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大源太山・平標山・仙ノ倉山

山行日 
    2007年11月14日   晴れ   単独

コース  概略図はこちら
    平標登山口(R17火打峠付近)駐車場→岩魚沢林道終点→(平元新道)→平標山乃家→大源太山→平標山乃家
    →平標山→仙ノ倉山→平標山→松手山→平標登山口

 最近の山行で、稲包山 2007/11/03を歩いた時の平標山と仙ノ倉山、女峰山 2007/11/08を歩いた時の根名草山が頭から離れない。後者は丸沼から日光沢温泉に出て、根名草山、温泉ケ岳と歩き、金精峠から菅沼に下る。このコースで日光沢温泉までのルートがイマイチ情報不足、よって前者を夏山の延長で計画した。湯沢町とみなかみ町の天気が共に一日快晴の予報、雪化粧した山頂部を期待して、4:20満点星の輝く駐車場を出発。早発ちの理由は、稜線から日の出を見たいからだ。このコースは2006年10月30日に歩いているし、本年6月14日に下っているので不安はない。

 別荘地らしい場所を抜け、未舗装の林道を歩いて、5:05平元新道、平標山登山口に着く。山靴に替え、スパッツを付けて山間に入る、5:15。ヘッドランプの光にキラキラと丸太の階段の薄霜が光る、登りでも足の掛け方で滑りやすい。カラマツの人工林にはじまり、ダケカンバに変わり、ブナの森となる。5:40をまわると、やっと明るくなり、道脇の雪が目に入る。間もなく平標山乃家到着、6:06。
  
  岩魚沢林道終点、平標登山口              ほとんどが丸太の階段

  
  いくらか緩やかになると                  平標山乃家到着

 まだ日の出には早い、朝食をすませ、P1658まで歩く。間もなく袈裟丸山から日が昇る、良いものだ、勢いだろうな、万物に等しく光明をそそぎ、育む。この情景に心が洗われるとひとは言う。ここまで考えるか否かはわからないが、この一瞬の光を求めて、山歩きをする人は少なくない。刻々と青い大キャンバスに映し出される壮大なスペクタクルに感動もフォルテシモに達する。本山行の序曲なのだろうか、6:30大源太山に向かう。
  
  山乃家から平標山                      同、仙ノ倉山

  
 同、雲のかかったエビス大黒の頭             日の出も間近い

  
                           袈裟丸山付近からご来光

  
                     朝日に染まる平標山と仙ノ倉山

  
  エビス大黒の頭の雲もほとんどとれ            南に、向う大源太山


            刻々と変化する日の出をもう一枚


     明るさを増す山並み、左から仙ノ倉山、エビス大黒ノ頭

  
   苗場山もうっすら赤く                   浅間山もかすかに赤く


  太陽光の差で平標山と仙ノ倉山の色合いの差が面白い


      山並みを見ると、これまた、面白い

  
                平標山と仙ノ倉山の山頂部の色合いがほぼ同じになる

  
    エビス大黒ノ頭は鋭く天空を刺す           樹林に入り枝間から苗場山

  
   同、平標山、左はブナ                  同、仙ノ倉山


   西側の山並、ずーと苗場山まで

  
   左側白砂山方向の山並                 右側苗場山方向の山並

  
               凍てつく道、霜の芸術、左がアカモノ、右がイワナシ

  
      再び潅木の間の笹道を行く、表情を少しずつ変える両座


    木も花も長い眠りにつき、冬景色に変わるのも、もうすぐだろう、

  
  誰もいない山、と思いきや、脇からヤマドリがガタガタガタっと飛び出す、ビックリ

  
  エビス大黒ノ頭、切り立った岩場の凄さ         浅間山遠望、対象的に穏やかな周辺の山並


浅間山から苗場山まで、雲海の上に     画面クリック拡大(プラウザでお戻り下さい)


  緩やかな尾根を半ば振向きながら歩く、鎮座する谷川連峰の最高峰、今日は穏やかな表情を明日は?


