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庚申山・鋸山・皇海山

山行日 概略図はこちら
    2006年6月7日   晴れ、後曇り→雨→雷&霰(雹)→薄日   単独
コース
    銀山平(かじか荘駐車場)→一の鳥居→猿田彦神社跡→(山巡り)→山荘からのルートに合流→庚申山→鋸山
    →皇海山→鋸山→六林班峠→庚申山荘→猿田彦神社跡→一の鳥居→銀山平

 当掲示板に貼られたすず○さんの袈裟丸山の写真、サクラソウ(ユキワリソウ)と皇海山・鋸山を見て、そろそろ良い時期かな、と計画した。皇海山は2004年9月以来、庚申山は2年ぶり、鋸11峰にいたっては15年ぶりのようだ。天気は北からの低気圧が張り出し不安定、曇り、夕方雷雨がありそうな予報だった。庚申山で帰るか、皇海山まで行けるか、状況判断とする。夜明けのR122を北へ走る、星がいくつか見えている、出かけに調べたら3時は雨だったから良い方に変化しているようだ。

 4:10、朝食を済ませ、かじか荘の駐車場を出発する。20分ほどで舗装が終わり、砂利道となる。庚申川の南の稜線に日が差している、上空は真っ青だ。5:00、登山口である一の鳥居着、山靴に履き替え、ウオーキングシューズは目印の石の脇に落葉を被せてキープした、5:10発。せせらぎの音を聞きながら、新緑の中を歩く。堆積した落ち葉は、夕べの雨だろうか、たっぷり水分を含んでいる。緩やかな登りが続き、百丁目と刻み込まれた石柱を過ぎ、鏡岩着、5:32。ここからは、勾配を増し、名前の付けられた大きな岩の間を上がって行く。森も明るさを若干増し、見上げれば青空も枝間に見える。登山道に沿って、桧が出てくると間もなく猿田彦神社跡である、ここで庚申山荘経由山頂への道と山巡りコースに分かれる、6:00着。クリンソウの花が目に止まる、一段目が半分咲きである、岩場の植物はちょっと早い気がする。
  
 神事のあと、ここで舗装が終わり砂利道となる     一の鳥居、ここが庚申山の登山口である

  
 百丁目、足尾町遠下(とおじも)にある磐裂神社からの距離  鏡岩、以前は休憩ポイントであったが、“落石注意”の札

  
 森もここまで来ると明るさを増す             猿田彦神社跡のクリンソウ

 分岐点から笹道を急登して、小尾根に出る。樹間に岩場が顔を出す、シロヤシオの木が目立つが花は少ない。岩場にさしかかり、ユキワリソウがあちこちに可憐な花を咲かせている。これも見たかったが、この山の名のついたコウシンソウは、どうだろうか。ない、全くない、葉すら見当たらない。まだ早いのかな、それなら良いが。点々と足元を気にしつつのぞいて見たが発見できなかった。奇岩の間を、梯子や鎖で通り抜け、7:42、山荘から直接山頂に向うルートに合わさる。お山巡りをゆっくり歩いたので、直ルートより1時間10分ほど時間を要した。ここで、山荘方面から来た男性2名をすぐ下に見る。
  
 丈の低い笹道を急登する、樹間に岩場が顔を出す   小尾根に出るとシロヤシオの木が目立つが花少ない

  
  最初の梯子                         視界が開けて山並を眺望するが、どこだろう?

シロヤシオ、花のつきは良くないが、所々に楽しませてくれる株あり。
  

  

 ユキワリソウ(サクラソウの一種)、山巡りコース全体で見られる。岩場に着生して可憐に咲いた花が私の好みだが、土に生えている豪華なものもまた良し。
  

  

  

山巡りコースは奇岩の連続、各々ふさわしい名称がついているが、看板は少ない。足元は、安全面とルートの確認に注意を要す。
  

  

  

  

  

  

  

 合流点からは、往来の跡は深く濃く、歩き易い。急登のあと樹林帯を横切るようにしてなだらかに進む。山頂手前の樹間から、袈裟丸連峰が一望できた、8:08庚申山山頂1892m着。アズマシャクナゲの写真を撮っていると、先ほどの2名が到着、直ぐ先の展望台に移動して小休止。向かう鋸11峰と皇海山、そして日光白根山、南北の長い尾根が素晴らしい。切り立った皇海山、その雄大さを見るにはここがビューポイントだ、もうこれで決まった、居合わせた2名も皇海山をピストンするようだ、8:25鋸山に向かう。
  
 ここで山荘からの直ルートに合わさる           山頂付近から袈裟丸山

  
 山頂付近から袈裟丸連峰                 庚申山山頂

  
 西方向の展望台から、向かう鋸11峰と皇海山(右)      日光白根山遠望


   パノラマでもう1枚、南北の長い尾根が素晴らしい

庚申山山頂付近のアズマシャクナゲ
  

  

  


