真っ青に晴れ、日光白根山は澄み切った空の下に緑と焦げ茶の山体をドッシリさらしていた、ラッキー、ラッキー。山頂の道標の脇に石柱があり、上野と下野の刻みが入っていた、今もここは県境である。 五色山への東の登山道に残る雪 前白根山が見えてくる 男体山と大真名子山が霞みの中に 前白根山、ここから見ると緑に被われているが・・・ 五色山山頂 日光白根山と五色沼 白錫尾根と日光白根山&五色沼 ミネザクラ、この木は満開ですが・・・ 日光白根山、弥陀ケ池寄りから 白錫尾根と日光白根山&五色沼、弥陀ケ池寄りから 顔が弥陀ケ池に近づくにつれ変化する日光白根山 新緑の尾根伝いに日光白根山、五色沼、白錫尾根を眺めながら進む。北西は雲が多く、燧ケ岳は見えない。弥陀ケ池と五色沼の分岐点にさしかかり、下のシラネアオイの保護柵の中をじっと見つめる。「見えた!」、点々と紫色の花が斜面に見える。丸太の階段を下りてベンチのおかれた所に出る、ほとんどの花が望遠鏡の世界である。柵沿いに見ていくと2ヶ所柵に近い所で咲いていた。片方はまだ目覚めないようだ、もう片方は朝日を受けしっかりと開いていた。分岐点に戻り、6:47。 弥陀ケ池、五色沼の分岐 この斜面の東南側がシラネアオイの保護地となっている 高圧電流が流れているとか 一輪だけカメラに収められた 弥陀ケ池と五色沼間から日光白根山 弥陀ケ池と五色沼間からダケカンバの斜面の日光白根山 同じく、座禅山 小波のたつ弥陀ケ池 弥陀ケ池西端から日光白根山 7:02、弥陀ケ池と五色沼間の道に合流、7:05弥陀ケ池西端着。ここの座禅山南斜面も厳重に保護されている。じっと見ると、3ヶ所確認できたが写真にはならない、先へ進む。座禅山と日光白根山の低いところを、残雪の脇を通って上がり、ロープウエイからのルートに合流する。この辺のショウジョウバカマが、毎年、色が濃く、丈が小さくて奇麗に咲く、今年も10本ほど見えた。ここからダケカンバの間をしばらく急登する。コイワカガミがまとまって見える斜面だ。晴れていれば、上州武尊山、至仏山、燧ケ岳が遠望できるが、今日はカスカスだ。 樹林帯を抜けた付近から日光白根山を見上げる 眼下に弥陀ケ池、背後に根名草山方面の山並 かすかに見える至仏山 同じく、燧ケ岳 弥陀ケ池から半分ほど登ったところで先を行く男性を見る、恐らく菅沼から入ったのであろう、自分で妙な納得。咲き始めた岩場の花にカメラを向け、8:02日光白根山山頂2577.6m着。上空は真っ青であるが、北〜西は雲が多く、東〜南はガスっているので遠望はきかない。入梅時のこと、贅沢は言えない。先ほど見た男性が、白根山神社のお社に頭を突っ込んで何やらしている、お祈りでもやるのかな、8:25神社方向へ下る。 この岩の間から日光白根山山頂部へ 眼下に弥陀ケ池、背後に根名草山方面の山並 正面が山頂、東の岩場から下って登り返す 日光白根山山頂、2577.6m 山頂から五色山と五色沼 山頂からボーッとした燧ケ岳 一段下がった西側にある白根山神社 山頂から東側のパノラマ どうやら御人は、信仰者の仲間の一人で、扉が風で開いてしまい、縛りに来たのだという。なかなか、山が好きなようで、来週は至仏山へ行くとか。聞いてビックリ、歳が私と同じだった。直下の平坦な場所を過ぎて山頂を振向くと、本日の三人目がお着きのようだ、時間的にはこれから賑わうのだろうな。 扉をヒモで固定された白根山神社 白根山神社から山頂部 山頂の岩陰に残る雪 避難小屋への下山路から五色山と五色沼 点在する岩場を覗きながら、新緑の森に入り、避難小屋着9:08。小屋周辺のミネザクラは散り始めているが、まだまだ見られそうだ。ここから東方向に100mほど上ると白錫尾根に出て、展望が開ける、9:20。