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大小山(足利の山)
        
山行日
    2006年3月4日    晴れ    単独

コース 概略図はこちら
    佐野市赤見町市沢→大小山→越床峠→鳩峯山→寺久保分岐→寺久保→R293→佐野市赤見町市沢

 晴天、土曜日、春3月となると、あちこちの行楽地も賑わいをみせるでしょう。7:40、久々に大小山を目指す、といいましても朝一の風は冷たく、田圃の畔は霜で真っ白、佐野市と足利市の境界、出流川に接するポイントに取り付く。赤松の倒木を乗り越え、くぐり、あけびや藤つるに足をとられながら進む。シュンランの根本をストックで分け、花を探すがまだ先の尖った房をつけた蕾で、人が感じるより春は先のようである。所々で目に付く元気な緑は、サカキや樫のようである、低木も水を得て芽は膨らみを見せている。8:06、2つ目の小ピークで西場町からの道に出る。ここから西側に回りこんで進み、3つ目のピークの南側に出る、8:19。ここにも西場町への道標あり、ここで鎖でV字の谷に降りる、右手の深く刻まれた亀裂?は見事である、人工的ではないと思うが。

 小さい石の祠の脇を鎖を伝って登りコブの上に立つ。東方向に三毳山、大平山が、眼下の田園地帯を介して東方向に霞む、上空は真っ青であるが、遠方は霞んで、ここから望める筑波山は今日はない。南に“大小”の看板のかかった岩場はもう近い。ピークを過ぎた所で、赤見方面からの道を合わせ、小さいアップダウンを繰り返す。
  
 松の倒木の間を進む                     小ピークで登山道へ、ここから大小山を撮る

  
 次のピーク、鎖を下る                    大きな亀裂?あり

  
 反対側には祠あり                      東の眼下に田園地帯が広がる

  
  コブの上から南方向を見る                ここまで来ると大小山は近い

  
 山頂手前の小ピークから“大小”の岩場          大小山の山頂部、東側から

8つ目のピーク、細かに数えると10ケ目かな、8:47、大小山(妙義山)山頂313.6m着。男性1女性5のグループが地図と方位計を手に講習中、見渡せば近場の尾根に黄、赤、緑模様が枝に見え隠れ、狭い山頂に向かっているようだ。遠望のきかない山頂を後にして、越床峠へ向かう。
  
大小山の山頂から大坊山方向                大小山の山頂から南方向の山並み

 山頂から西側に足利の街を見ながら下り、登り返して次のピークへ進む途中で12人のグループに会う、道を空けてもらってお先に失礼させてもらう。ここから登山道は尾根に沿って北西に向きを変え、緩やかなアップダウンを繰り返す、足元に春の息吹をかみしめながら、遠くに雪の残る赤城山、日光連山を遠望しながら楽しめる所であるが、春霞のいたずらにペースアップ、9:27、越床峠の一つ手前のピーク(260m+)着。歩いてきた南東方向の尾根、東の大小山、市沢へ続く尾根を振り返る。
  
 足利の市街地を眼下に見ながら下る           大小山山頂の一つ西のピークで

  
 岩の間を抜け                        陽だまりの道、サクラ、ナラ、リョウブetc.


 越床峠手前のピーク付近から大小山(奥)

  
 同じく、大坊山                        同じく、採石場の上のピーク

  
 大小山と次のピーク(手前)                向かう、北方向の尾根

 このピークから西方向へ約100m一気に下る、生き残った赤松の道である、被害は毎年拡大しているようだ。露出した岩場も眺望を楽しめ、良いところもあるが、松と岩、引立てあっているような気がしてむき出しの岩場はちょっと淋しい、9:35越床峠着。このまま進めば、左に回りこんで大坊山へと進む。今日は、右に入り枝間に見える旧道R293号線(現在通行止め)へ下り、北へ登り返す。
  
