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武甲山・小持山・大持山

山行日
    2007年2月26日   晴れ   単独

コース 概略図はこちら
    生川登山口→武甲山の肩→武甲山→武甲山の肩→シラジクボ→小持山→大持山→大持山分岐→妻坂峠
    →生川登山口

 武甲山というと石灰岩採掘の荒れた山の印象が強い、故に避けてしまいがち、私も過去に一度だけ2000/2/26に歩いている。それは、山歩きが目的ではなく、その日行われた小鹿坂遺跡の現地説明会だった(遺跡は、H氏の捏造とわかり抹消)。生川からピストンしたが、まあ良くここまで削ったな、とピックリしたのと、眺望の素晴らしさに感動して帰った。あれから丁度7年目、南から見た穏やかな山容を眺めようと計画した。

 5:22、道標の起点となっている生川の登山口を出発、鳥居をくぐり、沢筋に沿って歩く。点々と人家らしい建物はあるが、立入禁止の表示があった、空家なのだろうか。林道と交わり、集落を過ぎ、5:45山道に入る、杉林なのでまだ暗い。ジグザグした道を過ぎ、若干緩やかになった所で、日の出を迎え、6:25大杉の広場に着く。
  
     生川登山口、標高515m                橋を渡り沢沿いに歩く、鳥居脇に1丁目の石柱あり

  
    杉林の中に、18丁目、滝不動、ここから消灯               日の出、6:23

  
      大杉の広場                      杉林に日が差し込む


 小杉に囲まれた大杉、2本目          クリック拡大(戻りはプラウザの戻りボタンでお願いします

 杉森を斜めに差す光線が赤から白色光に変る頃、山頂の近い兆し、階段コースと一般コースの分岐点6:45着。南に少し巻いて、丸太の階段を真っ直ぐ上がり、武甲山の肩と書かれた道標の所で稜線に出る、6:55。南は、山頂を折り返して下る道、その向こうに小持山と大持山を眺め、木の根を踏んで御嶽神社着、7:01。生川登山口が起点の1丁目、ここが52丁目となっている。神社脇から山頂部へ、眼下に掘削の現場、秩父の街、そして両神山、真っ白い浅間山、遠く霞みの向こうに日光連山、右に目を転じれば折り重なる峰々の上に比企の山。パッと開いた山頂の光景、山というよりは大きなタワーから眺めているようだ、素晴らしい。
  
   階段コースで一気に稜線に                    小持山(右)と大持山を樹間に見る

  
   武甲山の肩、山頂はここから数分          肩から南の眺め、小持山(右)と大持山

  
 山頂の御嶽神社                       ここに52丁目の刻みあり

【山頂の眺め】
  
   浅間山遠望                        武甲山影と両神山


    荒川と秩父の街


     採掘場、クリック拡大(戻りはプラウザの戻りボタンでお願いします

  
   秩父の街                         この石が最高点、でも移動したかも?

  
  笠山、堂平山の上部                    日光白根山〜男体山を霞みの上に

 足元の光景、異様と見ればそれまでだが、真っ白な掘削面、大きな凹凸が数ヶ所あって細長く、大きな戦艦を見下ろしているようだ。建機も特別大きいものと思うが、まだ人も見えず、比較対照するものがない。斜め上空から見たら、迫力があるのだろうな、と想像しつつ山頂をあとにする、7:25。

 7:29、武甲山の肩に戻って、200m強の下りに入る。小さくジグザグ切って下るのだが、小石で滑りやすい。鞍部で小さなピークを2,3越え、シラジクボと書かれた分岐点に着く、7:43。左、松平長七郎伝説、持山寺跡へ通じる、とある。これは一体どういうことなのだろう、松平長七郎という方の伝説がある寺跡あり、でいいのだろうか。振向けば武甲山、山頂は丸みをおび、穏やかな姿を見せてきた。
  
  武甲山南斜面を下る                     この坂、200m+を一気に下る

  
   シラジクボ、標高1088m                 ここから武甲山

  
 同じく、小持山                        ちょっと南へ進んで、シラジクボ&武甲山

  
  ブナの点在する道                      振向いては武甲山

  
  左右均整の取れた雄姿、武甲山            やはり自然木に武甲山は似合う

 小持山への登りとなる、下っただけ叉上るのである、おまけに小ピークが2つ3つ。さぞ、きついと思いきや、これが楽しい尾根歩き。振向いては、山容を変えていく武甲山、落葉樹の間に、桧の間に、そして尾根伝いに残された落葉樹、これがまた樹形に味がある。自然とスピードは落ちて、疲れを感じないのだろう、8:18小持山1269m着。落葉低木の中にアカヤシオツツジが沢山目に付いた、この花の咲く頃、いいだろうな、8:32大持山に向かう。
  
                        小持山山頂から武甲山

  
  同、両神山                         同、浅間山

  
  岩場の小ピークを通過                 小持山はこんな格好に

  
                            石灰岩の露岩の道

  
          武甲山東斜面は緑豊に見えるが、杉と桧がほとんどで落葉広葉樹の閉める面積は少ない


  岩場の小ピークから奥秩父の山並


    同、上の画像の中央部

  
     同、両神山                         同、浅間山

  
                          大岩・小岩の間を抜ける

 この間も石灰岩の露出する細い尾根、コメツガとアセビの緑が加わり、冬枯れの道にアクセントを添える。小持山から2つ目だったかな、岩場から奥秩父の山々が一望でき、見逃がせないポイントである。大岩・小岩の間を抜け、9:06、大持山山頂1294.1m着。ここで富士山が見えると期待してなかったのだが、小枝の間に霊峰富士が頭を出していた、感激。樹間に見る武甲山、“山はかくあるべき”、と言いたいところだが。小休止して9:20妻坂峠に向う。
  
  大小持山山頂、背景は武甲山                  山頂から富士山

  
                 樹間に武甲山、こんな武甲山が見たかった

  
   急坂を下って                        大持山分岐へ

 この坂、いささか人工的に見えるのだが、人の踏んだ結果なのでしょう、広く、真っ直ぐ、どこまでも続くって感じ、残念ながら峠に近づくに連れて、真中がV字になったのでしょうか、土嚢が延々と続きやがて妻坂峠着、9:56。広い峠には小さいお地蔵さんが一体、行き交う人の無事を祈っているかのように大持山の方角を向いて立っていました。
  
  分岐点を左は入り、こんな坂道を何処までも下る     時々形を変えていく武甲山を見ながら

  
   鞍部、妻坂峠着                      武甲山の右肩のキズを樹木で隠して

  
 ここからは緩やかに下ります          林道を突っ切り間もなく生川登山口、登山道最後の武甲山、キズ口は隠せず

 ここからは緩やかに下り、林道を突っ切る、10:12、ここで登山道からの武甲山の見納め。杉林に入り、間もなく、生川登山口着で武甲山山行を終えた、10:20。総所要時間は、4時間58分であった。穏やかな武甲山の山容、期待通りだった。現状の北側からの光景、山は1330mから1295mと標高を下げ、削られて低くなったが、地域の産業を支え、現在も人々の生活がある、これも事実。であるが、御嶽神社と名山、地史だけでなく、これも残して欲しいものである。


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