      笹、雑木、雪、空、横の色相も趣きあり


    歩くも良いが、じっと見据えるのも心が和むものだ

 緩やかなアップダウンを繰り返しながら、笹道と樹林帯を蛇行する。千変万化するうっすらと雪化粧した山の佇まい、メリハリのある第2幕、吹き抜ける冷たい風に緑(笹)のどん帳が揺れる、7:16分岐点着。左に曲がり、ダケカンバの間を進み、小さい沢を渡ると低い笹道となり、西、南、東、北と幕が降ろされ、大源太山で第二のクライマックスをむかえる、7:28。

 平標山、仙ノ倉山ともに歩いても眺望も良いし、花の季節にはお花畑も素晴らしい。しかし、その山容の素晴らしさを味わえる所は、ここ、大源太山をおいてなかろう。深い谷を前景に平標山、仙ノ倉山、エビス大黒の頭がほどよく並び、また、上信越の変化に富んだ山並みを一望できる。位置と控え目な高さだろう。本日は南方向の視界がイマイチだったが、これは次の楽しみにしよう、7:50折り返す。
  
   大源太山の分岐点                   山頂は樹林の奥に開ける大展望


 連峰遥か      画面クリック拡大(プラウザでお戻り下さい)


 大源太山の眺望、 目の前の深い谷は別として、荒々しさの感じない谷川連峰の一角、平標山と仙ノ倉山

  
 同、平標山の笹の斜面が抹茶色に、この時期、この一瞬         主峰の風格、仙ノ倉山

  
   同、エビス大黒ノ頭と万太郎山                    同、万太郎と谷川岳

  
   同、上州武尊山と日光連山(後)                 同、皇海山と袈裟丸山


  
   同、赤城山                       同、子持山、小野子山と十二ケ岳

  
   同、榛名山                         同、浅間山

  
  同、白砂山方面                       同、四阿山と本白根方面アップ

 また、同じ様な写真を撮ってしまった。復路は復路で、また違う景色に見えてしまうから不思議、見方が変わり気づかなかった光景に足が止まる。キノコ採りと同じようなものか、8:00分岐点、8:30平標山乃家着。
  
  青空にクッキリ、残っていたナナカマドの実       同、背景に仙ノ倉山

  
  雲海の取れた復路、苗場山方面            朝の表情から昼の表情に、平標山と平標山乃家


  平標山乃家近し、青空に映える谷川連峰

 小屋の中で人声がする、工事関係者が宿泊しているのかな、作業は何時からかな、ついいらない心配を。平標山を正面に、融けだして泥濘んだ道を歩く、板と丸太の階段がずーと続く。高度を上げていくと、積雪は少しずつ増し、融け具合も変化する。雪の階段は神経を使う、常に足元を見てから体重の移動である、夏道のようなわけにはいかない。

 半分ほど歩いた所で、雪の上をはっている毛虫を発見、いるわ、いるわ、この妙な行動がわからない。続いて動物の足跡を発見、それが面白い、後足の跡が左右2つ、これとT字に前足が2つ、このパターンを繰り返している。歩き方が面白い小動物である(調べたところウサギ(?)の走った跡のようだ)。また奇妙な足跡を発見、これは自分の靴跡と比較して大きな動物だ、鹿ともカモシカとも違う、何だろう。そんな、こんなしているうちに、急接近し追い抜いて行く白いヒゲダルマのおじさん、山乃家のおやじさんだ。「今日は、仕事」って言っていたけれど、何の? ちょっと遅れて平標山山頂着、9:25。
  
  平標山を正面に融けだして泥濘んだ道を歩く      板、丸太の階段が山頂へ導く

  
                    右手に仙ノ倉山とエビス大黒の頭

  
    振向けば山乃家と大源太山のシルエット            ここにもあったナナカマド、雪景色とマッチ

  
  階段の雪の深さ7,8cm、間の隙間に注意        浅間山と八ヶ岳遠望

  
 大源太山の右に三角山と三国山              登山道の雪の量を増す

  
  毛虫の移動、左に4匹、右はほぼ現物大、この毛虫どうなるのだろう

  
ウサギ(?)走った跡、上2つが後ろ足、下2つが前足     この足跡の主は?、左は私の山靴

  
   また振向いて大源太山                 山頂近し平標山

  
   仙ノ倉山の笹に被われた南西斜面           凍りついたシャクナゲと潅木の間を行く

  
誰かな? サッと抜いていった小屋のヒゲ達磨みたいなおやじさん  やっと仙ノ倉山の山頂が見えた

 ぐるっと写真を撮って、歩き出したら、「仙ノ倉へ行くのかい」、という。続いて「早く戻った方がいいよ、寒気が来ているから午後は荒れるかも」、と忠告とも引き止めともとれる言葉だ。「ヤバかったら直ぐ引き返します」、と言って先を急いだ。途中には、外した木道の部材が、ヘリ運搬用の網袋に入れて、点々と置いてあった。
  
