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阿弥陀岳・赤岳・横岳・硫黄岳(八ヶ岳)

山行日
    2007年8月9日   晴れ   単独

コース
    美濃戸→行者小屋→阿弥陀岳→中岳→赤岳→横岳→硫黄岳→赤岳鉱泉→美濃戸

美濃戸→阿弥陀岳→赤岳     赤岳→硫黄岳→赤岳鉱泉→美濃戸へ
 今年度の山計画の中に、予定日は空欄で、八ヶ岳を入れてある。先日の白馬岳山行のあと、6日に組んでみた、しかし、雷雨で延期。次の日もまた次の日も雷雨の予報で悩んだ。妻は、最近慎重だ、と言う。落雷の現場を見たり、稜線で雷に遭ったりしていると、そうなるのは歳のせいばかりではない。昨年の山行でも、6月の皇海山、8月の双六岳と、2回遇っている。結局、8日の午後の予報を待って、ヨシ、大丈夫だ、決行しよう、となった。それにしても、早めに下山するとして、2:53、美濃戸の駐車場を出発する。山地図のコースタイムに若干プラスして、1周10時間、13:00には戻る予定。

 久しぶりに星空を見た、下弦の月を見上げて、真っ暗な沢筋の登山道に入る、3:00。沢の音を聞きながら、石ころだらけの道をヘッドランプ頼りに進む。40分も歩くと、沢の音は消え、比較的リズミカルなストックと靴の音、それにカウベルの音がついてまわる。3:50チョロチョロした流れを左岸に渡る、2,3分で渡り返す。今度は丸太の橋を渡り、また戻る、この辺から沢の中をしばらく歩くようになる。気付くと河原のような場所に出ていた、多分、白河原付近だろう。大分明るくなり、正面に横岳の稜線だろうか、その上に月と雲が、夜明けの情景をかもしだす、4:30消灯、4:50行者小屋着。
  
  八ヶ岳の夜明け                       まだ明けきれない行者小屋

 まだ早いせいか小屋周辺は静まり返っていた。通り抜けて、間もなく分岐、赤岳の中腹に出る文三郎道と阿弥陀岳東の鞍部に出る中岳道に分岐する、5:04。シラビソの樹林帯の中をしばらく急登し、雑木の森に変わる。捩れ曲がったような樹形のダケカンバが現れ、樹床には点々とバイケイソウの花、やがて勾配が緩やかになり、明るい斜面には、エゾシオガマ、グンナイフウロ、ヨツバシオガマ、シナノオトギリ、タカネコウリンカが咲き、山肌を彩る。夏の日ざしに照り付けられた阿弥陀岳は、赤みがかった色から黄ばんだ色に変わり、赤岳の北斜面から眩しい光が山肌に差し込む。道は東側に回りこみ、鉄製の橋を渡り、また山陰に入り、中岳との鞍部で稜線に出る、5:45。
  
  目指す阿弥陀岳を朝日が染める              赤岳は暗く

  
    横岳                            硫黄岳もシルエット

  
   雑木の樹床に一面のシダ                 バイケイソウが点々と

  
  ダケカンバの枝間に赤岳が顔を                 エゾシオガマ

  
  阿弥陀岳は真夏の日ざしを浴びて・・          まぶしい太陽が差し込む

  
    シナノオトギリ                      タカネコウリンカ

  
   鉄製の橋を渡ると                   間もなく稜線へ

 赤岳・中岳のシルエットの右に霊峰富士が、権現岳との間に弓状の海に浮ぶ。この光景に気が引き締まる思い、奇麗と一言で言うのはもの足りない、といっても言葉が無い、心に迫る“荘厳さ”かな。そして右手に権現岳と編笠山、背景に第二の標高、南アルプスの山々が連なる。北側を見れば、天狗岳と蓼科山、そして頸城山塊を遠望する。足場に気をつけながら、眺望と花々をゆっくり楽しみ山頂へ、6:18。
  
   赤岳、中岳のシルエット                  霊峰富士遠謀

  
    権現岳と編笠山、背景に南アルプスの山々    左北岳と右甲斐駒ヶ岳遠望

  
  左蓼科山、右天狗岳の西・東               阿弥陀岳山頂部

  
  再び夏の日ざしが・・                       ヨツバシオガマ

  
     チシマギキョウ                     ミヤマアキノキリンソウ

  
   グンナイフウロ                      富士山と左下茅け岳

  
   この梯子を上ると、鎖場が連続する             イブキジャコウソウ

  
     ヤマハハコ                        タカネツメクサ

  
     ウメハタザオ                      ミヤママンネングサ

 少々雲があるが、360度のパノラマに見入り、独り感動する。日本の標高1,2,3、そして名山とつく限りない頂の数、裸眼でも最近歩いた白馬三山がくっきり見える、素晴らしい光景。赤岳に早く行きたい気持ちと、ここでもっと・・・・が交差する、6:40山頂を折り返す。
  
   阿弥陀岳山頂、2805m             美濃戸と赤岳を結ぶ稜線の他南稜ルート(一般ルートではない)分岐

  
   富士山と権現岳                       権現岳、編笠山、背景は南アルプス北部山稜

  
   東に主峰赤岳2899m、手前に中岳が重なる        南西に中央アルプス遠望
 
  
  その右に御嶽山遠望               御嶽山と北アルプスの間に乗鞍岳遠望

  
    北アルプス南部遠望                   その右に立山遠望

  
  更に右手に後立山遠望                  北側に頸城山塊遠望

  
その右手に、浅間山(一番右)と周辺の山々、手前は硫黄岳   南アルプス拡大、左から北岳、甲斐駒ケ岳、仙丈ケ岳


  権現岳、編笠山、背景は富士山と南アルプス北部山稜


   南アルプス北部、中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳、長ーい北アルプスと連なる

  
  ヨツバシオガマ                       チシマギキョウ

  
   イブキジャコウソウ                    ミヤマダイコンソウ

 下りながら1名単独行の男性に会う、ボチボチ皆々様に出会う時間帯である。登りながら見た権現岳山頂付近の雲はすっかり払われ、遠望する山々もクッキリしてきたようだ、上空は一段と青さを増す、6:58中岳道分岐点着。分岐点に10人ほど、空荷で山頂を往復するようだ、元気なおばさん&おじさん達。登り返して中岳山頂7:10、短パンに替え、シャツ1枚脱ぎ再スタート7:17。
  
   鎖と梯子を伝って岩場を下り               間もなく中岳道分岐点へ

  
   阿弥陀岳山頂部、中岳西斜面から            同、権現岳と編笠山、南アルプス

  
   中岳山頂                        山頂から阿弥陀岳

 東へ下って鞍部へ7:23、行き逢う人イッパイ、あれから30人ほど、登り返して間もなく文三郎道分岐点へ7:33、ここからは赤岳へ向う人下ってくる人ポツリ、ポツリ、鎖場も待たされることなく順調に進み、7:45キレット方面の分岐点、7:57上のキレット方面の分岐点通過、そして8:00、賑わう赤岳山頂着。
  
 下って、鞍部から中岳を                  北方向に、硫黄岳、天狗岳、蓼科山

  
   同、赤岳のシルエット                  同、横岳と硫黄岳

  
   文三郎道分岐点と阿弥陀岳              権現岳と編笠山、南アルプス

  
   コマクサが、まだ残っていた             赤岳西斜面に点々と

  
    権現岳と編笠山、南アルプス             キレット方面分岐

  
   赤岳山頂                           一等三角点2899m

赤岳山頂の眺望以降は下をクリックしてお進み下さい。
赤岳→硫黄岳→赤岳鉱泉→美濃戸へ


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