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荒山(赤城山)

山行日
    2007年1月25日   晴れ   単独

コース 概略図はこちら
    忠治温泉→不動大滝→(つつじケ峰通り)→銚子の伽藍→牛石峠→軽井沢峠→前浅間→荒山→上の避難小屋
    →赤城温泉→忠治温泉

 大寒に入り例年見られる大滝の大きなツララ、今年は全然ないとか。それでも良い、大滝から銚子伽藍、荒山を踏んで一回り(2003年12月14日と同じコース)しようと出かける。天気予報は、晴れ風強し、銚子の伽藍から荒山のトレースはあるかな、ないかな、状況によっては引き返せばよい。アイゼンとピッケルを持って、7:35忠治温泉の駐車場を出発する。

 大滝への登山道が2/28まで通行禁止になっている、看板をよく見ると登山道の下で土木工事をしているようだ。時間的には、まだ早いし、通行には問題ないだろう、と解釈してロープを越えて入る。10分ほど歩くと日陰に少々の雪、間もなく土嚢を敷き詰めた地点を通過、確かに下方で工事が進んでいるようだ。杉林に入り赤城温泉からの道を合せ、足場板の橋で粕川を渡る、8:00。矢印の赤いペイントがドギツイ、しばらく歩いてないので気になる。集中豪雨の影響がここでもあったのだろうか、ルートが多少変更になっていた、大滝8:12着。

 確かに、凍ってない、周辺の斜面に発達するツララも今年は極端に小さい。大滝の雄大さは変わりないが、今の時期ものたりない光景だ。8:20、滝をあとに、少し戻って小さい枝尾根に取り付く。場所は、上の方に工事用の青い紐の見える所、両手両足をフルに使い、足場を拾いながら登って行く。この間10から15分で、胎内石仏へ行く小道に出る。右手下には道がもう出来ているようだった。更に斜面を這い上がると尾根へ通じる登山道に出る8:40、と言っても鮮明さに欠ける、8:51稜線、つつじケ峰通りに出る。
  
  日の当たる登山道                     日陰では多少の残雪とツララが発達している

  
      赤城不動大滝


                滝壷のまわりの岩に出来た僅かな氷と残雪

            
                        滝口とカーテン越しに見る着氷

  
                  滝口とカーテン越しに見る着氷

  
                       大滝周辺のツララもわずか3,4ヶ所

  
青い紐(工事予定箇所)を目印に枝尾根を這い上がる     胎内石仏への小道に出る

  
  すぐそこまで工事が進んでいる              対岸の鉄塔の下にもつながる道が見える

  
  稜線、つつじヶ峰通りに出る                雪は次のピーク付近から点々と

 北側のピークP1004を西側に巻き北進する、西の鉄塔と同標高付近から点々と雪が現れる。時々吹く冷たい風が、首筋、手首や指先へ進入する、顔は突っ張る。枝間に見る山並みに気をそらせ、気持ち早めに足を運ぶ。急登のササの道を一気に通過し、9:53さねすり岩、10:02つつじケ峰通りと横引尾根の合流点に到着。ここを境に積雪量が急激に増える。10:10、ここでアイゼンを装着し、銚子の伽藍へ向う。
  
    危険箇所、下に巻道あり              ここを通るといつも気になるブナ

  
    ササの間を急登する                  横引尾根を一望

  
  さねすり岩で若干緩やかに           つつじケ峰通りと横引尾根の合流点、ここから銚子の伽藍へ向う

  
                分岐点から樹間に荒山と長七郎山

  
                          横引尾根、分岐点で

 狭い尾根を強風を受けながら、しばらく進む、左手は深い崖になっているので要注意である。道標に従って右折し、最初は緩やかに下る、積雪の多い所だ。道は読みにくいが、幸い赤いテープや紐があちこちに付いている。狭い枝尾根を急降下すると、粕川に下りる、今回は伽藍から50mほど上に出た、10:30。伽藍の周辺は真っ白、伽藍内部は真っ暗、どうみても写真にならない。対岸に渡り牛石峠へ向う。
  
                  地蔵岳と荒山を見ながら進み右に折れて斜面を下る

  
   この辺で40〜50cmほど、道は真っ白で分かりにくいが、ヒモやテープがあちこちに

  
    粕川に下る                       降下したポイント、正面の岩場付近が銚子の伽藍

  
   伽藍と壁面にできたツララ                粕川の上流方向

 この斜面は雪が深く急斜面とあって歩きにくい、吹き溜まりなのだろう。道は目印に乏しく、足元に気を使うせいか見落としもある。兎に角、上へ、上へと進み尾根に出て右手に進む。左手にテープがあるが、伽藍を見下ろす岩場に進む道である。ここからも結構な積雪である、ちょっと稜線から下方の樹林帯の中を歩くと間もなく東屋が見えてくる。ここが俗に言う牛石山山頂付近だ、東屋着10:59。早い昼食をとる、風もあたらず、温かい感じ。地形図を広げて、先を読む、伽藍から歩いて来た積雪状態からするとこれから先は甘くはなさそうだ、11:15東屋出発。
  