  平標山山頂、海は見えなかったが・・・・・        山頂から苗場山、左に北アルプス白馬岳方面


   白馬岳方面アップ、剱岳、五竜岳、鑓ケ岳、杓子岳、白馬岳とちょっと離れて朝日岳のようです


山頂から巻機山〜谷川岳方面    画面クリック拡大(プラウザでお戻り下さい)

  
 山頂から仙ノ倉岳                       同、赤城山、子持山方面遠望

【霧氷の道】
  

  

  

  

【振向いては平標山を見ながら】
  

  


  とは、言われても、天気はまだ晴れ、時々雲がかかる程度、気温は低い、先ほど山頂で着込んで、手袋もした。仙ノ倉へ向ったら、雪は全然融けてないし、量も若干増えた。低木についた霧氷も一旦は落ちたようだが今はしっかりついている。振り返り、平標山の緩やかなスロープを、遊んでは霧氷を、眺めては取り巻く山並を楽しみながら歩き、仙ノ倉山山頂着10:07。
  
 P2021で90度左に曲がる                   右下にエビス大黒ノ頭

  
   上州武尊、日光連山遠望                 仙ノ倉山の山頂部が見える


 尾瀬の山遠望、左から景鶴山、燧ケ岳、至仏山、笠が岳、至仏山の手前が谷川岳

 上空に雲が増えてきたが、見渡しても薄い白い雲である、まだ荒れてくることないだろう。谷川岳の最高峰、確かに眺望が素晴らしい。巻機山から尾瀬、日光連山、袈裟丸山、赤城山、榛名山、浅間山、から苗場山、見えないのは秩父方面と守門浅草方面だけ。もっとゆっくりしたいところであるが、おやじさんの言うことを聞いて、早々折り返す。
  
 仙ノ倉山山頂、背景は苗場山                同、背景は日光連山と上州武尊山

  
  越えてきた2つの小ピーク                平標山と苗場山、左最奥に白馬三山


北東〜南の眺望    画面クリック拡大(プラウザでお戻り下さい)

 平標山との鞍部(夏はお花畑)で1名会う、「いい天気ですねぇ・・・・」、といった調子。平標山の登りにかかった所で、おやじさんは、一人重い木材を積み上げていた。「午後に、ヘリが・・・・・」、と言っていた。大変な作業である、その恩恵をこうして受けているわけだ、感謝、感謝、10:46平標山に戻る。

 雪道をスローウオーキング、長い階段を下って、2名、また2名に会う。上空は真っ青、北方向には黒い雲塊が何時の間にか。11:38、松手山着、先客1名、平元新道から平標山を踏んで下ってきたとか、11:50まで小休止。ここからも、下る、下る、ダケカンバの樹林帯、ブナ林を急降下、鉄塔付近でちょっと勾配が緩んで、再び雑木林の中を急降下、やっと12:37道路に出て、12:40駐車場着、本日の山行を終えた。
  
 仙ノ倉山を背景に一人で外した木材の整理する平標山乃家の主    苗場山と松手山方面の尾根


   仙ノ倉山と平標山の山頂部

  
  小さい起伏が連続する尾根                木製階段最上部、国道が望める


 連続する木道の最下付近で雪が消えていた

  
  松手山を望む                       松手山から平標山

  
  松手山から大源太山と三国山              苗場山に雲がかかりはじめた

  
   先日歩いた稲包山、中央3つ              ダケカンバと笹の道を抜け

  
  ブナの森に入る                       大きな鉄塔の脇を通り

  
  急な丸太の階段を下ると                   こちらからの登山口に出る、Pはすぐそこ

 終わってみれば、日の出、大源太山の眺望をクライマックスに、あとは2座ピークのそれにつぐ感激、下山路は急降下のエンディングマーチであった。うっすらと雪化粧した谷川岳最高峰、願望が天に通じたのか、良い山行に大満足。まだ、平地では紅葉を残しているが、山はもう冬である。これからの時期、相当な心構えがいるだろう。


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