 鋸11峰は、庚申山、御岳山、駒掛山、渓雲山、地蔵岳、薬師岳、白山、蔵王岳、熊野岳、剣ノ山、鋸山を差して言うようだ。緩やかなアップダウンを繰り返し、名のついた小ピークを越えていく。ところどころで見える皇海山と向かうピーク、振り返るピーク、一つひとつは小さいけれどなかなか味のある山並みである。8:50駒掛山、9:06地蔵岳、袈裟丸山に変な雲がかかる、ちょっと気になる。9:25薬師岳、周辺にも霧が立ち上る。9:35白山、ここまでは順調に進んだ。9:58熊野岳、遠雷が鳴った、上空にも雲がかかる。ここから鋸山までが鎖と梯子を繰り返す緊張の続く所だ、10:15鋸山1998m山頂着。

庚申山〜鋸山まで、一部深い笹あり、ルートに注意を要す。
  

  

  

  

  

  

  

  

庚申山〜鋸山、花たち、アズマシャクナゲ
  

  

  

庚申山〜鋸山、花たち、オオカメノキ
  

庚申山〜鋸山、花たち、ユキワリソウ
  

  

庚申山〜鋸山、花たち、キバナノコマノツメ
  

庚申山〜鋸山、花たち、イワカガミ
  

 時々遠雷が聞こえる、目指す皇海山は栃木県側が雲に被われている、群馬県側の眺望は今のところ良い。急坂をロープで下り、次のピーク付近で小雨となり上だけ雨具着用。雨も大したことない、雷鳴は途切れた、もうひとつ乗越え下った所が、不動沢のコルで、群馬県側の皇海橋からのルートが合流する、10:53。ここからは一段と道巾が広くなる、利用者が多いことだろう。緩やかな登りがしばらく続き、最後の急登が待ち受ける。樹林帯の中に大勢の人声、登る団体さんと下る団体さんが交わしているようだ。全部で30人ほどいたようだ、我ら3名を先に通してくれた、ほどなく緩やかな道となり、真っ黒けな残雪を踏んで、青銅剣を右に見て、皇海山2143.6m着、11:34、雨も止んだ。
  
                          向かう皇海山

  
    向かう皇海山                      鋸山を北側から

  
    向かう皇海山                  鋸山を北側から、とんがってるね

  
   向かう皇海山、山頂が見えた                不動沢のコル

  
  登山道、倒木の間を                     笹の道を

  
  古びた案内板                          残雪が少々

  
 南の山並も見えてきた                    青銅剣を右手に見て

  
  皇海山山頂着、山名も色々                これは例の人の作、見やすい

  
    国境平の案内板も                   ヤマザクラがひっそりと咲いていた

 ここまで庚申山から一緒だった2名に、「六林班峠経由で帰るから先に・・・・」、と11:50雨具を脱いで山頂を後にする。12:13不動沢のコル、鋸山に向かい二つ目のピーク手前で雨が再び降り出した、上着をつけ歩き出すと霰(あられ)となり、突然大きな雷鳴がしてびっくり。先に進もうか、樹林帯にもぐろうか、というところだが雷鳴の間隔は長く距離もありそうだ、先へ急ごう。降りしきる霰、痛さを感じる大きさのものもある、7,8mmはありそうだ、これは雹(ひょう)かな。兎に角急ごう、12:47鋸山を早足で通過、少し下った樹林帯の中で(この場所が雷に対して安全性の良し悪しはわかりませんが)ズボンをはいて備える。恐る恐る、時々雷鳴のする中、降り積もった雹に注意しながら、低木のみのピークを2つ越える、雨に変わった。次に待ち受けたのは、濃い笹の原だった、道は? を2,3回繰り返し、シラビソの樹林帯に入った。13:30、六林峠に出、濃い笹と、積もった霰に悩まされ15:25庚申山荘着。

霰か雹か、沢を渡る斜面に積もった霰は要注意ですね。
  
  降り始めの霰                         沢山積もりました、時々食べてみましたが、無味無臭

  
     大きいのは7,8mmありました、頭や顔に当たると痛い! ですよ。

  
 六林班峠、あと4時間かかるだろうな           こんな所でも足を取られますよ

  
  ここはまだ良い、沢に面した斜面は滑りそうで恐かった   笹も濃いところあり進みにくい

  
 下界は雨が上がったようです                清らかな流れ、また次の機会に

 雨具をとり、小休止して15:35出発、15:38猿田彦神社跡、15:55鏡岩、16:12一の鳥居、キープしておいたウオーキングシューズに履き替える。ここで大阪から来た男性に会う、昨日富士山を歩き、今日は庚申山荘に泊まり、明日皇海山を目指すという、深田久弥の日本百名山の皇海山、お陰様で各地の方が登っているようですね。16:17一の鳥居発、17:10銀山平、かじか荘駐車場に着いて長い一日が終わった、総所要時間は、13時間丁度だった。色々ありましたが、無事戻れたこと、これが良い土産でしょう。

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