   牛石峠方向取り付き箇所                 取り付いた所から伽藍を見下ろす

  
    オトギの森、平坦な所                   樹間に地蔵岳

  
      尾根道、積雪30〜50cm              東屋で休憩

 東屋を出ると5分ほどで牛石峠である。峠付近は一面の雪に覆われ、県道と山が一体化している、おまけにまだ雪が柔らかい。でも、峠を過ぎると、県道の中央部に吹き溜まりが出来、右側のガードレール寄りは少なく、スノーシューの跡が残っている。踏み跡を辿って、軽井沢峠付近の駐車場へ。ここから山間に入る、踏み跡はないが道は明瞭、雪も大分しまっている、時々ズボッていく、11:35軽井沢峠着。ここの先で荒山の南をトラバースして上の避難小屋に進むルートと直登して前浅間に出て尾根伝いに進む道に分かれる、計画は後者である。
  
 正面に荒山                        間もなく県道の牛石峠、前橋市と富士見村の境界

  
   1m以上の吹き溜まりも出来て             軽井沢峠付近の駐車場

  
   軽井沢峠                          付近の我足跡

 前浅間まで標高差で80mほど、積雪は20-30cmほど、しかし等高線が混んでいる。ジグザグしながら歩けば良いのだが、つい真っ直ぐ最短距離を歩く、というわけで利く利く。ここから尾根伝いは雪が多い、北側のちょっと下の樹林帯か南の道の直下が比較的歩き易い。中間のピークを過ぎ、最後の登りにかかる。本日の一番気の抜けない所だ、急斜面のヤセオネ、強風、積雪60cm強である。歩く人もいないのだろう、凍ってはいない、この中を抜けていくしか方法は無い。まだ日も高いことだ、所要時間ではない、一歩一歩安全に前進することだ。北側は見えないが、東方向の展望はまあまあだ、歩いて来た尾根筋を見渡しながら、小枝とピッケルに身を任せ、前進する。最後、つつじのブッシュに入り込んで、これを抜ければ山頂だ、12:30荒山山頂着。
  
  前浅間に取り付いた所から荒山              同、牛石峠方向

  
  急斜面を眼前に                       最後の登り、急斜面、ヤセオネ、強風、積雪60cm強


  
     地蔵岳                       右手に駒ヶ岳と黒檜山(?)

  
       歩いて来た尾根と長七郎山を左に       やっと山頂へ

  
   荒山山頂                        山頂の祠


            地蔵岳〜長七郎山、茶の木畑峠、牛石山、山頂から

  
     鈴ケ岳と鍬柄山、山頂から                浅間山、山頂から

 誰もいない山頂、新しい踏み跡は2,3人分ある。上越国境は吹雪いているようだ、何も見えない。わずかに、浅間山が西方向に見えるだけ、黒檜山も地蔵岳の右手に少し見えるが吹雪いているようだ。赤城山全体が、霞んでいる、長居は無用早々に下ろう、12:40。南に下ると、急激に積雪が減る、中間の岩場では岩石が露出、避難小屋付近では地面が見えていた、12:52。ここから南方向に、つつじの間を緩やかに下る、ここも道の分かりにくい所だ。風も弱まり、温かさを感じる、昨日歩いたのだろうか、下りの靴跡が点々と残っている。多少蛇行しても、下の避難小屋からの道に出る。丸太の階段も所々で露出している、13:10下の道に合流する。

 ここから東に巻くように緩やかに下り、南に方向を変える、カラマツの人工林に入る。道は真中がいぐれ、雪も多少残り、大きく霜柱が成長している。時にはグシャっと、時にはギクっと、なんとも不安定で歩きにくい。足を挫かないのが幸い、赤城温泉1.9km分岐着13:33。ここからも不安定な道が続く、沢を横切り登り返し、尾根を巻いてまた下り、吊橋を渡って鉄製の階段を登ると路上に出る、14:12。雪の全くない舗装道路を歩き、県道に入り、忠治温泉に戻って本日の山行を終えた、14:37。
  
  南に下る道、山頂部は一面に雪がある          樹間から鍋割山

  
                     避難小屋近くでは地面が露出していた

  
  ここで、下の避難小屋からの道に合流          尾根から分かれて赤城温泉へ

  
   沢を渡り                         吊橋を渡って

  
階段を登れば路上に出る                  路上から荒山と下ってきた緩やかな尾根

 総所要時間は、7時間2分であった。前回は、6時間17分、時間差は雪の影響だろう。コースとしては、一日コースで見場所も多く、結構楽しめるが、無積雪期に2,3回歩かれた方でないと、道に悩むのでは。部分的にはトレースを見たが、誰にも会うことはなかった山行でした、それと風が強く冷たかったことを書いておこう。



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