白根山周辺、白根隠山、中善寺湖周辺の山が一望できる。東方向は、だいぶ雲が湧いてきた、真夏の雲のようだ。周辺の展望を満喫しながら、ゆったりした登山道を歩く。足元には、シロバナヘビイチゴ、イワキンバイが見頃のようだ。ハクサンチドリも咲いていた、僅かに下って五色沼方面に通ずる道を分け、火山灰土の道を登り返すと前白根山山頂2373mである、9:40。 樹林帯上部、ダケカンバの幼木 ミネザクラが満開、避難小屋付近 白錫尾根から中禅寺湖と取り巻く山々 同じく、前白根山 白錫尾根から日光白根山と前白根山、前白根山寄りから 前白根山に近づくにつれ丸みをもった顔に変化する 前白根山西斜面から日光白根山と五色沼 前白根山西斜面から日光白根山と五色沼を取り巻く山並み ここの眺望は素晴らしい、日光白根山と五色沼を取り巻く山並みが一望できるし、男体山、大真名子山、女峰山、太郎山などなど日光方面の山々が全部見えるポイントだ。白根山の山頂と違い危険性がない、わき見もいいし、地べたの感触を感じながら、眺めるのも良いだろう。丁度、九十九里からやってきた男性が、天狗平方面からやってきた。私と逆周りで戻るらしい、昨日は男体山に登ってきたとか、なかなかの健脚だ、羨ましい。9:55腰をあげる。 白錫尾根、日光白根山、前白根山 前白根山と日光白根山、前白根山山頂東より 同、太郎山〜男体山 白錫尾根、日光白根山、前白根山 強風にさらされて見事な樹形のカラマツ ダケカンバの幼木が林立する樹林 苔生した山肌、天狗平付近 天狗平 前白根山から東に伸びる尾根道を小さくアップダウンして天狗平へ下る、10:10。ここから少し進と、湯元(旧登山道)の表示板が目に入る。先を見通すと道跡ははっきりしている。歩いてみようか、となってしまう(通行止めと書かれていれば入らなかっただろうが)、となってしまう。白根沢に沿った左岸を沢と平行についているようだ、急な坂道が連続する。登山道の目印ははっきりしているし、道跡も明瞭だ。ポイントには赤い矢印の板がある。あっという間に感じた、400mほど下り、トラロープの張られた白根沢のガレ場に出た。上流部は残雪あり、下流部はゴロゴロした石が続いている。そこを200mほど下るとコンクリートの堰堤に出て現在の道と合流した、10:55。 旧登山道の表示にちょっと不安はあったが、道跡がはっきりしていたので下った 長い急坂を下ると白根沢にでる、出口にトラロープあり 上流部は残雪あり 下流部はゴロゴロした石、200mほど下ると堰堤に出て現在の道と合流する 上の道が現在の道、沢伝いが旧道 堰堤の少し下に立派な黒ミカゲの道標あり スキー場を下ると湯ノ湖と男体山が正面に こちら側の登山口 【出逢った花々たち】 シロバナヘビイチゴ イワキンバイ イワキンバイ イワキンバイとリンドウ ショウジョウバカマ コイワカガミ コイワカガミ コイワカガミ コイワカガミ コイワカガミ コイワカガミ コケモモ イワヒゲ イワヒゲ ツガザクラ ツガザクラとコイワカガミ ツガザクラ ツガザクラ ミヤマカタバミ ゴゼンタチバナ ここからは、緩やかに下り、スキー場を抜けて、こちら側の登山口へ11:15着。バスターミナルをかすめて駐車点へ11:31着いて山行を終えた。総所要時間は、7時間21分であった。目的の2つはかなったが、ヒメムヨウランには逢えなかった。よく調べて、心がけていればきっとどこかで逢えるだろう。白根山の高山植物は、本格的にはこれからだろうが、だいぶ咲きだしている、今日は梅雨の合間の良い一日だった。 |
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