 生き残った赤松の道を下る                 ここが越床峠、前方は大坊山方向、右に下ると旧R293越床峠

  
旧R293越床峠                         急斜面を上がると採石場上のピークが目の前に

 しばらく採石場上のピークとR293を西側に見ながら、尾根筋を緩やかに進む。地形だろうか、風向きのせいだろうか、R293を走る車と採石場の騒音が伝わってくる、耳障りである。トンネルの上を通過し、静かになった所で祠の祀られたピークに出てはじめての小休止、10:10−10:20。こには古い道標があり、北方向は鳩の峰・塩沢峠、南方向は越床と書いてある。
  
 越床トンネルの上からR293足利方向          ドライフラワー化した草の花

  
  祠のあるピークで腰を下ろす             古くなった道標あり、北方向は鳩の峰・塩沢峠、南方向は越床

 大小山は大分離れたような気がするが、目指す鳩峯山はまだ見えない。のんびりと落葉広葉樹の道を、落ち葉を踏みながら進む、会う人もなし、鳥のさえずりが時々聞こえる程度で山の静けさがやっと戻った。しばらく進むと地図上の三角点のある255.5mの所に出る、10:37、三角点は登山道から20mほど西側にある。ここから右(東方向)に向きが変わり、目指す鳩峯山を樹間に見る、あと2,3つ目のピークだ、力が入る。
  
  大小山も大分離れました                登山道から20mほど奥に三角点、P255.5m

 一つ、二つ乗り越え鞍部に近づく、正面に本日の最終ピーク鳩峯山を見る。均整の取れたなかなかの山容である。遠く霞んだ大小山の尾根、急坂を直登し、11:00鳩峯山着。驚きが二つ、まず社がなかった、そして広々して残った階段に腰をおろした人がいるではないか。社は3年間来なかったので、この間に崩壊したか、氏子達が危険回避のため片付けたのであろう。その方の脇で私も腰を降ろして小休止、久喜から赤見温泉経由で来たようだ、大小山を経て富田駅に向かうとか。湧き水の話、山並みの話いろいろと、11:15腰を上げる。
  
 本日の最終ピーク鳩峯山                  大小山も遠く

  
鳩峯山山頂、社はなくなっていた              東側に残骸が積まれていた

  
 2002/3/3の状態                       2003/1/12の状態

 鳩峯山から2,3分下ると、寺久保への分岐点にさしかかる。木の葉の積もった道をジグザグしながら下り杉森に入る。葉を伸ばしたカタクリが、点々と見えた、花芽をもった株はこれからだろうが、陽だまりではもう活動を始めているのだ。真っ青のシダの生える杉森を抜けて、山里の歴史を感じさせる人家に出る、11:37。ちょっとアップで撮りすぎたかな。のどかな山里の一こま、お許しあれ。水を大切にする、というよりは山々に囲まれていて、美味しい水に恵まれた人々の生活、この時代に羨ましい話である。
  
 寺久保方面分岐                       落ち葉の道

  
  カタクリの幼葉                       真っ青のシダの生える杉森

  
 人家に出る                          水場、沢の水は今も利用されているようだ

  
   オオイヌノフグリと花の小さいキンセンカ?      ここも河川を利用した跡だろう

 道路は山裾に沿ってカーブを繰り返し、整備された田園地帯とは対象的で面白い。道は真っ直ぐでなくても良いという、農耕本位な一面だろうか、と私は感じ取ったが、如何なのでしょうか。道路をはずれて田圃の畔を歩く、オオイヌノフグリとホトケノザはあっちもこっちも満開、タンポポも見た。小川ではタニシ、カワニナが生息、歩き回った跡が川底にクッキリと描かれていた。
  
 赤見地区から鳩峯山方向                  同、大小山方向

  
  小川ではタニシ、カワニナがいっぱい           土手には大輪のタンポポ一輪

 12:20、R293を横断、12:58出発点に戻る。総所要時間は、5時間18分の陽だまりハイクであった。川の水は温み、地温の変化を動植物も感じ取って活動を開始している、人が春を感じている以上だろう、寝坊スケもいるかな?


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